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5月21日(2019年) 北京に初勝利しGSを突破、勝負強さを感じた

現在、ACLで4回連続GS突破

 今季、通算8度目のACLに出場している浦和レッズ。
 レギュレーションの違う大会も含めれば、8度のうちノックアウトステージに進出したのは今回が6回目となる。2008年は前年優勝のシードだったが、2016年以降は出場した大会では4回連続グループステージを突破しているわけで、それは胸を張れると思う。
 3年前のきょうは、そういう日でもあった。

最後の切符を北京国安と取り合った

 2019年5月21日(火)、浦和レッズは埼玉スタジアムに中国の北京国安を迎え、AFCチャンピオンズリーググループステージ第6戦を行い、3-0で勝利した。この結果、レッズはグループ2位となり、ノックアウトステージ進出を決めた。

 レッズは同じグループの、ブリーラム・ユナイテッド(タイ)に2勝したが、全北現代モータース(韓国)には2敗。この北京にはアウェイで引き分けていた。第5戦を終えて2位ながら、北京と勝ち点7で並んでおり、得失点差でわずかに1だけ上回っていた。この第6戦はノックアウトステージへの切符、残り1枚を奪い合う試合になった。

当日のMDPから

0-0以外のドローは敗退

 得失点差で勝っているなら、引き分けでもいい。
 一瞬、そう思ってしまうが、知ってのとおりACLのグループステージは勝ち点が同じなら、直接対決の成績で順位が決まる。アウェイ北京で行われた第2戦は0-0、アウェイゴールを取れなかった。
 だから点を取り合っての引き分けでは、アウェイゴールで北京の方が上になってしまう。0-0の引き分けのみ、2試合スコアレスで直接対決の成績が同じになるから、グループ全体の得失点差が利いてレッズが2位になる。

引いて守らず前からプレス

 つまり失点するとかなり不利になるという状況だった。しかしレッズは引いて守るのではなく、前線から相手の最終ラインにプレスを掛け続け、北京の攻撃陣がボールをもらいに下がる状況を作った。これにより相手の攻撃の頻度は落ちたが、それでも前半20分過ぎから何度かゴールを脅かされた。このピンチを切りぬけたときが勝機となり、34分と41分に得点する。

交代出場の長澤が活躍

 ピンチの後にチャンス、を象徴することがもう一つあった。前半13分、相手と激突した柏木陽介が負傷。代わって長澤和輝が入った。先制点はその長澤によるもの。そして2点目は長澤がファウル覚悟の相手のチャージにもひるまず、ボールを運んで前線の武藤に渡し、生まれたものだった。
 前半を2-0で折り返したレッズは後半も引くのではなく、前線からプレスを掛け続けることで、相手の攻撃を封じた。81分に興梠が3点目を挙げて、ようやく勝利を確信した。

MDPから

監督の勝負強さにあらためて感心

 2年ぶりのACLは、前年の天皇杯優勝で出場権を得たもの。その準決勝、決勝の際、オズワルド・オリヴェイラ監督のサポーターへのアプローチはすごかった。まるで、選挙戦最終日の候補者、いや革命の指導者のようなアジテーターぶりだったことを思い出す。
 ノックアウトステージ進出をホームで決めて、試合も快勝。同監督は、まだ日本で達成していないアジア制覇へ思いを馳せたことだろう。
 僕も、この勝負強さなら3度目のACL優勝もあるか、と思っていた。なにしろ北京国安とは2015年に対戦したときには1分け1敗で、この日が初めての勝利だったのだ。

MDPから

 ノックアウトステージの初戦、ラウンド16の相手が韓国の蔚山現代に決まったこともわかった。
 ただ、そのラウンド16を、違う監督で戦うことになるとは、誰にもわからなかっただろう。オリヴェイラ監督の解任が発表されたのは、この1週間後だった。

 さて、みなさんは2019年5月19日、何をして何を感じていましたか?

※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信します。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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