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2月12日(2022年) 2つの意味で衝撃的だったスーパーカップ 

 2022年2月12日(土)、浦和レッズは日産スタジアムで川崎フロンターレとFUJIFILM SUPER CUP 2022を行い、2-0で勝利した。

 まだ1年前だし、良い意味で衝撃的だったから記憶に新しい。
 衝撃的だったことの一つは、もちろん前年Jリーグチャンピオンの川崎にほぼ完勝と言っていい内容でレッズが勝ったことだ。相手の仕上がりがどうとかいうことは関係ない。昨シーズンから続けてきたリカルド監督のサッカーが攻撃的に花開いて多くの観衆の前で披露できた。
 どおり幸先の良い立ち上がりだった。

 衝撃的だったことの二つ目。シーズンのすべての公式戦に先駆けて行われるこのスーパーカップでは、いろいろなことが規範として示されるはずでジャッジもその一つだと思っている。
 後半の75分、相手守備ラインの裏に抜け出して、GKと1対1になろうかというレッズの明本考浩の腕を、川崎の大島僚太がつかんで引っ張った。それで明本はスピードダウンしてしまい、その間に川崎守備陣が戻ってボールはクリアされた。
 それまでの僕の感触では、こういう場合は大島にはレッドカードが与えられると思っていたのだが、警告も出されなかった。退場かどうかの案件ならVARの介入があるはずだが、それもなかった。ああいうプレーが退場かどうかの疑問すら挟まれない。今シーズンはそういうジャッジになるのか、というのが衝撃的だった。

 その後、DAZNの番組「Jリーグ ジャッジ リプレイ」では「退場処分が妥当だと思う」という意見が主流だったし、後日JFAの審判委員会から「あれは退場にすべきで、誤審だった。VARも介入すべきだった」という説明があった。審判委員会が「誤審」をはっきり認めたのはすごく評価できる。それほど重大なミスジャッジだったということだろうが、これまでにあまり例のない画期的な説明でスカッとした。
 僕の衝撃は解消されたが、一つの疑問は大きくなった。
 審判委員会の説明の際、最後に付け加える形で当該レフェリーの笠原寛貴主審が「若いレフェリーで、こうした経験をもってより良いレフェリーになっていただきたい」というコメントがあった。若いレフェリーは経験を積まないと良いレフェリーになっていかない。批判はそこそこにして見守ってほしい、というのは理解できる。
 だが、そんな審判員をこういう注目される大事な試合に派遣したのは誰なんだ、という疑問。他に人がいないならともかく、経験豊かな審判員を出さないで「若い奴がやったことだから」だけで終わるのは少し釈然としなかった。
 
 もう一つ大きくなった疑問があった。
「Jリーグ ジャッジ リプレイ」のコメンテーター、原博実さんが「大島は本来なら退場」という雰囲気になったところで、「大島がJリーグの開幕戦に出られるから良かった」と取りなすように発言。続いて「レッズファンに怒られちゃうかな」と茶化したが、レッズサポーターだけでなく、サッカーファン全体をがっかりさせたのではないか。よほどのアンチレッズは別にして。
 あのひと言で、サッカー界には川崎に対する過剰なリスペクトがあるんじゃないか、と以前から感じていた疑問が大きくなってしまった。原さんは友人だが、まったく不要なコメントをしてしまったことを残念に思ったし、カットしないで配信した番組にもがっかりした。

 今年もスーパーカップが昨日行われた。ということはJリーグ開幕まで1週間を切ったということで、良い意味でレッズの衝撃的なシーンをいくつも見たいものだ。

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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