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2月22日(2017年) シドニー空港でエミリーに会った

 2017年2月22日、僕はシドニー空港のカフェでエミリー・ギルニックと遭遇した。

 おそらくレッズのファン・サポーターでエミリーを覚えている人は何人もいないだろう。レッズレディースを応援している人なら知っている確率はかなり上がるが、それでも多くはないはずだ。
 彼女は、2016年8月から10月までの短い期間、浦和レッズレディースに期限付き移籍していたオーストラリア女子代表のFWだった。

 2017年2月21日、ACLグループステージ第1戦でウエスタン・シドニー・ワンダラーズと対戦した浦和レッズは4-0で快勝。3日前のスーパーカップで鹿島アントラーズに敗れたばかりだったが、大量点で気分を一新できた。
 翌日帰途につき、仲間とシドニーの空港で軽食を取りながら時間待ちをしていたら、何かのチームらしいそろいのジャージに身を包んだ女性の一団がカフェに入ってきた。緑地に黄色いエンブレム。オーストラリアらしい色合いだし、何となくサッカー選手らしい気もして、仲間が近くの選手に声を掛けた。

「オーストラリアサッカー女子代表チームです」

 やはり。
 そして、たまたま声を掛けた選手は

「私は今年、日本へ行きます。仙台のチームに入るんです」

 なまえはケイトリン・フォード。FWだという。僕はライバル選手として頭にメモした。
 まてよ。オーストラリアサッカー女子代表だって?
 
 ねえ、エミリーはここにいる?

「あそこにいるわよ。エミリー!」少し遠くにいる選手に声を掛けてくれた。エミリーがやってきた。
 
 エミリーはレッズレディース在籍中、途中出場を中心に6試合出場したが得点はない。僕は直接取材した経験はないのだが、チームを離れる際にサポーターが企画したミニお別れ会に僕も参加したので、面識はある。とくに僕にはヘアースタイル、いやヘッドスタイルという名刺代わりの“武器”がある。だから彼女も覚えていたらしい。

「そう言えば、きのう試合があったんですね。おめでとう」

 ありがとう。エミリーも頑張って。

 短い時間だったが旧交を温めて別れた。どこに遠征に行くところだったかは、聞いたはずが忘れた。

 ひさしぶりに超プライベートな「あの日」だけど、しっかりレッズに絡んでいるでしょ。

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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