見出し画像

10月24日(2007年) 今季、また注目された、あの伝説

 永遠に語られるべき伝説と言っていい。

 2007年10月24日(水)、浦和レッズは埼玉スタジアムに韓国の城南一和を迎えて、AFCチャンピオンズリーグのノックアウトステージ準決勝第2戦を行い、初めての決勝進出を果たした。

 3週間前、アウェイで行われた雨中の第1戦は2-2の引き分け。前半1点を奪われたが、後半追いついて勝ち越し、その後同点とされるシーソーゲームだった。準々決勝では前年王者の全北現代モータースを2勝で破ったが、城南の力強さを感じる試合だった。

 相手の動員もあり、平日に51,651人が集結した第2戦。この時点でのACLホーム最多入場者だった。レッズサポーターはゴール裏に「We are REDS!」の文字を描いて、選手を後押しした。平日の試合では異例のビジュアルだった。

 試合は第1戦と全く逆の展開で、前半ワシントンのゴールでレッズが先制。アウェイゴール2点に加えて大きなアドバンテージとなったが、後半56分、69分に失点し勝ち越される。直後の73分に長谷部が追いつき、試合を振り出しに戻すが、ここからはアウェイゴール制が城南に有利に働くことになった。

 試合は今季初めての延長へ。当時は延長でもアウェイゴール制が適用されるルールで、レッズは1失点が大きな打撃になる状況だった。
 緊張感の高い30分間でスコアは動かず、勝負はPK方式に委ねられた。
 PK戦がレッズサイドのゴールで行われることが決まると、レッズサポーターによって南側ゴール裏で振られていた大旗がバックスタンドを通って北側に移動。ゴール裏スタンドの中央に集結した。大旗が一斉に上下に振られる様子が、相手キッカーの視野に入り失敗を促すことになる。

 前年の天皇杯準決勝(12月23日磐田戦)以来のPK戦で、先蹴りのレッズは、ロブソン・ポンテ、ワシントンが続けて成功。対する城南は1人目が成功するも、2人目が失敗。GK都築龍太が、頭上に来たボールにしっかり反応した。
 その後は、阿部勇樹、永井雄一郎が成功。5人目の平川忠亮がしっかりとゴールに収めると、静止していた大旗が上がる光景が、大口を開けて笑うように見えた。

 浦和レッズがアジアの頂点を競うファイナリストになった日。15年前の今日、22時11分の至福は一生忘れない。
 今季のACL準決勝を、酷似した展開で勝ち抜いたことで、あの日の伝説がよりクローズアップされたと思う。

 さて、みなさんは2007年10月24日、何をして何を感じていましたか?

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?