見出し画像

4月18日(2010年)J1通算150勝目は首位獲りの勝利だったが、続かず

 2010年4月18日(日)、浦和レッズは埼玉スタジアムに川崎フロンターレを迎えて、Jリーグ第7節を行い、3-0で勝利した。この結果、レッズは首位に浮上した。

前年も第10節で首位に浮上

 2009年に就任したフォルカー・フィンケ監督は、レッズのサッカーを、ボールを保持しコンビネーションによって相手を攻略していくものに変貌させ、就任1年目には第2節から負けなしで、第10節には首位に躍り出た。
 しかし第11節で川崎に敗れて首位を鹿島アントラーズに明け渡すと、リーグ戦の折り返しとなる第17節時点では2位につけていたが、第18節から7連敗を喫した。相手に特徴をつかまれたこともあるが、運動量が求められるサッカーは夏の暑さが大敵だった。最終的にリーグ戦は6位で終了。翌年に望みをつないだ。

6試合連続負けなしで首位

この時期使っていた二代目デカユニ旗

 そして2年目の2010年。開幕戦はアウェイで鹿島に敗れたが、また第2節から負けなしを続け、この年は4月18日の第7節で首位の座を射止めた。

先制した細貝萌

 前半7分、細貝萌が先制。さらにその直後、田中達也がミドルシュートで追加点を挙げる。

田中達也がミドルを決めて2-0

 後半、相手のPKをGK山岸範宏が止めるなど川崎に点を与えず、27分にエジミウソンのシュートのこぼれを堀之内聖が押し込んで3点目。試合を決定づけた。

PKを止めた山岸範宏が芝を叩いてうれしさを表わす
最後は堀之内聖が決めて3-0と突き放す

 この勝利はレッズのJ1通算150勝目であり、公式戦ホームゲームの通算入場者が1千万人を突破し、10,017,524人に到達した試合でもあった。

 しかしその節のみで首位から陥落。前年のような長い連敗こそなかったが、やはり夏の時期に勝点をあまり積み上げられず、秋にかけて8試合連続負けなしと踏ん張ったが順位は上げられなかった。2010年はリーグ戦10位と振るわなかった。

楽しませてくれたのも事実

 レッズがポゼッション重視のサッカーに転換し、ある程度の成功を収めたのは初めてと言ってよく、一時は試合前にフィンケ監督が登場するとスタンドから大きな拍手が起きるほどだった。
 また山田直輝、高橋峻希、原口元気らレッズユース出身の若手に活躍の場を与えたことも歓迎された。

 しかし2年連続で暑い時期にあまり勝てなくなったことや、「どうして毎年優勝しなければならないのか」など、サポーターが受け入れ難い発言もあって、反発も大きくなっていった。また急速に世代交代を進めたため、貢献してきた経験豊富な選手がチームを離れるなど戦力ダウンしたのも事実だった。
 チームを変革するために、自身がゼネラルマネージャーのような仕事もするべきだと考えていたようだ。

フィンケ監督の2年間は、サッカー以外の要素も大きく絡んで評価が分かれるところだが、楽しませてくれた時期があったことも間違いなく、そのピークの一つが首位獲りに成功したこの日だった。

公式戦ホーム入場者通算1千万人突破、J1リーグ150勝目

 さて、みなさんは2010年4月18日、何をして何を感じていましたか?

※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信しています。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?