Point1 思考停止に陥るな!!!!

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・現役時代の勉強法

私の現役時代の受験勉強、目の前には先生や周りの友達から勧められた参考書や問題集、毎日ひたすら巷で話題になっている問題集に手を付けた。私の受験勉強生活はこの作業が殆どを占めた。毎日参考書を開き、問題を解いて答え合わせをする。参考書はノートに書き写し、赤ペン青ペンを沢山使ってきれいなノートを作った。問題集を解いていて分からない問題は友達に聞いてもわからないような問題ならば、その都度先生のところに尋ねて一緒に問題の解答法を考えた。東大の問題だろうが旧帝筑波関係なく目の前にある問題に向き合った。負けず嫌いで妥協するのに抵抗があった為に、「誰かが解けた問題は自分も解けなければいけない!」と思い、一晩中分からない数学の問題に向き合ったこともあった。

一見この勉強は粘り強く問題に向き合い、成績は自然に上がるように見えるかもしれない、だがこの勉強法こそ私の成績が一行に伸びなかった一つの大きな原因だということを浪人時代気づいた。なぜなら、現役時代の勉強において「最終目標は何か??」という問いに向き合うことを避けていたのだ。

・思考停止に陥るな!!!

「受験勉強の目的とはなんだ?」

それは目の前の問題が解けることではない。最終的に志望とする大学に合格できれば、いくら数学の応用問題が解けなかろうが、毎日の授業で寝ていようが、大学受験は個人として成功と言えるのだ。私はゴールを設定し、そこから逆算するという作業を怠けて避けてきてしまった。

結局思考停止に陥っていたということだ。「どうしてセンター模試の得点は上がらないのか?」「どうして時間内に解き終えられないんだろうか?」その答えは非常に単純だ。「得点率が上がらない勉強をしている、時間内に終わるように対策をしていない」からだ。合格という最終目標に対して今何をすべきかという基本的な問いに向き合うことをせずに、ただただ薦められた参考書に手を付けることを受験勉強とは言わない。

戦うフィールドが根本的に違うのだ。バスケの全国大会に行くのに、野球部の練習に交じって練習していても永遠に全国大会には出られない。バスケの全国大会に出る為には県内のライバルチームに勝たなくてはならない、勝つためには彼らに勝つ戦術、体力、技術を身につけることが必要不可欠だ。この思考プロセスを常に具体的に脳内で描き続け思考することを止めないことが一番大事なのだ。

受験勉強でいうなら、東北大学に行きたければ、東北大学が欲しい学生になるしかない。その欲しいと思われる学生になるには、過去問に書いてある問題を大学が指定した基準まで解けるようにすればいい、別に東京大、京都大、早慶の問題が解ける必要は誰も要求していない。過去問から、毎年化学の構造決定問題が高い難易度で出されているならば、その問題を良く分析し、「実はこの問題を解くには知識としては高いレベルを要求しているわけではなくて基本的な知識だけで十分であり、それを使って臨機応変に解いてほしい」ということが分かれば、教科書に書いてある内容をノートにまとめるなりして暗記し、実践経験を問題集で訓練するプロセスが必要不可欠であることに気が付ける。この思考プロセスこそ、「ゴールからの逆算」であり、課題を細分化することと同義である。

思考停止に陥ることは人間として最も避けなければいけないことである。過去問の中でどこから手を付ければいいかわからない難しい問題があるならば現役時代の自分はこう考えていた、「東北大学の数学は自分の偏差値が低いから解けない、もっと数学センスを磨かなきゃ、とりあえず難しい問題集を買って解くことが必要だ!」と思っていた。だがこの思考法では合格は遠ざかる一方である。「よく見るとこの数学の問題は数列と整数の融合問題だな、またよく見ればこの問題はは数列の漸化式が使われていて自分は漸化式から一般解を求める基本的な解答プロセスに慣れていないから問題の解答法の全体像をイメージできていないんだ」、と課題を細分化して詳細に思考すれば、自ずとゴールへの最短距離は見えてくる。

自分は現役時代、過去問というものを甘く見ていた。受験生の中にもいるだろう、「過去問に載っている問題は本番、同じ問題は出ないから解く必要はない」と。私の現役時代もそんなことを思っていた。そんなことより、学校で与えられた難しい参考書を解く方が大事だろうと。だがこれでは合格することはできない。大学への門戸は閉ざされたままだ。

・大学生の自分

大学生になってもこの思考法を途切れさせてはいけない。成功したいなら今何をするべきか?授業の板書を真面目に取れば将来研究者になれるのか?研究者になるためのプロセスを頭の中で実際に鮮明にイメージできている人間はどれだけいるのか?イメージできないのであれば、実際に研究者になった人の本を読めばいい、近くにいるなら質問すればいい。この努力を怠っている人はいないか??

シンガーソングライターのナオトインティライミさんがラジオでこんなことを述べていた。「僕は学生の頃将来世界ツアーをしたいという野望を持っていた、そのためには今、若いこの時期、何するべきかを常に考えていたんだ、その結果として『世界一周の旅に行くべきはないか』と思ったんだ。結局自分はデビュー前に世界一周28ヶ国を515日間かけて渡り歩き、現在までに48ヶ国を旅してきた」と語る。

思考停止に陥るな、理想と現実をつなぐのは知識と行動、そして少しの勇気、これらがあれば必ず門戸は開かれる。


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