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2023年1月作成資料 マスクは着けても着けなくても自由に選んでいいんだよ

1.子どもと職員のマスク着脱について

どなたが作ってくださっていたものか控えがなく…
https://kodaira-kodomo.com/chirashi_202204/
子どもの豊かな育ちのための会小平のチラシとぱっと見似た感じですが、
自由だよ、と伝えているものはほかになくとても良いと思って使いました。
  • マスクの着用は本人の意に反して無理強いしない事、未就学児には一律に求めない事についての周知をしてください。

  • マスク着用を勧める場合は弊害も併せて周知してください。

  • マスクを外して教育活動をする環境を積極的につくってください。

2.行事等の制限の撤廃について

  • 行事等の実施、参観、企画において、行動制限を行わないように求めます。

3.町の広報のあり方について

  • 町民向けにも子どもの感染対策や子育ての最新情報が届くよう配慮をお願いします。

1.子どもと職員のマスク着脱について

  • マスクの着用は本人の意に反して無理強いしない事についての周知をしてください。

 マスクの着用は『推奨』です。咳エチケットなどのつけない選択肢を示さないこと、つけるまでお願いを続けることなどは強制と変わりません。
 また、厚生労働省は特に未就学児について
・2歳未満の子どもでは推奨されません。
・2歳以上の就学前の子どもについても、個々の発達の状況や体調等を踏まえる必要があることから、他者との身体的距離にかかわらず、マスク着用を一律には求めていません
 本人の体調がすぐれず持続的なマスクの着用が難しい場合は、無理に着用する必要はありません
としています。
(日本国憲法に基づく基本的人権の尊重、令和4年11月25日変更基本的対処方針、厚生労働省令和4年10月14日付事務連絡『本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることにならないよう、丁寧に周知する。』)
 体質的に着用が難しい子どもにとっても、正しく着用することが難しい子どもにとっても、継続的にマスクの着用を呼びかけられることは負担です。周りの人の表情が見えないことに不安を感じる場合もあります。先生から、友達から、上級生から、何度も責められ心身に症状が出て保育所や学校に通えなくなってしまう子どもも出てきています。

  • マスク着用を勧める場合は弊害も併せて周知する事

 呼吸困難や呼吸による胸や背中の痛みを伴う場合、かぶれ、腫れ、痛みなど、外的な刺激を伴う場合、圧迫感、不安感、パニックに陥るなど、精神的な苦痛、感覚異常や神経過敏を伴う場合など、マスクを着用することで具合が悪くなる場合があります。体調の変化は個人差があり、また、体調は毎日同じではないことから、具合が悪いと思ったらマスクを取る事や様子がおかしい職員や子どもにはマスクを外すような声掛けをしてください。

 そして、長期的な着用は
 ・表情を読み取ってコミュニケーションする力が育たない
 ・言葉の聞き取りにくさ・話すとマスクがずれることや大声や飛沫を注意しあう言葉かけがあるなどの理由で自分から話しかける意欲が減るなど人と交流する気持ちを削ぐ
 ・呼吸のしにくさから口呼吸や浅い呼吸が癖になって酸欠・認知力低下・免疫力低下・口臭・虫歯・アデノイド顔貌・集中力低下につながる
 ・二酸化炭素過多になり頭痛・失神・けいれん(てんかん発作)などを起こす
 ・顎周りに力がかかり続け擦れるので肌荒れ・肌老化・鼻や耳がつぶれる(変形)・顎関節症になる・頭痛を起こす(歯列矯正用ゴムと同じ1ニュートンの力がマスクのゴムにはあるとのこと)
といった様々な弊害が指摘・報道されています。(マスクシンドローム、かくれ酸欠など)

 痛い・苦しい・気持ち悪いなど、子どもは具体的な言葉で表現できないかもしれませんが、マスクをしていないことは悪い事ではない、無意識に鼻を出していたり苦しいと思ったりしたら外していいというメッセージと、我慢してつけることが当たり前であったり褒められたりすることのないように配慮をお願いします。
 また、2021年のRSウイルスの大流行などは社会活動が抑制されていた2020年に流行しなかったため、免疫のない人が多かったことが原因であるとの分析(神奈川県衛生研究所など)もあり、過度の感染対策が別の大流行の要因になりうることは注意が必要です。
(文部科学省令和4年11月29日付事務連絡『児童生徒等のコミュニケーションへの影響に関する指摘もある』
第86回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年6月1日)有志提出資料「小児における新型コロナウイルス感染症の課題について」『米国の調査では学校において教師も生徒も universal masking することでの感染予防効果は 23%、そして低学年になるほど教師・生徒の universal masking 効果は減衰する(MMWR 2022; 71(10): 384-9)とある。そのメリットとマスク着用のデメリットはきちんとその場と、バランスをとって考えるべきである。』『幼児においてはマスク着用で表情の読み取りが学習できなくなる弊害を示す研究報告もある(Front Psychol 2021; 12: 669432)。』)

  • マスクを外して教育活動をする環境を積極的につくる事

 マスクの着脱は子どもたちが自分で判断するのは難しいことから、外して良い場面での積極的な声かけと接する大人の実践及び命の危険がある場面では必ず外すようにという強い呼びかけが必要です。
(文部科学省令和4年11月29日付事務連絡文部科学省事務連絡『児童生徒等の心情等に適切な配慮を行った上で、各学校においてマスクを外す場面を設定する、マスクの着用が不要な場面において積極的に外すよう促す』)
 その際には、外す事に不安を呈する園児児童生徒には特に丁寧に環境を整え、外せるように導く事が重要となります。(社交不安症に見られるマスク依存、醜形恐怖症などの心のケア)
学童保育についても、学校の取り組みと歩調を合わせて、外す場面を設定するなどの配慮および子どもや保護者の意思を尊重した対応をしてください。

 給食は黙食でなくてよいという国の通知に沿ってマスクなしの対策で対応可能とする内容例
①   室内での授業で前向きの時など(感染対策:机の向きと換気)
②   班や輪になって話し合うグループ活動の時(感染対策:距離と換気)
③   歌う時(感染対策:距離と換気)

 マスクを外すことができない児童生徒が出てきていること、頭痛や嘔吐、倒れるまでマスクを着けたままでいる児童生徒が出ていること(熱中症による搬送事例、大阪府にて小5児童の死亡事故)、顔つきの変化や視力低下などの影響が疑われる事案が存在することなどの原因の一つとして、長期間にわたって『基本はマスクを着用』としてきた事が考えられます。国の通知にある「外せる場面」については、最終的には各現場にゆだねられており、マスクの着用に問題が指摘されている今、外したい子が外しやすくなる環境づくりにも努力しなければなりません。

 マスクの着用で困っていることはないかアンケートを取る・学級や学校で話し合う・体育や外遊び、登下校で外せていない学校・学級を把握して園長会・校長会で工夫を共有するなどして子どもたちが命を守る行動を適切にとれるよう教育を行ってください。

2.行事等の制限の撤廃について

 行事等の実施、参観、企画において、行動制限を行わないように求めます。
 学校を訪れての授業参観・給食参観の実施、運動会や卒業式の参観人数の制限の撤廃、遠足や修学旅行・宿泊研修の実施を希望します。その際にはマスクを外せない児童生徒への対応と同じく感染症を恐れて参加を希望しない家庭へも、動画配信などの配慮をしていただけると嬉しいです。
 行事の実施は園・学校において判断が分かれており、遠足や保育・授業参観など別の校区で実施されている行事が感染対策の名の下に企画されなかった事例を聞いています。3年実施しないと、それは固定化してしまいます。人事異動、文書の保存年限等、“コロナ前”を知る事ができなくなってから復活させるのは難しく、また、過去3年実施してこなかったことは新しい負担と感じられるため再開へのハードルが高くなります。保育士や教員定数の問題もありますが、業務改善と併せて子どもたちの成長に寄与する行事の実施について過度な条件を課さないよう再考していただきたいと思います。
(第86回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年6月1日)有志提出資料「小児における新型コロナウイルス感染症の課題について」『運動会や卒業式のような学校行事、修学旅行、課外活動などは単なるセレモニーやレクレーションではなく、子どもたちの健やかな成長・発育にとって極めて重要な教育活動である。成長の過程で失われた時間や経験は後から取り返すことは出来ず、子どもたちの一生に関わる負の遺産となるので、感染対策を工夫した上で、できるだけ実施する方向で考えてもらいたい。』)

3.(市町村)の広報のあり方について

 市町村民に対して、科学的知見に基づいた感染対策などの健康や子育てや人権擁護の情報の周知を求めます。
 市町村は隣近所での子育て、3世帯同居・近居での子育てがまだ多くある地域だと思います。昔は勧められていた子育て法の中には、今は良くないとされているものもあります。
 また、感染対策についても、当初のものと現在のものは変わってきており、3年でも大きな変化があります。
 地域ぐるみでの子育てが行われているというのは町の魅力でもあります。
市町村民向けにも子どもの感染対策や子育ての最新情報が届くよう配慮をお願いします。その際、人権を尊重した態度が取られるような呼びかけも併せて行うようお願いします。例えば法務省(ヘイトスピーチ解消に関連したコラムについて「自粛警察と誤った正義感」https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken05_00055.html)、日本赤十字社(社会を分断する 「不安」の感染https://www.jrc.or.jp/about/publication/news/200407_006153.html  新型コロナウイルス感染症の差別・偏見を防ぐために https://www.jrc.or.jp/chapter/aomori/news/2021/0830_020544.html)など、発症・職業・マスク・ワクチンなどで差別が起こる心理・心情について解説と啓発資料があります。
 また、陽性者についての情報発信は、現在『子供は高齢者等に比べて重症化リスクが低いことや、子供に対して頻回に検査を行うことは本人や医療現場にとって負担が大きいこと等から、検査によって感染拡大防止の強化を図ることは現実的ではない』とされている事、更に陽性者の発生をお知らせする事により誰がなったのかの詮索・噂話やその人を避ける行動に繋がる恐れがあるため、行わないように求めます。

 特に感染対策については、

現状インフルエンザ未満のリスクであることが読み取れる。
第111回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (令和4年12月21日)資料4 新型コロナの重症化率・致死率について
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001027743.pdf

・陽性者数ではなく各年代での最新の重症化リスクの評価について公表すること

第2回(令和2年2月10日) 新型コロナウイルス感染症対策 アドバイザリーボード 資料3
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000628404.pdf

・無症状病原体保有者の考え方(『症状が出現していない場合は、ウイルスの排出量が少ないことが予想され、感染させる可能性は完全には否定できないものの、感染性は低いと考えられる。』
 なお、厚生労働省の一般向けQ&Aで参考に示されている論文では無症状病原体保有者からの感染は0.7%となっている。無症状の一般人口にモニタリング検査した陽性率は全国的に0.06-0.18%、米研究ではオミクロン株流行期には56%は感染したことに気付いていなかったとされており、社会生活を送る上で無症状の陽性者と出会い、更にそこから感染し、更に自己の免疫で抑え込めずに発症する確率は非常に低いと言える。)

厚生労働省「冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について」令和2年11月27日https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000698849.pdf

・町内施設では室温の維持とともに空気感染対策(換気)に注力すること

富山市立学校 新型コロナウイルス感染症対策検討会議だより 幼稚園・認定こども園特別号Vol.1(令和2年7月17日号)
https://www.city.toyama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/431/taisakuleaf_for_yochien_01.pdf

・乳幼児をはじめ普段つけられている人でも条件によりマスクの着用に命の危険や健康を害する場合があること

咳エチケットで感染拡大防止
https://www.mhlw.go.jp/content/000645544.pdf

・マスクは咳エチケットの一つであり、マスク着用でなくても飛沫感染対策はできて濃厚接触者にはならないこと
などの広報を行ってほしいと考えます。
 埼玉県所沢市、大阪府豊中市、山口県岩国市、神奈川県葉山町など全国各地の教育委員会でマスクの着脱について地域の方向けにも情報発信されているところがあります。正しい知識に基づき、子どもの人権が尊重される雰囲気が醸成されるような広報に努めるようお願いします。

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