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2月7日の日記 KIRINJI2020

昨年末にあったKIRINJIのライブが放送されたので見る。

わたしは2日目を見に行ったが、やはりこうして見てみても最高である。
とくに最高なのは、「嫉妬」→「Great Journey」→「都市鉱山」→「Pizza vs Hamburger 」の流れだ。

堀込高樹が歌う「うつぶせたままで俺が果てるのを待っているのか」などの歌詞は、堀込泰行が歌っていたころより艶かしいニュアンスがこもっている。
いつもライブで聴くたびに、なんだか父親がセクシーなジョークを言ったのを聞いたときのような心境になってしまいます。

それはさておき、「うつぶせたままでおれが果てるのを待っているのか」の後に、服装のサイジングが神の鎮座DOPENESSがスケボーで現れて、日本でもっとも高学歴なベーシスト(東大院でフグのヒレの寄生虫の研究をしてた博士)の千ヶ崎学さんとグルーヴがめちゃくちゃ一致した流れで、元素記号を連呼する歌を演奏し、「ハンバーガーかピザ、おれピザかな」と悩む曲を歌って終わるのシュールすぎる。
当日見ていて楽しすぎて気が狂うかと思った。

「Pizza vs Humburger」の歌詞はすごい。
なにがすごいって歌い出しの「今日こそ白黒つけようじゃないか」の、そもそもピザとハンバーガーって敵対してたっけ?なところが良い。
ピザとハンバーガーで戦いながらも、あきらかにピザ側の人間が手を回しているのもいい。
「これみよがしのガチガチビバッパー 小股もシャープな清らかなシスター」という歌詞を書いていた人間が20年後「ハンバーガーかピザ ハンバーガーかピザ 俺、ピザだな ピザだな」という歌詞になるというのはナンセンスさの正統な進化だと思う。
行きすぎて、ちょっと普通のこと言ってるようにみえている感じとか。

激ヤバな鎮座DOPENESSがスケボーで帰ってから演奏された「都市鉱山」で、ただでさえ冴えている弓木英梨乃さんのカッティングのキレがウィルコ・ジョンソンくらいになっててびっくりした。鎮座DOPENESSは上質な油か何かなのか。
そのあとに千ヶ崎学さんがステージ上をものすごく歩いたりもしていて最高だった。

このライブは担当Hさんも別々の席で見ていたのだが、終わってから「やはり千ヶ崎さんは、ものすごく普通な風貌ですごいベースを弾きまくってて最高」という意見で一致した。
千ヶ崎さんはTwitterで猫と娘さんの話をしていて、そこも推せる。今年からあたらしい形態になったKIRINJIでも千ヶ崎さんのグルーヴの感じが重用されていてほしい。好きだから。

ビールとか飲みます。