一番好きな色は
青は青でも薄く緑のまじった、うす青。
一番はじめにタイに行ったときに、土地勘もないまま路地裏に入り込み、
ホテルのあったフワランポーン駅からヤワラート(中華街)に抜けていく道で見た、
うす青の扉。
このときは金物屋さん然とした雑貨屋で、何にも通じないまま、家人は身振り手振り店の人と話していた。
青パパイヤのサラダ『ソムタム』用に大きなすり鉢が欲しいと言って。
ニンニク、ライム、タイ唐辛子を叩きつぶし、塩をふり、ナンプラーをぴゅっとふりかけ、辛味と香りをたて、最後のほうに固めのトマト、ピーナッツもすり鉢であらく叩く。
青パパイヤはその大きな鉢の上、専用のピューラーで削ぎ切られ、
ざっくり和えたら、添えられるのは大体キャベツとさやいんげん。
きれいめなお店だと飾りの入ったきゅうりとかも。
桜エビがパラっと振り掛けられ、大体カオニャオ(蒸したもち米)かカノムチン(お米でできた細面)で食べます。
好きな色はタイにはたくさんあって、好きな香りと路地と結びついている。
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