2021年7月16日に思うこと

こんにちは。今日は2021年7月16日、東京オリンピックをあと数日に控えた夏の暑い日である。

相変わらず、東京は緊急事態宣言下で、メディアでは毎日、何人の新規感染者がでたかを報じ、やはり未だにオリンピックをやるべきでないとか、バッハ会長がこんな無神経な発言をしただとか、果てはオリンピック開閉会式の制作メンバーに作曲家として名を連ねているアーティストが25年前に雑誌に語った内容(学生時代のいじめに関して)を掘り起こして、様々に騒いでいる。

いろいろな意見はあっていいと思うし、それを否定するつもりではないのだけれど、やはり個人的な考え方とかなりかけ離れているので現時点での自分の考え方を残しておこうと思い、投稿してみた。

1・オリンピック・パラリンピックは是非やって欲しいし、アスリートの方たちの最高のパフォーマンスを楽しみにしている!できれば今からでも有観客で実施してほしい。

やはり、極限まで鍛え抜かれたアスリートたちのパフォーマンスは私の心を熱く燃やしてくれるし、全力を出し切った勝負は感動を与えてくれる。日本でそんな最高の舞台を間近で体験できるチャンスをなぜ奪うんだと私は思っている。メディアはなぜかオリンピック・パラリンピックをやらないで欲しいというのが国民感情で、それを無視して実施するようなことを言いたがるけれども、是非みたいという国民もいることを無視しないでほしい。
コロナ禍の中、人流をおさえるとか医療崩壊を招かないためなど、様々な理由はわかっているつもりだけれど、それでもプロ野球は開催されるし、海外でも大きなスポーツイベントは有観客、(しかもマスクなし!)で行われてたりもする。どうも、オリンピック・パラリンピックだけを特別視してはないだろうかと感じて仕方がない。すべてを同じ土俵で判断するべきではないかと思う。ちなみに茨城で開催予定だった音楽フェスだって実施して欲しかった。

2.政治への不満や政権闘争とオリンピック・パラリンピックを切り離してほしい。

どうも感じるのがオリンピック・パラリンピックを使って今の政治への不満をぶつけたり、政権批判をしようとすることと、オリンピック・パラリンピック自体の開催是非の議論がごちゃ混ぜになっていないか?ということ。オリンピック・パラリンピックを楽しみにしてると言えば、今の政府に賛成なのかという人がいてびっくりしたけれど、全く別の話なのではないかと思ってしまう。別に私は今の政府を支持している訳ではないし、もっと言えば今の政治は根本から変えてしまった方がいいと思っている。ただそれとこれとは論点が違うというだけだし、そんなことで、何年もかけてがんばってきているアスリートたちの足を引っ張るのは申し訳なくて仕方がない。オリンピック・パラリンピックが無事終わったら、思う存分政権批判したらいいと思う。

3・オリンピック・パラリンピックへ参加するアスリートはもちろん、いろいろな役割のために来日してる方々はお客様。

世界的なコロナ禍で事情は大きく変わったとは言え、もともとは、オリンピック・パラリンピックを日本で開催したい、その際は皆さんを「おもてなし」しましょう!と約束したのは日本だ。俺はもともと反対だったという方は当然いらっしゃると思うけれど、海外からは、日本という国としてみている。私たちも中国や韓国という国をいろいろな意見を持つ人々ではなく、まとまりとしてみてしまうことは多々あると思う。そんななか、いざ始まってみれば、なんで来るんだみたいな扱いはさすがにないんではないかと思う。会場周辺で選手たちにもお酒を提供しないという話があったり、選手たちをバスツアーに招待することを批判したりするのを聞くけれど、同じ話を日本人選手団が海外の開催国からされたことを思うと気の毒でならない。今は国民全体ががまんしてるんだという気持ちはわかるけれど、お客様に対するおもてなしの気持ちはもって、最大限できることをしてあげるべきなんではないかと思う。彼らは母国へ帰って日本での滞在のことを話すだろうけど、どんな印象を日本に抱いて帰るのだろうか?そのイメージはずっと彼らの日本という国の印象をひっぱり続けるに違いない。政治のせいで、お互いが足をひっぱりあい、そのとばっちりをお客様が受けないことを切に願っている。どうか、素晴らしい思い出を持ち帰ってほしい。

4・もう一度、緊急事態宣言の是非を考えてはどうか?

どういっても誤解されるのだろうけれど、コロナの感染拡大防止を軽く考えようということではないと言っておきたい。それは非常に大事な問題だと思っている。私が緊急事態宣言に反対する理由はいくつかあるが、ひとつは、緊急事態宣言は人々の自由を政府が奪う行為だということをもう一度考えた方がいいということ。コロナの感染拡大防止を進めることと、緊急事態宣言を認めることとは根本的に違う。特に今回は東京都なりの自治体が自分たちの言うことを聞かない人たち(特に飲食店)に、言うことを聞かせるための根拠を与えるために要請したものだ。これは例えば戦時中に置き換えれば相当恐ろしいことになりはしないだろうか?
 反対の理由、もう一つは、濫発してしまったことで、緊急ではなくなってしまい、効果をなくしてしまっていることだ。人の我慢はそうそう長くは続かないし、続かせるというのであれば相当な苦痛を強いることになる。もうかれこれ2年になり、しかもゴールはありそうでない。ゴールがすぐ延長されてしまっているからだ。今回に限って言えば発出の基準も引き下げられて未だ病床使用率が逼迫した状況ではないが先手を打って発出したという。こんな運用の仕方では、飲食店をはじめとする規制対象業者はどんな手も打てなくなってしまう。基準もなく、突然に発出されては全ての準備が水の泡になってしまうからだ。これでは、経営者の心が折れてしまう。
 一般消費者の方だって緊急事態宣言が出しっぱなしになってしまうと、それが日常になってしまう。そんな状況のなか、店でお酒が飲めないのなら、公園でとなるのは仕方のないことだと私は思ってしまう。そんなに長時間人間を押さえ続けることはそれこそ厳罰をもって従わせるような、およそ民主主義とかけ離れたやり方でしかできないのではないだろうか。そもそも、20時という時間の制限と、酒の提供禁止にこだわる根拠は何なのだろうか?ランチ時に食べる食事と、20時以降に食べる食事には差があるのだろうか?抑え込んだものはどこかへ噴出していく。今回はそれがオリンピック・パラリンピックに向かっているような気がしてならない。我々がこんなに我慢してるのに、という論調はどうにも後ろ向きで好きになれない。
 このように経済の流れを止めることは当然ながら大きな経済損失を生んでいる。つまり、無駄なお金を使ったのと同じことをしているのだ。同じお金を使うのであれば、医療体制を整わせるためや、医療従事者への金額的な補填などにあてるほうがよっぽど前向きなコロナの感染拡大防止対策ではないかと思う。

5・もっと、前向きにオリンピック・パラリンピックを観られるようにしてほしい。

最初に言ったように、私はオリンピック・パラリンピックを楽しみにしている国民の一人だ。マスコミやネットメディアの方々にお願いしたいのだけれど、国民の意思がオリンピック・パラリンピック反対派だけではないことを踏まえて、もうそろそろ、オリンピック・パラリンピックを楽しめる環境を作ってもらえないだろうか?ここまで来たら一旦、開催の是非の議論をおいて、みんなでオリンピック・パラリンピックを盛り上げ、海外からコロナ禍の中きているアスリートに最高のパフォーマンスを発揮できるお手伝いをしませんか?そして、無観客になってしまったけれど、私たちも精いっぱいの声援を送り、そのパフォーマンスに熱狂して、ひと時でもいいからこれまでの鬱屈を晴らしてみませんか?そうすればまた、新しい気持ちでコロナ禍に立ち向かう力がよみがえってくるような気がするのです。
昔から過酷な農作業に従事してきたご先祖さまは、年に一度のお祭りに、それこそ一年の苦労を忘れて大いに楽しみ、そしてまた次の一年へと英気を養ったのかもしれません。コロナとの闘いはまだまだ続くと思われます。せめてこのオリンピック・パラリンピックは心の底から楽しみたいものです。

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