見逃していた面白さ

 今回出した元号の本をきっかけに、「歴史」ではなく他の分類方法で、ぼくの過去の本を見てみよう。それは「ずっと目の前にあったけど、それが面白いものだと気付かず、これまで見逃していたモノ」というくくり方。
 なにもエラソーに語るわけじゃない。本を書くまで、ぼく自身も気付いてないのだ。ある日「あれ? これってなんか面白くないか?」と気付き、頼まれもしないのに調べはじめ、不必要に考えはじめた…というカテゴリーだ。

「元号」

平成、昭和はもちろん、大化、大宝、建武、元禄…なんて元号は、日本人なら誰でも聞いたことはある。それをほじくると、面白さが隠れていた!

「ゆるパイ」

「ゆるパイ」というのはぼくが作った言葉だが、要するに「ご当地パイ」のこと。「うなぎパイ」をはじめ誰でも知ってる土産菓子を不必要に考察して、面白さを発見。

「略語」

「デパ地下」「スタバ」「メアド」「ワンピ」「就活」…などの略語は、誰でも使っている。そんなありふれたものを考察しようなんて人間は、これまでいなかったようだ。

「東洋一」

ある年齢以上の日本人は誰でも「東洋一の~」という言葉を知っている。が、それを定義付けしようとは思わなかった。それを行うと、取材対象が「うろたえる」のが面白かった。

「人名由来語源」

「サンドイッチ」「沢庵」「隠元豆」「オスカー」…などという言葉が人名由来であることは、よく知られている。が、それは一体どういう人物で、どういう経緯で言葉になったのかということは、ほとんど知られていない。それを不必要にセンサクしてみたら、面白かったのだ。

どれもみんな、ずっと前から目の前に横たわっていたモノ。が、そこに面白さがあるのを、見逃していたのだ。
こうして見ると、今回ぼくが「元号」にたどり着いたのは「必然」のような気もする。




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