[感想]それは解説されないと分からない。しかし温かい:バリー・マッギー+クレア・ロハス「Big Sky Little Moon」 (ワタリウム美術館)
**バリー・マッギー+クレア・ロハス「Big Sky Little Moon」 **
代々木公園を歩いていて思い出したんだけど、「法律は全てではない。変わって行くものだ」と言うバリー・マッギーの言葉が、何より現代アートだったんじゃないか。
オルタナティブの存在する意味が、そこにはあったのではないか。
「何の分脈に紐付けされるアートなんだろう? 」と考えながら見ていたけれど、そんな考えこみは必要だったのだろうか?
細かい幾何学模様のサーフィンボード、壁に描かれたペンキ一色の絵。
DO YOUR PART FOR THE RESISTANCEの手書きの垂れ幕。美術館に置いてあるから、アート作品だと思い込めるけれど、これらの作品からはデザイン的な心地よさと、ストリートの匂いだけがする。
ワタリウム美術館の空調はいつも独特の匂いだし、初めて訪れた四階は地下のカフェのたばこの匂いがした。あと、オフィスの話し声。
最後の最後に、地下一階で2007年のワタリウム美術館での展示ドキュメンタリーを見て納得。この人たちはサンフランシスコのグラフィティの人なのだ!
グラフィティを「アート」の文脈に取り込む理論については大山エンリコイサムが「アゲインスト・リテラシー ─グラフィティ文化論 Against Literacy: On Graffiti Culture」にて日本語ではかなりきっちり論じていると思うのだが、著作を読んでもいまいち分からなかったので美術手帖のグラフィティ特集号と共に再読しようと思う。
・というか、そうか!今インタビューググってて思い出したんだけどリボーンアートフェスであれも作品かしら?かわいいな。とちょっと疑問に思ったままにしていた海の上の小屋の壁にあったやつか!!
・・・と、分かると面白い。
これまで読むと、壊れた街にアートを放り込む意味とか、見るべき点があってそれも面白い。
「世界的に活躍するバリー・マッギーと、2畳の小屋で語り合った 」
https://www.cinra.net/interview/201707-barrymcgee
・さらに検索しハニカムに載ってることで、へーそういう位置(ファッション、ストリート、などの流れ)の人なんだ、という感想をもつ。
「伝説的グラフィティ・アーティスト、バリー・マッギーの展覧会が開催 」
https://www.honeyee.com/art-culture/000066
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