サッカーの神様は見ている(トレセンの話続き)

 よくうちのコーチが「サッカーの神様は見ている」って子どもたちに言う。それは「たくさん練習している、頑張っている選手のことはサッカーの神様が見ていて、プレゼント(チャンス)をくれる」という意味である。W杯でもちょうど良い位置にこぼれ球が来たり、DFに当たってコースが変わってゴールが入ったり…それはサッカーの神様からのプレゼントかもしれない。


 先日、まさに「サッカーの神様は見ている!」って思うことがあった。
次女のプレーの強みは「視野の広さ」と「ボールコントロール」「ポジショニングとカバーリングの判断」とかあるのだけど、苦手なこともあって、それが「コーナーキック、フリーキックを含む、ロングキック」である。ちびでガリガリなことや、普段の練習がフットサルコートでフットサル中心の練習なこともあって、コーナーやフリーキックを蹴る機会も少ない…ということを言い訳に今までずっと逃げてきた。でもうちのチームにも蹴れる子はいるので、それは言い訳にすぎない。でも、5年生になってキャプテンを任されるようになって、キャプテンなのにフリーキックやコーナーを蹴れない自分に悔しい思いをずっと感じていたようだ。コーチには「それ以上にチームに貢献してるから気にするな」と言われていたけど、本人の中ではずっと気になっていたようで、急に彼女のやる気スイッチが入った。トレーニング終わってからも1人でずっとキック練習、トレーニングが無い日もチームメイトと公園でキック練習。家でもyoutubeで蹴り方の動画を何度も見てた。そんな時、6月3日に女子トレセンの選考会があった。前にもトレセンの話は書いたが→過去記事「澤への一歩、女子トレセンの話」 前回2月開催時は5年生である次女は選考会への参加権利が無かった。だが、今回は5年生も対象の近隣5市の男子チーム所属の女子対象のトレセン選考会だ。トレセン選考会(兼練習会)には3年〜6年までの女子が参加しているが3〜4年は練習で、選考対象は5年と6年。5年と6年は混合チームで7人×7チームに分かれて、軽くアップしたあとはひたすらゲームを繰り返す。フィールドの真ん中のサークルの中に、審査員がボードとボールペンを持って立っている。次女は、男子トレセンでうまく動けなくて涙した教訓が活かされているのか、とても動きも良く活き活きとサッカー出来てた。「これでダメでも悔いは無いな」という動きだった。そのゲーム中、審査員がいる真ん中のサークルのすぐ前で、審査員がみんな見ている目の前でコーナーを蹴るというシーンが。試合でもショートコーナー以外、ほとんど蹴りに行ったこと無いのに。審査員達の1m先にボールを置く次女。そしたら、走り込んできた子が触るだけの、DFの後ろのスペースに、本当にお手本のようなびっくりするほど良いコーナーキックを蹴ったのだ。審査員達も「ナイス!」と言うほどの。結果次女はこのトレセン選考会を突破した。もちろん、コーナー1本で決まるものじゃないけど、これは本当に「サッカーの神様がくれたプレゼント」だと思った。


 ちなみに、トレセンというのは、2段階のテストを経て上に上がるようになっている。チーム推薦(1段階)→市トレセンでの選考会(2段階)、市トレセンの中からの推薦(選考会によって選ばれる)(1段階)→ブロックトレセンでの選考会(2段階)、というように。次女の受けたトレセンは男子で言うところのブロックトレセンにあたり、そこでの推薦を受けたので、6月12日に地区トレセン(埼玉県を東西南北に分けたもの)の選考会に行ってきた。ブロックトレセンからの推薦を受ける選手に選ばれても、地区トレセンからNOと言われれば地区トレセンには上がれない。この女子の埼玉県南部トレセンは40人ほどで構成されているのだが、ほとんどが6年生。U-12(6年生)のトレセンなので、毎年5年生は2〜3人と言われている。6年生なら受かるレベルでも、5年生はそれをはるかに越えなければ受からないと言われている。5年生で受かるのは来年の県トレ(いわゆる埼玉県選抜)候補、とも。そんなわけなので、あまり期待していなかったのだが…次女はなんとそれも突破してしまった。正直、選考会当日の次女は「これをどう判断されるかは五分五分」という感じだった。次女はゴリゴリドリブル突破して豪快なシュートを決める!というタイプではない。そういう子は目立つけど、次女の良いところは前述したように結構地味なのだ。例えば強引にシュートを打って決まらなかったとする。それを「シュートまで持っていく力がある」とするか「シュートしか選択肢が無い子」とするかは何に重きを置くかが人によって違うと思う。だからたまたま次女のプレーが好みな審査員が居た、というだけかもしれない。でも、澤への小さな1歩。澤さんの背中は遠く遠くだけど、少しだけ浮かれてもいいだろうか。
 本人は「私が目指してるのはA代表だから、まだスタート地点の門を開けた、くらいだから」と!選考会のシュート練習でたくさんミスして顔面蒼白だったくせに(笑)それがただのビックマウスにならないよう、この門が開いたスタート地点から、これからも走っていこう。お母さんに出来ることは、そのために稼ぐことくらいだけど!!

いただいたサポートは次女が海外挑戦するときの費用として大切に貯めておきたいと思います!!よろしくお願いします。