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閉じていく社会の先の希望-分身ロボットカフェ DAWN ver.β来訪レポート-

Googleフォト様が、〇年前の今頃の写真ですよ!と会社に着く直前の最悪のタイミングで日々通知をくれるのですが、最近この写真が大体2019年以前のものだということに気づきました。
写真は、ディズニーだったり、旅行先だったり、数少ない友人と飲みに行ったものだったりします。
そして一年前であることはほとんどありません。

2019年の春頃から、我々は経験したことのない閉鎖社会に追い込まれています。
個々人で重さや考えに違いはあれど、多かれ少なかれ外出を自粛し、学校は休校になり、旅行と飲み会とライブと即売会とイベントは全て取りやめになりました。
残念ながら弊社は、緊急事態宣言であろうが台風であろうが、仕事ができない(できるよ!!)という理由で全員出社必須というブラック企業星二つですが、テレワークの御社もありましょう。
そしてコロナの治療薬ができない限り、Googleフォト様は相変わらず数年前の写真をお出ししてくるのでしょう。

さて、数年前、体の不自由な人が家や病院からロボットを操作して配膳するカフェを期間限定で実施するとニュースになりました。
画期的だ!と思ったんですが、常設店ができたということで、緊急事態宣言やまん延防止が終わったあたりの丁度空いたスケジュールに予約をねじ込みました。

そんな訳でDAWNカフェに行ったよレポートです。

何も喋れなくて無言になって気まずい感じになったらどうしよう…
とか
何かめちゃくちゃ失礼なこと言ったらどうしよう…
とか
若干不安と緊張を持ちつつ、当日冷たい雨の中(雨降らしの妖怪)、JR神田駅から歩いて向かいました。
※JR神田駅からは10分弱ぐらいです。道は分かりやすいですが、オフィス街の所為か土曜日はほとんど誰も歩いていませんでした(雨だしね…)。

入口にはさっそく大きなOrihime-Dちゃんが。
食事を終えた様子のお子さまたちが、自然にOrihime-Dちゃんと楽しそうにじゃんけんをしています。

やばい、もうこの時点で無理です。
私にこのコミュ力はない…無理…さすがパイセンたちは違う…
逃げたい気持ちを抑え横のショップを不審者のようにうろうろして予約時間まで潰しました。つらい 場違い感やばい

店内。春!

時間になったところで、席にご案内していただきました。テーブルにはかわいいお洋服で着飾ったOrihimeちゃんが
んぐっかっわいい!!

お洋服かわいい♥

オタク特有のテンションの上がり方をしてしまい、以降、かわいいかわいいと言い続けましたやばい。

Orihimeちゃんの中の方=パイロットさんは、最初のDAWNカフェからパイロットとして働いていらっしゃるという大ベテランの男性。
事故による脊椎損傷から寝たきりとなり、現在は島根の施設からとのことでした。私より年下の方でしたが、無理矢理四捨五入ぐらいすると同世代です!
こちらのDAWNカフェだけでなく、大阪のチーズケーキ屋さんでもOrihimeちゃんで接客のお仕事をされているとのこと。
すごい 未来だ…
出社しなくてもできる仕事なのに、電車動いてなくても出社させる弊社とは大違いすぎる。

まずはメニューの説明をしていただき、ロービーバーガーとビールを注文。ハンバーガーにはビール、肉にはビール、昼からビールを飲める私は権力者。
やや緊張してたのと普通にむさぼってしまったので写真はありませんが、バンズがサクふわタイプでおいしい!主役のローストビーフは、すごくジューシーで食べ応えあり。付け合わせの野菜もおいしかった!

ビールはOrihime-Dちゃんが持ってきてくださいました。これがまたかわいい…
途中机に突っかかって動けなくなってしまい、カフェのスタッフさんに救出されている姿もまたかわいかった…。

こっちみててかわいい…

なお自宅から、プチクーボを持ってきていたので、一緒にだっこして写真を撮っていただきました。
しりちゃんて呼んでもらいましたね…ありがたいね…
Orihimeちゃんの接客は、おそらく30分から45分ぐらい。あっという間に席時間の75分でした。

茶色い謎の物体がプチクーボのしりちゃんです

Orihime-Dとは違って、動くことはできないOrihimeですが、うちにも無駄に2台いるAlexaさんやSkype、Zoom等のビデオチャットとの違いがいまいちイメージがついていませんでした。「遠隔で人と話す」という用途だけなら、これらのツールでことは足りるんではと思ってた訳です、相手の様子もリアルタイムで分かりますしね。

が、実際体験してみると、まったく違いました。
「ここにいる」という存在感がビデオチャットとは違います。
Orihimeちゃんは、何か気になることがあればそちらをじっと見ますし、話を聞いてうんうんと頷くし、手ぶりもしてくれます。Orihimeといういのちがちゃんと目の前にいる、という感覚でした。

私はコミュ障なのでただでさえ初対面の人と会う時にガチガチになり、普段の生活の中であまりかかわらない属性の方(海外の方とか)に会ったらそれこそ固まってしまうのですが、Orihimeといういのちを通しているので、視覚情報だけに囚われなくて済む、というのは本当にありがたかったです。

周知のとおりネットゲームを嗜みますが(嗜むどころではない)、相手に対する視覚情報が本人そのものでなくアバターになるという点、ネトゲに近いかもしれません。
違いは、全てオンであるネトゲと違ってOrihimeちゃんというアバターはリアルに存在するということ。
もちろんビデオチャットやネトゲならではの良さはあるので、それらのコミュニケーションの代替ではないということですね。

インターネットが使えるようになってから、掲示板、チャット、そしてSNSという、距離を飛び越えたコミュニケーションの場は次々と生まれてきました。
そしてコロナ禍でリアルに繋がれない今、オンラインのコミュニティはますます大きな役割を持つようになりました。
しかし、不安が大きい世情の中、とかく己の安心の為に同属性で小さくまとまっていき、逆に同質性が高くなる閉鎖的なものになっていっているような気がします。

我々は普段、自分の視界に入らない属性を、悪気はなくとも「ないもの」として扱いがちです。

今自分がいる属性からはじき出される、もしくは自分の所属する属性そのものが社会からはじきだされる可能性って本当は誰にでもあるのに、ですよね。

ですが、Orihimeというリアルのアバターを介することで、「どんな属性であっても存在できる」社会が実現できるかもしれないという希望をみました。
「いないものにされる」ということがなくなる、って本当に救いです。

それがあらかじめ分かってるだけでも、このコミュニティで生き続けるために色々ねじまげて無理に頑張らなくていいじゃん、本当に無理なら逃げようという心の余裕が生まれる気がします。
みんなが余裕をもてたら、もっと生きやすい社会になるんだろうな。

誰かに、だけでなく、みんなに。

ご興味がある方、体験するのが一番手っ取り早いです。
私のようなコミュ障のネトゲ廃人の独り身中年(属性山盛りにしてみました)でもいけたんで大丈夫!
将来的にDAWNカフェ店舗が全国に広がって、ネットの遠方フレンズにもこの出会いを体験してもらえるといいですね。

それにしてもパイロットの方が
「島根にいながら、大阪と東京のダブルワークですよ~」
って仰ってたの本気で羨ましかったです…
これぞ正しく「働き方改革」ですよ…
私も自分のデスクにOrihimeちゃん置いておいて「出勤してまーす☆(Orihimeちゃんが)」ってできねえかな…

いのち


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