現実は続く「虎に翼」最終回(ドラマ鑑賞備忘録)
「虎に翼」、後半は扱う事件の大きさや、現在と地続き過ぎる課題の数々に目移り&消化不良を起こして、後半1週間ほど離脱してしまったとはいえ遡って最後まで視聴した。
振り返って、やっぱり好きな作品だと思った。
特に、既存の権力や道を切り開く前半部分の勢いが好きだった。
ただ、よねが最後まで「お気立てに難がありそう」なぶっきらぼうよねだったこと、そんな自分自身を貫きつつ、さりげなく周りをいたわれる人に描かれたことが良かった。あと、轟と恋仲にならなかったことも。
中山先輩が涙もろいまま芯が強く描かれていたのが良かった。
泣くから弱い、泣いて許されようとするという描かれ方でなくてほっとした。涙は女の特権みたいにならなくてほっとした。
最終回、寅子自身が自分が特別だったんじゃないと言い切ったこと、それを桂場を始め、周りもそうだねとなっていたのが素敵だった。
特別な才能を持った人の特別な境遇の話ではなく、特別でなくても声を上げ続け、自分を活かせる場所を見つけて生きる人たちの話として脇役の人生をも感じられる物語になっていたのが印象的だった。
そして、誰もがみんな自分以外の人の力になっていること、良い影響を与える人になっていることが尊く、うらやましい気持ちになった。
亡き人が降臨する演出が苦手なのに、最後の最後、はるさん登場で普通に泣いてしまった。(寅子のときは、「寅子まで???」と思ったし、優三さんが出たときは、「また?」って思ったのに。)
寅子の人生は終わったけれど、「虎に翼」で見せてくれた数々の問題は今も課題のままで答えが出ていない。
ちょっと時間を空けて、また改めて観てみたい。
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