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さやか⑤「聞いてもらっている」と感じられるよう聞く。

なっちゃんの前々回の日記「なんでそこまで聞いてくれるの?」へのお返事です。

デンマークでね、子どもや人と接する時に使われる言いまわしがあるの。「ワタシは聞いてもらっている、見てもらっている、理解してもらっている」と相手が感じられるように、子どもや人と接しましょう。職場でも使うわ。「聞き入れられている、見てもらえている、理解してもらえていると感じらる職場で働きたい。」とか。デンマーク人の人に対する接し方を現しているわ。なっちゃんが、デンマークのフォルケスクールで、こんなに聞いてくれるの!と思ったのにも通じるね。

職場の大ボス(4つの学校を兼任するボス。4つの学校を行き来していつも忙しそう。)が、職員会で言った言葉が印象的だった。「何かあったらいつでも僕のオフィスに来てほしい。いつでもコーヒー1杯飲むくらいの時間はあるから。」いつも冷めたコーヒーを飲むぐらい忙しい人だと思うけれど、「僕は聞くよ」というメッセージを職員に送ったわ。本当に彼のオフィスに行くかは別として「彼は聞いてくれるんだ」と分かっていると、職員としては安心する。

「こどもに話す、ではなく、こどもと話す」も、よく聞く言い回し。聞く度に、ワタシは自分の子どもには「こどもに話す」になりがちだな、と思うわ。一方的に話す。お説教する。用事を言いつける。自己嫌悪。まだまだ修行が足りないわ。

またコロナ!とならないでね。国境閉鎖まで追い込まているデンマーク。今日から2週間学校閉鎖が首相の記者会見で発表されたと、前回の日記に書いたね。その後首相は、子供向け番組と若者に人気のYoutuberのチャンネルの2つで記者会見したの。

これはYoutubeの方。首相のメッテ(42歳)と、後ろに立っているのが、若者に有名なYoutuberのアレキサンダー。まずはが、メッテが若者としてコロナにどう対応するか、なぜそれが必要かを話す。その後、記者役の若者が質問。最後にアレクサンダーが、具体的に、大勢が集まるパーティーに行くのはやめようとか、お年寄りや病気の人を守るために、僕たち若者も気をつけよう、とコメント。動画をシェアしてね。と締めくくる。

若者の関心のある場所で、若者が関心のあることを、若者の言葉で、若者に話す、若者と話す。若者と首相という、一見遠そうな存在が、Youtubeの中で出会い、対話が生まれていると思って感心したわ。

幼い頃から、「どうする?」「どう思う?」と聞かれて育っているデンマーク人と、日本育ちのワタシの違いは大きい。自分で考えて、言葉で伝える習慣がついていないの。先日同僚に、「サヤカは前より自分の意見をリーダーに言うのが上手になったよね。」と言われたばかり。こちらも修行中。人生修行ばかりだわ。


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