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音楽朗読劇 READING HIGH「BASE METAL」

久々に朗読劇を見てきました。
READING HIGHの5周年企画公演として先に大阪で行われたBASE METALの東京公演です。
私は、5/6(土)昼公演を見てきました。
キャスト発表された時から、これは…!私の理想の低音が3人もいる!?見なきゃ、絶対に!!!と最速先行で申し込みました。ただ、人気のある公演なので、第一希望が当たることは稀なんですが、当たってました!当選メール見て、ガッツポーズしましたから。
特に5/6、7公演は二次先行?あたりで昼・夜公演ともに完売していて、機材席解放、当日立ち見席も出たんです。立ち見も当日、20人近くいたのかな?それも抽選で、かなり競争率の高いチケットだったわけです。
と、いうわけでいつも通り、各キャストさんの感想をつらつらと書いていきます。
あくまで個人の感想ですので、ぬるっと読んでいただけると助かります。

5/6(土)昼公演
キャスト(敬称略)


カリオストロ伯爵(諏訪部順一)

大阪公演からのオリジナルキャスト、諏訪部さん!
渋すぎる…こんなイケオジ詐欺師、そして、途中で熱くなっちゃう、そんなキャラみんな大好きに決まってる!!!(大声)
私は初見だったのですが、もう最初に声を聞いた時から、あぁ諏訪部さんのテリトリーに入ってもうた…と思いました。
私は、ノルマンディー子爵やカサノヴァとのやりとりも好きですが、やっぱり、やっぱりジョセフ王太子殿下とのやり取りが一番泣けてきちゃった。第2幕の後半、フランス革命の最中での、ジョセフ王太子殿下とのやりとり、錬金術は嘘なのか…?嘘じゃない、信じる心があれば、自由に翼を広げて、空だって飛べる、っていう説得力のある声が諏訪部さんからバシバシ伝わってきて、言葉に力はあるんだなぁって思いました。
あの時、みんな本当にヴェルサイユ宮殿の空を飛んだんだ…
ノルマンディー子爵に最後までツッコミ入れてたのには笑いました。今回、主要キャストが死んで終わる展開じゃなくて、よかったなと思いました。3人のドタバタコメディーまた見たい。カサノヴァあたりは「俺はごめんだ」って言いそうだけどw

この映像がめっちゃ役立ちました。想像の翼で空を飛んだのさ。
諏訪部さんが最後の挨拶でも言ってましたが、キモイおっさん(ロアン枢機卿)も演じてましたし、ルイ16世もちょっとだけありましたね。

サンジェルマン伯爵(安元洋貴)

安元さんも大阪公演からのオリジナルキャスト。
安元さんのお衣装がツボすぎて…肩幅、首回り、最高だ…その胸板に飛び込みたい(やめろ)
大錬金術師であり、カサノヴァの師匠。
その有能さ故にマリーアントワネットの側近になっているが、錬金術は手品や魔法の類と思われていて、世を救うために役立てたいサンジェルマン伯爵はだんだん心を蝕まれていく。誰にも分かってもらえないなら、いっそ全員消す!という根暗研究者ブチギレ案件。私は、カリオストロ伯爵とチェスした時のチェス盤ひっくり返したあたりで、相当心が…と思いましたけどね。
誰かの決めたルールの中で、勝手に負けたことにされている、とな。
あまり激情を表に出さず、終始穏やかなサンジェルマン伯爵ですが、やはりカサノヴァとのシーンは印象的でした。
クソまずいスープをめぐる二人の話や、宗教裁判にかけられるカサノヴァを追いかけ、最後に言葉を交わすシーンなんかも。サンジェルマン伯爵の豪快な笑い声(塩が足りないって言われたときみたいな)をずっと聞いていたかったなって思いました。安元さんの声だからまたいいのだ。耳の奥から豪快な笑い声が聞こえてくる。
最後まで見た後、改めて考え直すと、サンジェルマン伯爵は本当にノルマンディー子爵を助けたかったんだな、と思えてまた胸が熱くなります。子爵が気絶したのは笑ったし、あの時の「なんでぇ!?」っていうサンジェルマン伯爵の演技好き。お茶目。

ジャコモ・カサノヴァ(梅原裕一郎)

梅ちゃんが色男役!!新鮮でした。
だいたい優等生で神経質な真面目(またはオカン)キャラが多かった梅ちゃんが色男!最初にノルマンディー子爵を騙すときの流れるような手口(セリフ)がすごかった。そして終始、モテを意識した発言とか「ご婦人、ご婦人」言ってるのは、ほんと新鮮だった。今までだったらゆうきゃんとかがやってそうな役だよね。大阪公演オリジナルキャストは豊永利行さん(とっしー)とっしーもどっちにも役を振れる人なので、想像はつきますけどね。
ヴェルサイユ宮殿の攻撃を足止めするために師匠・サンジェルマン伯爵の爆薬レシピで爆破させるとこ、すごい勢いの声でした。
っていうか、Play houseそこまで大きくないのに、あんなに空気砲と炎が出るなんて思いませんでした。ちょっとびくびくした(笑)
過去の回想シーンで可愛く「占いができるとご婦人方にモテるんだよ~」と言うカサノヴァ可愛かったな。しわくちゃのおじいさんになって、たくさんの孫に囲まれて死ぬ。なんだ平凡でつまんない人生って思うけど、それが実は大変なことなんだよっていうことに気づく、師匠の教えが色濃く伝わっているのはカサノヴァなんじゃないかなって思います。

シャルル・ド・ノルマンディー子爵/マリー・アントワネット/ジョセフ王太子殿下(井上麻里奈)

大阪公演でのオリジナルキャストは沢城みゆきさん。お二人とも少年~女性まで幅広く演じることで知られていますが、今回本当に大活躍でした。
ノルマンディー子爵は世間知らずで、田舎から出てきた若者、アントワネットは無邪気な女性、ジョセフ王太子殿下は病弱な少年、とシーンごとに演じていらして、本当にすごいなと思いました。
このポジションだけ役名がその他、とか省略されないのは、本当に3役とも喋るからです。すごい。
諏訪部さんの段でも書きましたが、病弱なジョセフ王太子殿下とのやりとりが本当に胸にきました…
藤沢朗読劇の中では、病弱なキャラがどこかに必ずいますが、みんな空想が好きで、世迷言と思いながらも、時々ハッとするセリフを言ったりするんですよね。BASE METALのキービジュアルのもジョセフの言葉が使われてますよね。「もうじき、この世界は終わるんだ…」ってやつですね。
子供からこれを言われたら、大人はどうすりゃいい、ってところに答えを出したのが、カリオストロ伯爵の錬金術なわけで。
体は動かなくても、心は自由に、ってありきたりだけど、そういう夢を見る心を育むって大切なことなんじゃないかなぁと思ったりしました。
最後、また子爵が何かを発動させちゃって「3人の冒険はまだまだ続くー!」みたいな感じだったのも今までにない終わり方でよかったなと。
あと、子爵も子爵なりにいろいろあったようで、冒頭、カリオストロ伯爵の「なぜ助けた」という問いに「楽しかったから」と答える子爵は、カリオストロ伯爵とあまり会わなくなってから、相当楽しくないことばっかりだったんだろうなって想像できて、また悲しくなった。
子爵、きみも苦労してるんだね…

今回も特殊効果、音楽もりもりで、本当にすごかったです。
炎や空気砲、さらに照明の演出もすごかったです。ライトで照らされるとき、本当に役者さんの顔にライトが当たる、とかお芝居とリンクしてたり、フランス革命のときはちゃんと国旗カラーの照明になったりとか。
記憶しきれてない部分ももちろん多々ありますが、本当に素敵な空間でした。
Tpめちゃめちゃ音きれいだし、ハイトーンバシッと決まるのが心地よ過ぎました。あと楽器隊兼役多すぎ(by 諏訪部さん)
少ない人数であれだけの演出効果をもたらすことができるのは、本当の精鋭だからですね。

また、次もチケット当たって行けますように!
楽しみにしています♪

最後に素敵な衣装のみなさまを。