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奥多摩・北秋川シンナソー

「そういえば行ったことがない」
という理由で選んだシンナソー。緊張感のある滝もなく、沢は未経験者で溢れかえり大渋滞。なーんも面白くはなかったが、下山で狙っていた木庵さんで美味しいとろろ蕎麦をいただくことができた。あと、この日が今年の沢初めだったN中さんは足慣らしができて満足されたようで良かった。

集合は武蔵五日市。この日は新宿駅で人身事故があり(初めて目の前で人身事故を見ました・・)、ダイヤが乱れてしまい集合が危ぶまれたが、みんな早めに出ていたこともありなんとか7:40発・藤倉行きのバスに乗ることができた。
バスの中には我々以外にもシンナソーに行くと思われるパーティがちらほら。バスの中からすでにヘルメットをしている人がいたり、「今度、北アルプスの赤石沢に行くんだー」と???な声が聞こえてきたり・・・(たぶん赤木沢のことですかね)。どうなることやら。

藤倉バス停。すぐそばにきれいなトイレがある。

入渓点に向かう途中、素敵なジェントルマンに話しかけられる。
「どこに行かれるんですか?」
「沢登りです、シンナソー。そちらは釣りか何かですか?」
「私はそこの家の住人です。」
・・・大変、失礼しました!

沢支度を整え、いざ入渓。すでに2パーティが先行している。

すでに渋滞している入渓点。

序盤は小滝が続くが多少ヌメりがあるので、足の置き方は注意が必要だ。ただ1級沢ということもあり、ホールドもスタンスも豊富にあるので危険個所はない。我々の前は若いパーティだったが、小滝でずるずる落ちていたので、リーダーと思われる方と話して先に行かせてもらう。

こんな感じの小滝が続く

しばらくしてガイド本にある3段10mが出てくる。うちらの先輩で山岳会「みずゆき」に所属するSさんの遡行図では8mとあったが、なるほど、たしかに10mほどの威圧感はない。先行パーティに続いて取り付く。中段が少し悪くなるが細かいホールドはちゃんとあるので問題なくフリーで登る。

3段8mかな。

それからまたしばらく遡行すると、今日のラスボス、3段15m。これもSさんの遡行図では10mとあったが、さすがに12mはあると思うなあ。先行パーティがロープを出しているので、我々はザックを下ろしてしばし休憩。30分後、先行パーティが登ったのを待ってから我々も取り付く。

クラック状3段12mの中段、CS越えたあたり。

CSを越えたあたりにスペースがあった。ロープが足りなくなって連結するのが面倒なので、まず下段を3人ともフリーで登って後続2名はスペースで待機。中段から私がロープを引いて登るがとにかくホールドが豊富。上段まで来て「これ、フリーで大丈夫だよ。」と下に伝え、そのままペタペタ落ち口を抜ける。一応、ロープは垂らしていたが後続もフリーで上がった。

直後に5mナメ滝が一つ出てくるが、その後は倒木とゴーロが続き、水も枯れてCo770二又に到着、軽く休憩を取る。
この沢は杉・檜の植林帯に囲まれており、この日は晴天で温かかったので、花粉症のK井さんと私はずっと鼻をズルズルいわせて苦しんだ。

休憩タイム。

左又、左沢と左、左にルートを取り、詰めに入る。50mほど詰め上がると登山道に合流する。靴に履きかえ、下山開始。40分ほど歩くと木庵さんにたどり着き、お風呂とお蕎麦をいただく。

お風呂は店舗の離れにある。中は狭いが、湯船に浸りながら檜原の山並みを堪能できる。お蕎麦は少し太くコシが強い(田舎そばに近い)。これに刺身こんにゃくと地酒が加わって、たいした遡行もしてないのに贅沢なお昼ごはんとなる。

とろろ蕎麦。風味があり、コシが強い。
さしみこんにゃくも絶品。

シンナソーは未経験者が経験者に連れられて最初に行くにはたしかに良い沢なのかもしれないが、経験者には物足りない。遡行時間が2時間程度なので、天候などの問題で短時間でサクッと遡行したい、という人にはいいのかも。

というわけで、檜原の里山グルメ旅・・・ちがうちがう!北秋川シンナソーの記録を終わります。

山行実施日:2023年4月1日(土)
メンバー:S木(L、記)、K井、N中
山域:奥多摩
山行形態:沢登り
コースタイム:
藤倉バス停(8:30)ー入渓点(8:50)-3段12m滝(先行パーティ待ち:9:40-10:10、登攀10:10ー10:20)ーCo770二俣(10:28ー10:40)ー登山道(10:56-11:10)-木庵(11:56)
地形図:猪丸

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