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「自分コーチ」としての自分がコーチングの最大の成果


コーチングで一番大事な質問は、「何を得たいのですか」「どうなりたいのですか」「自分はどうありたいのですか」など、要するに「あなたの目ざしているゴールはどこですか」という未来のゴールや目的の質問だと思う。

人は自分に困りごと、迷いごと、悩みごとがあるとき、たいていの場合、その原因を、過去のことや他人に求めて、過去の原因を追及しようとしたり、困った他人を変えようとするが、過去のことは変えられないし、他人を変えることもむずかしいため、問題を解決できずに悩み続ける、ということが多い。

コーチングでは、そこで大きく発想を転換する。

「困りごと、迷いごと、悩みごとがあるのはわかりました。それでは、あなたは何がどうなったらいいと思っているのですか」という未来のゴールの質問をする。

それによって、その人の考える焦点を「過去と他人」から「自分の未来」に転換(ワープ)してもらう手助けをする。

未来のゴールの質問をされることで、人は、自分の目ざす目的地(問題が解決した状態、理想の状態)がどういうものなのかについて、明確にすることができる。そして、目的地が明確になれば、あとは、そこに向かって、できることを着実にしていくというだんどりになる。これがコーチングの一番基本となる枠組みである。

初心者にとって、コーチングを学ぶことは、極端に言えば、「クライアントにゴールの質問ができるようになること」である。

このゴールの質問をすることによって、相手(クライアント)を手助けすることができる。

そして、もう一つ、初心者にとって、コーチングを学ぶことの大きな意味がある。

それは、「クライアントにゴールの質問ができる」ようになれば、「自分に対しても、ゴールの質問ができるようになる」ということである。

つまり、「人に対するコーチング」を学ぶことで、「自分に対しても、いつでもゴールの質問ができるようになる」ということであり、「自分が自分のセルフコーチになれる」ということである。

「人の手助けができる頼もしいコーチとしての自分」が、「もう1人の自分」として、「自分のセルフコーチ」になってくれれば、自分としても心強い限りだ。

「人に対するコーチング」を学ぶ最大のメリットは、「頼もしいセルフコーチとしての自分」を育てられることであると思う。

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