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愛玩

GW突入30分前、唐突に泣き出してしまったのは、簡単に言うと恩師の死を思い出したからだ

辟易するほどドラマティックだった彼の死は17歳の私の情緒に深く深く食い込み、躁のスイッチをめり込むほどに押していった
それからあらゆる気分転換を経た22歳の私は「彼自身」を忘れても「彼の死」は永遠に忘れられないという最悪な状況にある、冒涜だ

あの日、在宅勤務のどろりと停滞した部屋の空気の中、「彼の死」は彼が愛した猫の形をして私の足元をぬるりと通り抜け「ばいば~い」と部屋を出ていった

泣きながら追いかける私に見向きもせず猫は毒々しい色をした躁をカラカラと転がしリビングで遊び続けている

……レモンサワーのほぼ原液を飲み干しシャットダウン、そこからたのしいGW

躁とか鬱とかこんなに幸せな人間が使っちゃいけないと思うけど、鬱です、いま

こうやって人の死を愛玩するしかない自分、なんて矮小なんだろうね

就活の時に吐き捨てられた「君は教育職から逃げてるよね」という言葉が透明な付箋となってPCの液晶に張り付いている

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