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サイババ体験談③

サイババ体験談③
ダルシャン中には何度か印象深い出来事もありました。
ダルシャンを与えているババを見ていると、「私が帰依者だ」という言葉がどこからか私の脳裏に浮かび上がってきて、それと同時に非常に深い会得した心理状態になりました。

しかしその時、私は「帰依者」という言葉の意味を知らず、後でそれが何を意味するのか知りました。


また、ダルシャンの前に長時間座っている時、風に揺れる木々の葉を眺めていると、

「愛とは、深く、静かで、(もうひとつは失念しました)なものだ」
という言葉が突然やってきたりしました。

そのように、言葉がそれ自体が持つバイブレーションとともに突然自分の中に現れて、その言葉そのものを体感する、ということは私にはめずらしかったので、ここは不思議なところだなあ、と思いました。


ダルシャン中に、ババがふと歩みを止めて、数メートル離れたところからこちらを凝視したことがありました。
3~5秒くらいだったのではないかと思いますが、ずいぶん長く感じられて、目をそらすにそらせず、間が持たない感じがしてババと目を合わせたまま心の中でわたしはそわそわし始めました。

なので、その時私はニコッと作り笑いをしてほほ笑んでみました。
するとその瞬間ババはサッと視線をはずしました。

ババが視線をはずした瞬間、愛の固まりのような強いエネルギーが飛んできて自分にガツンとぶつかったような強いショックをうけました。

そのようなほとんど物理的といえるほどの激しい衝撃を受けて、私は驚きとともにわけもわからず大量の涙を心地よく流していました。

音楽祭を主催した国々だけが、シャッターを閉めたプールナチャンドラホールの中で特別にダルシャンを与えられた日があり、日本もその中に入っていたので、その時は間近でダルシャンを受けることができました。

しかしその時は、ババの目を私は見ることができませんでした。

その時のババの小柄な肉体の向こうに大型肉食恐竜のような圧倒的に巨大なエネルギーの存在を感じ、
ババの目という窓を通してそれを見てしまうのが恐ろしかったからです。

それは本能的な恐れでした。


過酷な気候とハードスケジュールに、多くの人が体調を崩していました。

私もツアー日程の後半には高熱を出し、下痢もしていました。
おまけに滞在終了3日前から生理にもなっていました。

下痢の時は固形物をとらず、水やジュースだけを摂取するようにという、ツアー参加者の誰かのアドバイスに従い、3日間水やジュースだけを摂取して過ごしました。
そうすると、とにかく体は軽くなり、気分はますます高揚していきました。

私は高熱や下痢でも気分がよかったので、バジャンもダルシャンも休まずに参加して、毎日のハードスケジュールを全てこなしていました。

光と愛にあふれた高揚した精神状態は日を追うごとに高まり、プッタパルティ滞在最後の夜にはこれまでの人生で自分が疑問とも思っていなかった事柄(なぜ子供のころにぜんぜんしゃべらなかったのかなど)に関する答えや、それらの意味が次々と脳裏に訪れ、それらがあらわれ続けるのを冴えた意識で眺めているうちに滞在最終日の朝になりました。


一方で、これは私にとって初めてのインドでしたから、どこもかしこも病原菌だらけに思え、何を触ってもものすごく不潔な感じがして、わたしはその不潔さをすごく恐れていました。

そんな衛生状態の悪さを恐れる心境の中、アシュラム滞在の最終日に何かのトゲが足の裏に刺さりました。

トゲを抜いても痛くて、足の裏をちゃんと床につけて歩くことができませんでした。
そしてそれ以上に、傷口から何か強烈なバイ菌が入って、ひどく化膿したり悲惨な病気に発展するんじゃないかと思い、心配になりました。

しかし数秒後にはそれらの恐れが勢いよく反転し、その状況を完全受容し、足の裏の痛みがむしろ特上の甘さに感じられるようになった自分がそこにいました。
幸福感が増してはちきれんばかりでした。何を見ても聞いても話しても幸福の光の中にあるような、心が開ききった状態になりました。

そのように、インドの衛生状態の悪さに対する恐れが最終日に消えました。


アシュラム滞在の最終日かその前日あたりに、グループインタビューがあったと思います。
日本人はバジャンホールの建物の中にみんな入れてもらいました。

ババはひとりひとりの間を通って袋入りのビブーティーをいくつかずつ全員に手渡してくれました。

その後ババはホールの前に戻り、だれかと話をしたり、指輪を物質化したり、その指輪の石の色を変えたりしていました。

みんな、ババとともに過ごすその貴重な瞬間を楽しんで大いに盛り上がっていました。

しかしその時なぜか私は全員が注目しているババに対する特別な興味が湧かず、惹きつけられない、一種浮遊した心理状態で、横にいた赤ん坊に神聖さを感じて惹きつけられて眺めていました。

女性にはサリーが配られ、思いがけないババからのプレゼントにみんな幸せそのものでした。
その時、それまでに毎日みんなで練習してきていた日本語のバジャンをババに捧げました。

インタビューが終わってもなお全員が、自分たちに与えられたすばらしい幸運に陶酔したままでした。

そのようにして、ハードではあったけれど充実したアシュラム滞在の日々が終了しました。

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