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艦隊これくしょん同人誌備忘録 その40

タイトル:H1300型同人誌 熱望 Fahrenheit662
サークル名:サテライトナゴヤ
作者:確氷 芳雄 / 島 suzume
発行日:2018年5月6日


独特の色彩となんだかガンプラのパッケージみたいな表紙に惹かれて前情報無しで買ったのですが、内容はとても素晴らしい戦後日本の自動車大国となる礎を築いた古い車の解説本。


新しさと古さの同居する艦娘たちの横に古い車、このコントラストが斬新というか、艦娘と古い所謂サブロク車(昔の軽自動車の総称、軽自動車の排気量が360ccだったことから「サブロク」)やホンダが作りあげた変態空冷エンジン車 H1300(DDAC:一体構造二重壁空冷方式を採用したホンダ最大の失敗作と書かれています)などとどういう関係がと思ってしまいますが、本書の車のカタログのように小さい字で書かれた説明文を読んでいくと、日本の自動車の歴史と艦娘になにも共通点っぽいモノは無いことが分かります。
でもなんかエキセントリックな髪型した夕雲型が今は消えていった車種やメーカーの車の横に立っていると、


「そういえば夕雲型って全部沈んだもんなあ(準同型艦の陽炎型は雪風だけ生き残った)〜」


っとどちらも歴史の海に沈んでいった事を考えると、そういう事なのかなあと思ったりもしましたが、そう思ってもう一度凄まじい熱量で書かれたテキストを改めて読んでみるとそういう事は一切書いてなくて、本田宗一郎の苦労話とかダイハツの短いレース活動について詳しく書かれていて、たぶん作者さんは本当に旧車が好きなんだろうなあと思う次第です。

でも車の事をあまり知らなくてもこの熱は伝わってくる、表紙のH1300の赤が空に映える。タイトルのFahrenheit(華氏)662度=摂氏350度は、一般的なエンジンオイルの発火点らしい。
勉強になる!

熱いこの本を閉じてふと

「これ、艦これ本か?」

と思うこともなくもなくないですが、こういう本はロックでいいですよね!


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