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備忘メモ #02 生成AIを使ったコンピュータウイルス製造

生成AIを使ってコンピュータウイルスを作った人が逮捕された、というニュースがありましたので、記録で雑感を残しておきます。

生成AIによるコンピュータウイルス製造の可能性

今回作られたコンピュータウイルス(もどき?)では実際の被害はなかったわけですが、生成AIが登場して以来、コンピュータウイルスの製造を含めて、サイバー攻撃に悪用される可能性は盛んに喧伝されてきました。実際に、ソフトウェア開発での生成AI活用の状況を踏まえると、同じソフトウェアとしてのコンピュータウイルス製造は、格段に少ない手間でできるようになったと思います。
ただし、そのレベルのコンピュータウイルスであれば、これまでも完成品がそれなりに出回っていますし、コンピュータウイルスを使ったサイバー攻撃を仕掛ける(闇)サービスも存在するので、生成AIの登場で脅威が飛躍的に高まったとは考えていません。
今回の事件のように、素人が何かをするということよりも、プロ集団の効率性が高まったことに対策の比重を置くのが良いと、個人的には感じています。

生成AIによるウイルス製造者の逮捕は今後も続くか

今回のニュースに最初の触れたときに、どうやって容疑者を見つけて逮捕に至ったのかが不思議でした。被害が出ていない中でコンピュータウイルス(もどき)を特定するのも難しいでしょうし、その製造過程で生成AIを使っていたことも、逮捕前に知ることは困難だと思ったからです。
いくつかもニュースサイトの情報を総合すると、当該ウイルス製造者は、別の事件ですでに逮捕されていて、どうやらその取り調べの過程で今回の事件の発覚に至ったようです。確かに、すでに逮捕していてパソコンなど押収できていれば、様々な痕跡が残っているでしょうから、十分な証拠に基づいて逮捕に繋がったことも納得できます。
そう考えると、今回の逮捕はレアケースで、今後も同様の逮捕者が出るかというと、それほど期待できないのではないかと想像します。

興味本位で生成AIを使って悪意のあるソフトウェアを作ってみた、という人は世の中にそれなりに居そうです。そうした人たちの興味に対して、逮捕等のリスクを十分に知らせることや、他のより興味深い取り組みに振り向かせるなど、ソフトウェア業界での啓発キャンペーンなどの実施が望まれます。

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