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起業メモ#03 商標登録を電子申請してみる

ようやく法人の電子証明書が入手できたので、商標登録も電子申請でやってみました。いろいろ落とし穴(?)があるので、記録を残しておきます。

商標登録するロゴを作る

せっかく株式会社を作ったのだから、何か目印になるようなロゴを作ってみようと思い立ちました。ロゴの意匠は、プロにお願いするときっとかっこよいものができると思いますが、取り急ぎ自力で作ってみるコースを選びました。

フォントを選ぶ

ロゴは、社名の文字を中心に作る方針として、それっぽい字体のフォントを選んで作ってみました。作ったロゴを知り合いに見せたところ、「フォントの著作権は気をつけた方が良いよ」とアドバイスをもらいました。確かに、使おうとしていたフォントは、特定のアプリケーションでのみ使用できる著作権でしたので、改めて自由に使えるフォントが選べる Google Fonts の中から選び直しました。

ロゴのデザインを決める

選んだフォントを使ってロゴをデザインしていきます。ネット上のロゴのサンプルなどを参考に、簡単な図形の組み合わせで作りました。作成中に「Adobe Illustratorを使ったらもう少しかっこよいものができるかも」と思いましたが、絵心がないのでそこは身の丈に合わせて、PowerPoint だけで作りました。
起業時にコーポレートカラーを緑系に決めていたので、ロゴでもその色を中心にしました。ただし、商標登録の際にはツールで強制的に白黒に変換されてしまうので、白黒でも識別できるデザインにしておくとよいようです。

自力で商標登録の電子申請をやってみる

商標登録を代行してくれるサービスを提供する会社も多数あるようですが、ここでは自力でやる方法を調べながらやってみます。特許庁のサイトに「初めての方へ」というページがあり、非常に参考になりました。

商標登録の識別番号を取得する

個人が自力で商標登録するためには、「識別番号」というものを取得する必要があります。まずはこの識別番号を取得して、それと法人の電子証明書を紐付けることで、商標登録の電子申請が可能になるわけです。

識別番号の取得と、電子証明書の紐付けは、特許庁の「インターネット出願」ソフトで行います。Windowsマシンにインストールして起動すると、最初の設定メニュー「識別番号取得&利用登録」で、番号取得と電子証明書の紐付けが同時に行えます。

商標登録の申請書を作る

識別番号が取得できたら、次は申請書の作成です。こちらはブラウザからアクセスして使える、特許庁「さくっと書類作成」でやると簡単でした。識別番号に加えて、会社名など必要な情報を入力して、作成しておいたロゴファイル(png形式)を添付すると、申請に必要な書類一式が作成できます。作成したら、電子申請時に使えるように、手元のパソコンにダウンロードして保存しておきます。

商標登録の内容で一番悩ましいのが、登録する「区分」と「商品・役務」の記載です。こちらは特許庁のページを確認して、特に「商品・役務を指定する際の御注意」などを参考に、会社の定款に記載した内容の一部を修正して記載しました。

https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/bunrui/index.html

電子申請を実行する

ここまでできたら、後は電子申請を実行するだけです。「インターネット出願」ソフトを立ち上げて、先ほど「サクッと書類作成」で作ったデータを読み込みます。データを読み込むと、最低限のチェックは行ってくれるようで、私の場合は「ロゴのサイズが小さい」「ロゴに多くの色が使われているが白黒に変換したので要確認」などの警告があり、それらを再度「サクッと書類作成」の方で直して、再度データの読み込みなどをしました。
読み込んだデータを選んで「オンライン出願」ボタンを押すと、電子申請が実行できます。手数料の支払い方がいくつか選べますが、簡単そうなクレジットカードでの支払いを選びました。クレジットカードでの支払いは、認証方式が「3Dセキュア2.0」に対応している必要がありました。
ちなみに、前述した「識別番号」に「電子証明書」を紐付ける作業は、どうやら自動ではなく特許庁側で確認してから登録されるようで、半日程度経たないと電子申請が実行できないようです。今回の場合では、夜中に識別番号を取得して、直後には電子申請できませんでしたが、翌朝には電子申請ができるようになっていました。
以上で、商標登録の電子申請作業は完了(なはず)です。

電子申請後の流れ(予想)

商標登録の申請は無事済みましたが、気になるのは実際にいつ頃になったら商標登録がされるかでしょう。かなり時間がかかるというネット上の書き込みがあるため検索してみたところ、特許庁のサイトに「商標審査着手状況(審査未着手案件)」というページがありました。これによると、今回申請した「一般役務」の区分では、6ヶ月~8ヶ月のバックオーダーが溜まっているようです。つまり、今回申請したものの審査が開始されるのは、早くても2024年12月以降になるようです。こんな所でも国内の人手不足を実感します。
https://www.jpo.go.jp/system/trademark/shinsa/status/cyakusyu.html

また、今回は素人が見よう見まねで商標登録の出願を行っているので、「拒絶理由通知書」が来るだろうと想像しています。そちらへの対応を考えると、気軽に商標登録を始めてみたものの、その道のりは遠そうです。

https://www.jpo.go.jp/system/basic/otasuke-n/shohyo/kyozetsu/


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