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古文単語帳Q&Aつづき〔廃刊メルマガ記事より〕(2013年3月31日)

【Q】生徒に古文単語の本をすすめてほしいと言われましたがどれがいいのでしょうか。

【A】発行人個人としては、どれでもいいから一冊すべて学習し通してほしいというのが本音です。

 ただ、いろいろと生徒たちの様子を見てきた中で、これはいいだろうと思うような単語集や参考書はあるので、次に紹介したいと思います。

 キーワードは、視覚と聴覚です。

 発行人は英会話の学習を続けているのですが、どうも英会話学校のクラスメイトたちを見ていると、発音や話すことに優れる人もあれば、単語のイメージ的な結びつけや書くことに優れる人があります。生徒たちもそうですが、視覚的な能力と聴覚的な能力とで、より一方が得意なのかなと思うケースが多々あります。英語の先生に聞いてみると、それはより明確になるかもしれません。

 さて、そのような気づきの中で、英単語を学ぶ感覚でいいなと思っているのが、増進会指導部編『速読古文単語』(Z会)です。左ページは、ある程度長さのある文章(古文)です。右ページには、何らかの関連性をもって単語が列記してあるのですが、そのいくつかが、左ページの文中でマークされており、単語を文脈において把握することができます。

 この単語集には別売りのCDがあり、単語・意味・例文の全てを朗読で聞くことが可能です。『速読古文単語』は聴覚での学習に適した単語集です。

 もう一つ紹介するのは、武田博幸/鞆森祥悟『読んで見て覚える 重要古文単語315 改訂版』(桐原書店)です。イラストが豊富で、視覚的な学習に適しています。発行人の後輩は、「かげ」の文字から「(月の)光」「人の姿」「水面に映る物の姿(形)」の全てに線が引かれているイラストがお気に入りだそうです。

 購入して学校に持ってきている生徒もけっこういるので、持ち歩いて見る分にはこちらがいいのかなと思います(勤務校では、生徒の音楽再生機器の持ち込みは禁止です…)。

 『ゴロゴ(ゴロで覚える古文単語565)』を使っていた生徒は、そこに載っていた単語が出てくると、どのような語呂で覚えたか披露してくれました。すると、他の生徒も興味を持ちます。

 入り口はどこからであれ、古語に興味を持ってくれたとなれば、こちらも腕の見せ所です。関連のある語や意味の似ている語など、たたみかけられたらいいですね。

 メルマガ発行から10年近く経っているため、改訂版やグレードアップ版、廃版など状況が変化していました。上掲のアマゾンでの情報もいつまた変更となるかわかりませんのでご了承ください。また、参考書や問題集については、学校での一斉購入でないと新しいものを手に入れられないという場合もございます。

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