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記念日と年中行事と文学者365日  ~二月十三日~

 「苗字制定記念日」。1875(明治8)年のこの日、明治政府が「平民苗字必称義務令」という太政官布告を出し、すべての国民に姓を名乗ることを義務附けました。
 江戸時代、苗字を使っていたのは貴族と武士だけでしたが、1870(明治3)年9月19日に出された「平民苗字許可令」により、平民も苗字を持つことが許されます。しかし、当時国民は明治新政府を信用しておらず、苗字を附けたらそれだけ税金を課せられるのではないかと警戒し、なかなか苗字を名乗ろうとしませんでした。そこで明治政府は、1874(明治7)年の佐賀の乱を力で鎮圧するなど強権政府であることを誇示した上で、この年苗字の義務化を断行しました。
 ※以下のサイトを参照しています。 


釈奠(せきてん)
 陰暦二月、八月の上の丁(ひのと)の日に行う孔子の祭をいう。釈も奠も「置く」という意味の字で、供物を神前に捧げ置く、すなわち祭を意味する(釈奠の和名を、おきまつりという)。
 わが国では、文武天皇が大宝元年(701)二月大学寮に幸して、初めて釈奠を行い、その後朝廷および諸国で行われてきた。
 この行事は皇室の式微とともにすたれ、江戸時代の初期、わずかに佐賀県多久市の孔子廟のみが釈奠を行っていた。徳川幕府はこれに刺激されて、昌平黌(しょうへいこう)で釈奠を行うようになり、諸藩でもならうものが多かったが、維新以後は廃絶した。その後復興され、湯島聖廟で行うようになったがまったく振るわない。これに反し多久の釈奠は、最も古式をもって続行されており、毎年四月十日・十月十四日を定日とし、孔子と十哲の画像の前で祭文を読み、献詩を朗誦し、奏楽・礼拝などが行われる。

【参考文献】鈴木裳三『日本年中行事辞典』〔角川小辞典16〕 ※初版:昭和52年12月20日発行


1936年(昭和11)坂上弘(さかがみひろし)・生 詩人、小説家。

【参考文献】小林國雄編著『文学 今日は何の日』


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