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自選評論・随筆集

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気になる社会現象について、毎日の生活における小さな気づきから論じた記事を、多くは匿名で自身が展開する媒体(メルマガ・ブログ・SNS等)から選んでまとめています。
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#在野研究

「因幡堂縁起絵巻」の更新をお休みしていた理由(note書き下ろし)

 昨日、ほぼ半年ぶりくらいに「因幡堂縁起絵巻」を更新しました。  更新には半年かかりましたが、実のところ、この記事は半年前にできていました。ずっとnoteにアップしなかった(できなかった)のには理由があります。ーーつい先ごろまで執筆していた論文にかかわる内容を含んでいたからです。  〝なんでそんなこと?〟と思われる方もあるかもしれませんが、かつて私は、自分の修士論文の核とも言える内容を、近接分野ながら専門違いの人の論文で書かれてしまったことがあり、それが研究上のトラウマに

今年度は忙しくなりそうな予兆……(2022年4月15日メルマガ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  新年度が始まってはや2週間が過ぎました。皆様の新しい年度のスタートはいかがでしょうか。  私はというと、なんだかよくわからないけれども忙しいです。  学校の教員を辞め、新生活に入って2年が過ぎました。最近は本気で「隠者」になって世間への露出を減らし、ひっそり暮らしたい(いずれ人口の少ない場所での隠居生活)などと妄想していたのですが、  ……なぜかすべきことが徐々に増えている。  元来が怠け者なの

異端宣言~私は私以外の何者にもなれない~(2021年5月22日メルマガ)

 おはようございます。ぐずつく天気が続きますね。私の叔母は雨の日が嫌いでないと言います。レインコートを着こみ、長靴をはいて雨の中を出ていく姿が、子どもの頃の私の目に焼き付いています。  さて今日は、嘘のような本当の〝自分自身〟についてのお話です。  私は変な子どもでした。座学はそうでもなかったのですが、体育、音楽、図工といった実技科目で、見本のよう作るとか真似してそのままするとかいうことが非常に困難でした。  実技科目が人並み以上にできないというのは、苦痛でしかありませ

「隠者」としての在野研究者(2020年10月27日メルマガ)

自分の好きなものが世の大多数の人たちとは違っていても、同じようにそれが好きという人たちを、見つけられる可能性のある現代(写真は「南北朝時代を楽しむ会」が発行している会報。子どもみたいに何度も手にして読んでいます)。  私が学校教育の現場を離れたのとコロナでの新しい生活とが重なり、半年以上が過ぎました。その間、社会にも個人にもいろいろな変化があったのですが、ネット上での情報発信や交流が私の考え方や生活に大きな変化をもたらしました。  もともとネットが好きで、SNSやサイトに