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イチョウ並木|月15万円の自炊日記#136

2023年9月23日(土)。
やっと秋らしくなった。
エアコンなしでも眠れる気温になると寝つきも寝起きもいい。
私は、自称ショートスリーパーを信用していない。「寝なくても大丈夫なオレ」演出をしたところで、茶色い頭皮を見れば万全の健康状態でないことはすぐにバレる。
そして、睡眠不足の人はだいたいイライラしている。
若さゆえの万能感を引きずるより、素直に体力の衰えを認めた中年の方が生きやすくなる気がする。


食事の誘いを断る

私の職場は東京の東の方にある。
近隣には個人経営の割烹料理やビストロ、ミシュラン常連のイタリアンも多く、行きたい店がたくさんあり、ブックマークをつけまくっている。

先日、近隣のそこそこ高級な中華の名店に同僚3人で行く約束をした。
お店のリクエストをしたのは私なのに、なんだか気が乗らず、適当な理由をつけてキャンセルしてもらった。
こういう人、最悪だと思う。

メンバーに対してネガティブな感情はないのだが、美味しい食事やお酒を飲みながら、会社の話を聞くのがイヤだった。
本当に美味しいものを愉しむときは、職場のうわさやビジネス論を聞くと萎える。
だからといって、いつもの焼肉屋さんとか、韓国料理店でワイガヤしたい気分でもなかった。
自分勝手な人……。最初から誘いに乗るなって、自分でも思う。

そんなことを繰り返しているせいで、私には飲み友だちがいなくなってしまった。
自業自得。
でも、他人の仕事の話を聞かされながら高級中華は食べたくないのだから仕方ない。
(だから最初から誘いに乗るなってこと。)

アーノルドパーマー

夫が自分のを買うついで私のスニーカーを買ってきたくれた。

私はこれまでデザインだけでコンバースを選んでいたが、詳しい人に言わせるとあれはガチのスニーカーではないらしい。
たしかに、長時間履いていると疲れる。
でも、コンバースは可愛い。

アーノルドパーマーの23cm。

土曜日の朝、霧雨が降っていたので、洗濯物を乾かしにコインランドリーに出かけた。
試し履きしたアーノルドパーマーは、土踏まずのフィット感じやアスファルトの固さを遮断するクッション性が素晴らしく、ガチのスニーカー感がした。

40分の乾燥時間中、眼科に寄ろうと思っていたが、休診日だったため、おとなしく待つ。

せっかくなので、もうちょっと試してみようと思い、2駅先まで歩いてみた。
通り沿いはイチョウ並木なのだが、9月後半は、落ちた銀杏が踏まれて腐り、うげっとなる悪臭を放っている。
新品のスニーカーが汚れちゃうのイヤだなと思いつつ、避けて通れないほどイチョウの木が続くので、途中で開き直った。

そういえば、私の大学も長いイチョウ並木が続いていて、1限目の授業に遅れまいと走る生徒が、油分の多いイチョウの葉でツルツル滑っていた気がする。

イチョウ並木は見ているだけなら問題ない。

銀杏くせぇと思いながらも、間もなくゴールにたどり着いた。
GoogleMapのタイムラインで確認すると、2駅分歩いて、片道約3km。
たいした距離じゃないけど、土曜日の11時にこんなアクティブなことをしてるなんて、自分じゃないみたいだ。
本来なら、待ち時間40分、診察時間3分の眼科でコンタクトの処方箋を受け取っているはずだったのに。
アクティブな秋の始まり。

『渇水』を観る

帰宅後、スマホでたまたま広告を目にした『渇水』をプライムビデオで鑑賞。

貧困をテーマにしたいくつかの映画をミックスした内容で、既視感があった。
ミックスしたというと作り手に失礼だから、インスピレーションを受けたと言うべきなのか。

水道料金が払えないほど困窮した家族に対し、機械的に給水停止を執行していく水道局職員・生田斗真が「覚醒」する瞬間を楽しみにしていたが、うーん、これだけ? って感じで終わる。

あと、生田斗真と尾野真千子が夫婦の設定なのだが、カップルとしてしっくりこない配役も気になった。
私が監督なら河井青葉をキャスティングしたいところだ(どこから目線?)。

母親に捨てられ、幼い妹と必死にサバイブする少女(おそらく映画では小学校高学年の設定)役・山﨑七海ちゃんのアナーキーな演技は光っていたが、多分、この映画は1か月後には観たことも忘れていると思う。

ああ。面白い映画が観たい。
どうせ救いがないなら、『ジョーカー』を初めて観た時のように、数日間絶望感で包まれたい。
もっとAIが進歩して、今の私の気分にピッタリの映画をリコメンドしてくれないかな。


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