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『べにや無何有』1泊2日の旅①~他人との行動に疲れた編

2023年6月14日(水)~15日(木)。
久しぶりに夫と1泊2日の旅行。
目的は言わずと知れた山代温泉の名旅館『べにや無何有』。
私もそこそこだが、私以上に神経質で超わがままな夫との旅は、必ず移動で揉める。今回は仕事で培った忍耐力を活用し乗り越えた。

他人と旅行するストレス

今回の行程については、想定される夫のイライラを考慮し、以下のルート・手段で私がすべて手配した。

  • 往路:自宅-新宿(東京メトロ)、新宿-羽田空港(リムジンバス)、羽田-小松空港

  • 旅先での移動:空港ー金沢ー山代温泉(レンタカー)

  • 復路:金沢駅-東京駅(かがやき)、東京駅-自宅(タクシー)

特に飛行機や新幹線に乗り込むまでが危険。重たい荷物をもち搭乗口を探し歩いたり、お手洗いや喫煙所が見つからないと、私に八つ当たりしてくることは予測していた。
案の定、朝のラッシュ時の東京メトロで不満をダダ漏れにし、空港では航空券のQRコードが表示されないとイライラをぶつけ、煙草を忘れたと探しまわり、搭乗口70にたどり着く頃には、すでに私は無の境地だった。
あんなわがままな人は、どうやって生きてるんだろう。

ひがし茶屋街

空港で一服してやや機嫌を取りもどした夫氏。
しかし、レンタカーのナビの操作がよくわからないらしく、またイラつき始める。
「絶対に大声出さないで」と念押ししていたので、不満を口にしながらもなんとか設定しようとしている。
結局、スマホのアプリとBluetoothで接続すれば簡単だと気づき、私が目的地を設定した。
ただし、このナビはそこそこのポンコツのため、金沢付近まで予定より1.5倍の時間がかかった。
絶対、GoogleMapの方が優秀だと思う。

ひがし茶屋街で一番行きたかった『福光屋ひがし』。
いつも私がお茶に誘ってもこないのに、SNSの影響をうけた夫はソフトクリームが食べたかったらしい。この後、お手洗いを探しに外に出て道に迷い、しばらく帰ってこなかった。

東京でも福光屋のショップにはよく通っているが、せっかく本拠地に来たので、限定品を中心にお酒やおつまみを購入。
しめて、18,000円分の商品を自宅に発送してもらった。
今回の旅では、このほかにも、九谷焼やお土産等を購入し、大幅に予算をオーバーした……。
なので、土日の旅行は諦めた。

チェックイン

旅館でゆっくりしたいという夫の要望を受け入れ、散策もそこそこに山代温泉に向かう。
途中で雨脚が強まってきたので、早めに退散しておいてよかったのかも。
この頃には、口論する気力さえすでに失われていた。

外廊下を抜ける。
ドアを開け、階段を上る。
端っこの洋室。ベランダに露天風呂あり。

夕食の前にお風呂に入る。雨と汗と苛立ちでドロドロだったので、余計に爽快。

私は部屋風呂に。
ベランダの外は森。相変わらずの雨。

おとなしく夕食

ダイニング懐石方林でコースをいただく。
久しぶりの旅館(しかも超一流)で、夫の機嫌が最高にいい。
そして、ずっとアルコールのメニューを眺めている。
選んでいる時が楽しくて仕方ないらしいが、この感覚は私もわかる。

そもそも、二人で外食するのも久しぶりだったりする。
先付の毛ガニ。
実はコースの中で一番美味しかったのは白和え。こんなソースがあったのか。
巨大なきゅうりの器に入ったスープ。
どことなく中華。
このへんから写真を撮り忘れる。
鮎好きの夫も喜ぶ。
こんな器ほしいな。
鱧鍋。
雑炊。名前は一緒でも、家で作るのとは違う料理だなと。

お酒のチョイスは夫が担当してくれた(ずっとメニューを握りしめているのだからそりゃそうだ)。

左・中央のガラスのお猪口は、旅館の売店で購入。右のお酒は、金沢駅で購入。もう旅館の思惑通りに行動している。

部屋でまったり

旅館の中には、いくつかライブラリーがあって、自由に借りることができる。

眺めるだけ。


部屋で会話が無くても楽しめるように、たくさん雑誌を借りてきた。
そういえば、飛行機の中で『翼の王国』(ANAの機内誌)が電子化されたことに夫が文句を言っていた。
宿にはこんだけ紙媒体があるから満足だろう。

旅行に行くと、次の旅行のことを考えちゃうよね?
ソファで寛ぐ。

夫はほぼ毎日のようにソファで寝落ちし、夜中の3-4時にもそもそ起きて、ベッドに移動している。
この日も、ビールを飲んで、雑誌を読んで、スマホで写真の撮れ高をチェックしていたら、ソファで鼾をかき始めた。

今朝、いや昨晩から散々悪態をつかれ辟易していた私は、復讐のためこのままソファで寝かしておくことも考えたが、1mmの情が芽生え、起こしてベッドに移動してもらった。

夫が無事に寝たので、私はもう一度部屋のお風呂に入った。
隣の部屋からお湯が流れる音が聞こえてきて、みなさんも夕食後の温泉を楽しんでるんだなとぼんやり考えていた。

『べにや無何有』、来てよかった。

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