三歳 ダート戦線異状なし 2023

2020年度に産まれた、今年の三歳馬。
ダービーはタスティエーラ号が制覇しました。
その一方で、ダート路線を走る馬達。
特に今年の三歳のダート戦線は素晴らしい馬が多いです。
これから、そのメンバーがレースでぶつかります。
中央・地方含め、有力馬を紹介します。

【JRA・中央勢】

デルマソトガケ

【牡 栗東・音無 秀孝厩舎】
父マインドユアビスケッツ 母アムールエポジー

現時点での三歳ダート実績No.1.
全日本二歳優駿(JpnⅠ)、UAEダービー(海外GⅡ)優勝。
サウジダービー(海外GⅢ)3着。 (日本馬最先着)
ケンタッキーダービー(海外GⅠ)は6着。 (日本馬最先着)
どこのダートも適正◎。遠征もこなせる。
次は、国内で、中央での走りが見たい。
次からは古馬との対戦になるのも楽しみ。
ちなみにデルマウチガケという牝馬が高知で走っています。

ペリエール

【牡 美浦・黒岩 陽一厩舎】
父ヘニーヒューズ  母ソフトライム

全日本二歳優駿、UAEダービーでは敗北したが、帰国後のユニコーンS(GⅢ)で完勝。心配された体調面も問題なし。
ユニコーンSでの走りを見ると、まったく慌てることなく、逃げ馬を交わし、併せて上がって行った馬も軽々と振り切る。まだまだ余力あり。
秋の目標はGⅠ制覇と打倒デルマソトガケか。

ドゥラエレーデ

【牡 栗東・池添 学厩舎】
父ドゥラメンテ  母マルケッサ

オールマイティ。ダート芝不問。
ダート戦で勝利後、ホープフルS(GⅠ)を一気に制覇。
その後、海外遠征でUAEダービー2着。
帰国後は、ダービー(GⅠ)出走も落馬で競走中止。
三歳での宝塚記念(GⅠ)挑戦。
などと、話題に事欠かない馬。
宝塚記念は10着でしたが、終始掛かり気味で、あわやという所も見せた。
今後、どのローテーションで行くか注目したい。

ミトノオー

【牡 美浦・牧 光二厩舎】
父ロゴタイプ  母シダクティヴリー

オキザリス賞(二歳一勝クラス)で敗北を喫したが、これはペリエールに向こう正面でアタックされる不利があった。
それ以外だけを見ると、四戦四勝。
特に前走の兵庫CS(JpnⅡ)では、後続を完封し、力の違いを見せつけた。
まだ決着は付いていない。
まずは、7月12日のジャパンダートダービー(JpnⅠ)優勝で弾みをつけたい。

ヤマニンウルス

【牡 栗東・ 斉藤 崇史厩舎】
父ジャスタウェイ  母ヤマニンパピオネ

未完の大器。
デビュー戦での圧勝ぶりで一気に話題になるも、レース出走を慎重に行い、まだ二戦。
デビュー戦は着差もさながら、注目したいのは、タイム。
小倉ダート1700m 1:44.3。レコード。
当日の3歳1勝クラスが、1:45.4。
22年、同じ条件のプロキオンS(GⅢ)が1:43.7。
すでに古馬重賞クラスでも通用するタイム。
二着のゴライコウは後に、JBC二歳優駿(JpnⅢ)を優勝。
二戦目の一勝クラスも、久々かつ、大幅な体重増にも関わらず、楽勝。
関係者の期待を背負っているでしょう。
この馬の底が見てみたいです。

コンティノアール

【牡 栗東・矢作 芳人厩舎】
父ドレフォン  母パンデリング

もちの木賞(二歳一勝クラス)では、ハナ差でデルマソトガケに敗北。
年明けからは海外遠征。
サウジダービー、UAEダービーと善戦。
続いてケンタッキーダービーだが、歩様の乱れで回避。
まずは、休養して体調面を回復させてから、次走に期待。

オマツリオトコ

【牡 美浦・伊藤圭三厩舎】
父ヴィットリオドーロ  母マツリバヤシ

ダートの新馬戦で完勝。芝の重賞でも好走する。
兵庫ジュニアグランプリ優勝(JpnII)。全日本二歳優駿でデルマソトガケの二着。
パワーはあるが、キレがないイメージだったが、ユニコーンSではキレる脚を見せる。
左回りより右回りがいいかもと鞍上が発言。
次のジャパンダートダービーが試金石になる。

ユティタム

【牡 栗東・須貝 尚介厩舎】
父Justify  母ジペッサ

新馬戦はペリエールに敗北も。その後、三連勝でオープン戦勝利。
番手につけられるスピード感と気性もよさそう。レースセンスが高いか。
馬格もあるので、力が入りそうな馬場もこなせそう。
先行抜け出しのパターンなら地方の競馬場も対応可能か。
ジャパンダートダービーでの初めての地方遠征には注目したい。

エクロジャイト

【牡 栗東・安田 隆行厩舎】
父ヘニーヒューズ  母オージャイト

三歳ダートの逃げ馬。
自分でペース作れたら強い。
前走で鳳雛S(L)勝利。
東京よりも直線の短い競馬場の方が向く。
地方交流競走では頭角を現しそう。

ゴライコウ

【牡 栗東・新谷 功一厩舎】
父ホッコータルマエ  母プロフェシーライツ

JBC二歳優駿優勝馬。
しかし、新馬戦の屈辱と強豪が続々と出てくる現状でどうなるか。
ヒヤシンスS(L)では5着、UAEダービー惨敗もまだ見限れず。
こちらもジャパンダートダービーでは試金石になる。

パライバトルマリン

【牝 栗東・ 林 徹厩舎】
父Malibu Moon  母Private Jet

ダート戦線で好走を続ける牝馬。
1勝クラスでブライアンセンスをハナ差退け、その後の関東オークス(JpnⅡ)で、地方の強豪を振り切り優勝。
マイルも可能だが、中距離くらいの方がよさそうな雰囲気。
父マリブムーンは未勝利ながら、アメリカ・日本ともにダートで活躍馬を輩出。

ブライアンセンス

【牡 美浦・ 斎藤 誠厩舎】
父ホッコータルマエ  母ヒラボクビジン

ダート複勝率100%。
ポンポンと勝って、ユニコーンSに行ったが、相手が強かったか。
しかし、いい脚で最後上がってきました。
ユニコーンS以外での敗戦は、全てハナ差。詰めが甘いところあるか。
結構使い詰めだったので、一度休養を挟んで、秋の活躍に期待。

グレートサンドシー

【牡 栗東・中内田 充厩舎】
父Into Mischief  母Into Mischief

昇竜S(L)完勝。
しかし、ペリエールに二度敗戦。
最後の脚はしっかりとしているので、今後に期待。
父イントゥミスチーフはアメリカのGⅠ馬。産駒にはライフイズグッドなどがいる。


・今後に期待

アームズレイン、エレガントムーン、エンペラーワケア、オメガギネス、コスタノヴァ、コパノハンプトン、サンライズジーク、サンライズフレイム、ゼットリアン、フルングニル、ボールドゾーン、マホロバ、メイショウフジ、メイショウモズ、ロードフォンス


【NAR・地方勢】

ベルピット

【牡 北海道・角川 秀樹厩舎】
父パイロ  母ベルライン

北海道三歳最強。現二冠馬。
サンライズカップではハナ差。JBC二歳優駿では二着。
そこからは馬が変わったかのような圧勝劇。
次走、王冠賞で、ラッキードリーム(2021年)以来の北海道三冠達成なるか。

ニシケンボブ

【牡 北海道・小国 博行厩舎】
父アジアエクスプレス  母バイカオウレン

ストップ・ザ・ベルピット。
地方三歳のトップクラスには敗北を喫してはいるが、最後の一冠はとりたい。
18戦して、複勝率88%。安定した成績。

ミニアチュール

【牝 岩手・佐藤 祐司厩舎】
父ラブリーデイ  母ローマンブリッジ

門別→岩手移籍。
岩手に移籍してからは負けなし。
牝馬ながら、岩手競馬三冠達成なるか。
三冠達成なら、ロックハンドスター(2010年)以来。
次走、不来方賞(こずかたしょう)に注目

ミックファイア

【牡 大井・ 渡辺 和雄厩舎】
父シニスターミニスター  母マリアージュ

五戦五勝。南関東二冠。
未だ底を見せずの圧勝劇。
次回、ジャパンダートダービーで中央勢を向え打つ。
無敗の南関東三冠なるか。
南関東三冠達成なら、現行では初めて。旧三冠だと、トーシンブリザード(2001年)以来の三冠。
二冠馬では、ナイキアディライト(2003年)・シーチャリオット(2005年)・クラーベセクレタ(2011年 牝馬)・ハッピースプリント(2014年)。
ヒガシウィルウィン(2017年(東京ダービー・JDD))。
地方競馬史上最強クラスの器。

マンダリンヒーロー

【牡 大井・藤田 輝信厩舎】
父シャンハイボビー  母ナムラナデシコ

デビューから四連勝。
雲取賞競走では、ヒーロコールの二着。
その後は、地方所属馬、そして三歳馬で初めてのアメリカ海外遠征。
サンタアニタダ―ビー(GⅠ)では、惜しくもハナ差のニ着。
その後、繰り上げから出走してのケンタッキーダービー(GⅠ)では、多頭数に苦戦したか12着。
海外でも、その存在感をアピール。
帰国後の日本での走りに大いに期待したい。
※出走表明したいたジャパンダートダービーは回避になりました残念

フジコチャン

【牝 大井・荒山 勝徳厩舎】
父エスポワールシチー  母ムービングアウト

短距離ダート巧者。
若潮スプリント二着。優駿スプリント競走では優勝。
マイルもこなせるが、短い距離の方が合いそう。
JBCスプリント(JpnI)での走りに期待。

メイドイットマム

【牝 船橋・ 石井 勝男厩舎】
父ノヴェリスト  母コマノスクアーロ

門別→船橋移籍。
今年のダート牝馬三歳路線で活躍。
浦和桜花賞を制覇。
その後も重賞戦線で好走。
今後の牝馬ダート戦線を賑わせる存在。
芝挑戦するも、ダートの方がいいか。

サーフズアップ

【牝 船橋・山下 貴之】
父ドレフォン  母ハッピーウェーブ

船橋三歳牝馬ダート二強のもう一頭。
メイドイットマムといいライバル。
南関東牝馬三冠では、桜花賞敗れたが、東京プリンセス賞で優勝。
関東オークスは10着に敗れたが、距離の影響か。
マイル前後の距離で、真価を発揮する。

ヒーローコール

【牡 浦和・小久保 智厩舎】
父ホッコータルマエ  母アインライツ

全日本二歳優駿、伏竜S(OP)と中央勢とも五分で渡り合う。
が、南関東三冠競走では、ミックファイアに後塵を拝する。
レースぶりや成績を見る限り、強い馬です。
最後の一冠、ジャパンダートダービーでは、ミックファイア・ミトノオーといった中央勢に負けたくない。

ポリゴンウェイヴ

【牡 浦和・小久保智厩舎】
父ヘニーヒューズ  母カヒリ

門別→浦和に移籍。
レースでは善戦するも、上位クラスでは厳しいか。
距離は中距離くらいがよさそう。
今後の成長に期待。

セブンカラーズ

【牝 愛知・川西 毅厩舎】
父コパノリッキー  母ウイニフレッド

愛知最強三歳牝馬。
10戦10勝。
東海クイーンカップで同世代の牝馬を圧倒。
東海ダービーでは、牡馬相手に完勝。
まだまだ能力は底をみせず。
今後の走りには期待せずにはいられません。

リストン

【牡 愛知・荒巻 透厩舎】
父ミッキーアイル  母ステファニーラン

門別→名古屋に移籍。
同地区、セブンカラーズには敗北するものの、安定した成績。
先手から前目の競馬が活きる。

ショウガタップリ

【牝 金沢・高橋 俊之厩舎】
父エスポワールシチー  母ハートフルビコー

10戦10勝。
ユニークな名前とは裏腹に、実力たっぷり。
金沢三歳ナンバーワン。
石川ダービーでは牡馬相手に完勝。
ジャパンダートダービーに登録も回避になりました。

スマイルミーシャ

【牝 兵庫・飯田 良弘厩舎】
父カレンブラックヒル  母クリスマドンナ

現在、兵庫三歳ナンバーワンか。
のじぎく賞、兵庫ダービーと完勝。
まだまだ未完成なところはある。
今年は地方馬の牝馬はいい馬が揃う。

ベラジオソノダラブ

【牡 兵庫・坂本 和也厩舎】
父ロゴタイプ  母ヴェイルドクリス

その名の通り、園田所属。
スマイルミーシャとライバル関係。
兵庫CSでは五着になるが、それ以外は複勝率100%。
タレント豊富な兵庫所属の一頭。

マルグリッド

【牝 兵庫・新子雅司厩舎】
父フリオーソ  母レッドストリング

門別→兵庫移籍。
安定した成績で2023グランダムジャパン3歳シーズンを制す。
各地へ遠征して、対応力もある。
関東オークスは、初めての南関東、大幅な距離延長にも関わらず、0.9秒差の五着と大健闘。

サラキャサリン

【牝 兵庫・新井 隆太厩舎】
父シャンハイボビー  母ナムラナデシコ

門別→兵庫移籍。
ダート短距離巧者。
1700mだと長いか。
スプリント~マイルまでが適正距離か。
1400mでは、ニシケンボブに敗北したものの、強さを誇る。

スマイルジョナス

【牡 兵庫・渡瀬 寛彰厩舎】
父グランプリボス  母カツゲキミヤビ

使い詰めから、一旦間隔を空けたら、走りが一変。
一気の三連勝。
今後に期待したい。

ユメノホノオ

【牡 高知・田中 守厩舎】
父バトルプラン  母テレフォトグラフ

13戦して11勝。
高知三歳ナンバーワン。
高知優駿では、出遅れながらも、一気の大捲りで浦和所属のポリゴンウェイブをぶっちぎる。
馬体の作りが違う。筋肉ムッキムキなのに、しなやかな走り。
このままいけば、高知三冠は間違いない。

デステージョ

【牡 高知・ 打越 勇児厩舎】
父ニシケンモノノフ  母スレドボ

門別→高知移籍。
14戦して複勝率100%。
決して弱い訳ではないが、相手が強い。
ユメノホノオ、セブンカラーズ、中央馬と相手にしてきても3着以下なし。
この経験を活かし、パワーアップしたい。

テクノゴールド

【牡 佐賀・鮫島 克也厩舎】
父モーリス  母コンフェッシオン

中央→佐賀移籍。
九州ダービー栄城賞を制覇。
わざわざ、大井の和田譲治騎手が乗りにくるほど、本番への意気込みは充分だった。
ライバル・ネオシエルと佐賀競馬を盛り立てていきたい。



7月12日 ジャパンダートダービー(JpnⅠ)

大井競馬場 ダート2000m
出走予定馬
『JRA』
オマツリオトコ
オーロイプラータ
キリンジ
ゴライコウ
テーオーリカード
ミトノオー
ユティタム
『南関東地区』
ドラケン
ブルマリンシェール
ミックファイア
ライズゾーン
※7/9現在


グランダムジャパン3歳シリーズ 2023

※全国各地で行われる世代別牝馬重賞シリーズ
競走成績による獲得ポイントで、各世代の女王の座を争います。

1位 マルグリッド
2位 メイドイットマム
3位 ワイズゴールド

-結果-
桜花賞(浦和) 優勝メイドイットマム
若草賞土古記念(名古屋) 優勝サラキャサリン
ル・プランタン賞(佐賀) 優勝マルグリッド
留守杯日高賞(水沢) 優勝ワイズゴールド
東海クイーンカップ(名古屋) 優勝セブンカラーズ
東京プリンセス賞(大井) 優勝サーフズアップ
のじぎく賞(園田) 優勝スマイルミーシャ
関東オークス JpnII(大井) 優勝パライバトルマリン

ダービーシリーズ 2023

※地方競馬場、8つの競馬場で開催されるダービー競走。
『ダービーシリーズ』

5月28日 九州ダービー栄城賞(佐賀) 優勝テクノゴールド
5月31日 東海ダービー(名古屋) 優勝セブンカラーズ
6月7日 東京ダービー(大井) 優勝ミックファイア
6月11日 東北優駿(岩手ダービー) (水沢) 優勝ミニアチュール
6月14日 兵庫ダービー(園田) 優勝スマイルミーシャ
6月15日 北海優駿(ダービー) (門別) 優勝ベルピット
6月18日 高知優駿(高知) 優勝ユメノホノオ
6月27日 石川ダービー(金沢) 優勝ショウガタップリ
7月12日 ジャパンダートダービー (大井) ???



end

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