🔰ニンジャスレイヤーに出てくる謎単語に戸惑った時に読む記事

ドーモ皆さん。ヘビィヘッドです。

2023年末、AmazonブラックフライデーによりKADOKAWAコミック版のニンジャスレイヤーが1巻33円で販売されたのをきっかけに、ニンジャスレイヤーに触れ始めた方をよく見かけるようになった。

『もうすっかりネットミームの側面もある作品だし、これを機会にそろそろ履修しようか』と思ったあなたも、インターネット・テクノロジーを駆使してニンジャスレイヤー３部作アーカイブ【総合目次】を見つけ出したはずだ。

各エピソードの記事末尾にあるファン向け設定資料部分は要課金だが、過去のTwitter連載をまとめた部分は無料で誰でも読むことができる。いくら45%ポイント還元でほとんど半額と言っていいセールが開催中とはいえ、いきなりKindle版ニンジャスレイヤーを全巻買うのもちょっとハードルが高いので、あなたはWEBで公開されているニンジャスレイヤー本編をもう少し読んでみることにしたのだ。

あなたは第一部・ネオサイタマ炎上のエピソード一覧から、一番上の【ゼロ・トレラント・サンスイ】を読んだ。面白いと感じたが、少しだけ気になることもあった。読んでいて、何のことだかよくわからない単語がいくつもあったのである。あなたは類稀なる読解力を以てストーリーを追うことはできたが、この先読み進めていけるだろうか、一抹の不安を拭えていない。そうした時に、偶然にも出会ったのである。この記事に…！

謎単語との接し方

ニンジャスレイヤー本文中に出てくる謎単語は、意味を正確に理解しなくても話を読み進めることができる場合が殆どだ。むしろ、突然飛び出す謎ワードに戸惑ったり、さまざまな想像を働かせたり、後で衝撃の設定が開示されて驚いたり…そういう楽しみ方をするために、敢えて不親切で、好奇心を誘うような書き方をしてあるとも言える。

【ドランクン・アンド・ストレイド】より。
作中ではしばしば通貨とは別に、素子(ICチップ的なやつ)が支払いの手段として使われる。その正体は解説されていないが、未来都市ネオサイタマの飲食店で支払いに使えるものだということは、文脈から察することができる。

【レイジ・アゲンスト・トーフ】より。
イナリ型とはいったいどういうことなのか。読者の誰もよくわかっていないので、あなたは一切不安がる必要がない。話の本筋とも関係ない。

どうしても意味のわからない単語があったら、有志が作っているニンジャスレイヤーwikiの用語集を参照すれば、たいていは解決するだろう。とはいえ、古典の現代語訳の課題めいてストーリーを読み進めるのにいちいちwikiを参照する読み方は、あまり万人には勧められないものだ。

そこでおれは、ストーリーの読み進めに集中したい方向けに、最頻出単語や、スムーズな理解にちょっとだけ予備知識が要る単語について、独断と偏見によるピックアップを行った。読み進める際の参考なれば幸いだ。

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暗黒メガコーポ

コーポ＝コーポレーション。絶大な力を持ち、社会を裏から操る巨大企業のこと。

アンタイ

Anti＝アンチのこと。「アンタイ・ニンジャ・ウイルス」ならば、対ニンジャウイルスといった具合。

ガイオン・シティ

第2部・キョート共和国編で登場する街の名前。GION…つまりは祇園のことだ。

カラテ

非常に観念的な単語で、簡単に言い換えることがとても難しい。肉体を使った攻撃、戦闘術、肉体鍛錬とあくなき闘争によって獲得する精神的境地、生命エネルギーなどを指す。本文中でカラテ◯◯にでくわしたら、「よく分からんけどとにかくカラテなんだな」と受け入れるのがいいだろう。

ケジメ

肉体の一部を切断すること。ヤクザがけじめをつける(小指を切り落とす)のは、海外フィクションによく見られる日本観らしい。

ゴウランガ

謎の感嘆詞。何かすごいことが起きた時に書かれている。深く考えてはいけない。

サイバネ

サイボーグのこと。語弊の無いように言うと、「サイボーグ」という単語自体が、「サイバネティック・オーガン」を略したものである。

ジツ

ニンジャの使う「術」のこと。

生体LAN端子

攻殻機動隊やマトリックスに出てくるアレとだいたい同じ。忍殺では脳は生身のままだ。

チャント

「詠唱」のこと。合言葉や呪文が唱えられるシーンで頻出。

バイオ◯◯

忍殺世界には遺伝子操作や突然変異で生まれた生物が跋扈しており、食材としても一般に流通している。天然物の生物はオーガニック◯◯と呼ばれる最高級品だ。

デッカー

刑事のこと。「デカ」

ペケロッパ

ネオサイタマによくいるモブキャラが信仰している電子的な神のこと。信者はペケロッパ・カルトと呼ばれ、様子がおかしい。

マッポ

警察のこと。かつては現実の日本でも使われていた言葉だが、放送禁止用語であり、現代人の我々には聞き馴染みがない。

マッポー

「末法」という仏教用語で、人々から道徳心が失われた状態のこと。上記のマッポと紛らわしい。

モータル

作中では、ニンジャではない普通の人間のこと。辞書的には「死ぬべき定めの」という意味だが、意訳としては「儚き命の者」といったところ。

IRC

現実ではチャットシステムのことだが、忍殺ではネットワーク経由の通信手段全般のこと。

UNIX

現実ではコンピュータのOSのこと。世界設定の説明はここでは省くが、忍殺では概ね「コンピュータ」と言い換えてよい。