日記 こんなところで

なんか大したことないようなことですげークレーム言ってくるジジイがいて。そのジジイ、なんか音が流れっぱなしのラジオを持ってて。聴きながら来たんだろうね。そのラジオから、夏休み子供電話相談室が流れていて、おれはそれに気づいた瞬間、すごく夏の存在を感じて、取るに足らないジジイのクレームとか、他のスタッフの適当に謝る声とか、あまり聞こえなくなった。もうやめない?もう、やめようよ。何してるんだろうね、おれたち。すみません。夏に、こんなところで、こんなことで、すみません、こんな真夏に、外では燦々と太陽が照り、空の青はますます輝き、白い入道、溶け出すアスファルト、ペットボトルの結露が光っているのに。エアコンがなければ我々は死ぬのに。人間は機械によって延命しているにすぎないのに。何してるんだろうね。おれたち。すみません。夏に。こんなところで。

(ここまで一息で読む。)

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