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人口動態統計の実態/激ヤバ増加継続中

5月8日にⅤ類に変更され,街ではようやくマスクなしの人が増え始めましたね。任意化された3月以降も非マスク率1割以下だったのが昨日は2~3割。ちなみに今年の初詣の時は,私以外の非マスクはゼロでしたから,少しずつ良くなっているのでしょう。
でも新聞,メディアは,相変わらず治療費自己負担を強調し「引き続き感染対策を」と第9波を煽ることは忘れません。

同時に6回目の追加接種も開始されました。
前回の記事でも書いたように死者増加継続中であり,マスクも不要ですけど追加接種はそれ以上にアカンでしょう。

この記事で記載した死者増加(超過死亡)について,用いた図と説明が分かりにくかったようなので,詳しく説明していきます。

Fig.1は,前回の記事で用いた接種回数,コ口ナ陽性者数,コ口ナ陽性死者数を並べた図に,2011~2021年の傾向から算出した死者増加数を追加したものです。
接種回数,陽性者数,陽性死者数は"COVID-19 Data Explore"の7日間平均の日付を一致させましたが,死者増加数は人口動態統計速報値を用いた独自の月毎のデータなので完全一致させることが不可能なため数日のずれはご容赦ください。

Fig.1

Fig.1のように図を縦に並べると時系列的相関が分かりにくいので,この中から,接種回数(白),コ口ナ陽性者数(青)を抜きだして重ねるとFig.2のようになります。

Fig.2 接種回数とコ口ナ陽性者数

1・2回目の接種と第4波,第5波が合致しないので接種と感染拡大には相関がないという方もいますが,第6波と3回目,第7波と4回目,第8波と5回目,3度もタイミングが完全一致していて偶然と片付けるのは無理があります。
この図を見たら,1・2回目で下地ができているところに追加接種をすれば感染しやすくなる,と考えるのが妥当ではないでしょうか。

次に,接種回数(白)と陽性死亡者数(緑)を重ね合わせるとFig.3のようになります。

Fig.3 接種回数とコ口ナ陽性死者数

6波,7波,8波のいずれも接種開始から10~14日後に陽性死亡者の増加が始まっています。ということは,陽性死亡者数は陽性者増加とも関連していることになります。

ここで,2011~2021の傾向から算出した死者増加数について説明します。
(面倒な方はTable.1の※印まで読み飛ばしてください。)

まず,横軸に1~12月,縦軸に死者数を取って年ごとに表すとFig.4のようないつもの図になり,いずれの年も1月が最多,6月が最小という凹型の線を描きます。すなわち,月毎に傾向があり,月毎の変化を見るとその傾向が分かります。

Fig.4

次に,2011年からの死者数を月毎にデータを並べたのがFig.5で,2011~2021のデータを用いて月毎に近似直線を算出します。
死者数は年々増加しており,いずれの月も右肩上がりになりますが,2020年まではほぼ近似直線に沿った形を示しています。

Fig.5 月毎の2011年からの死者数の変化と近似直線

(※)
算出した近似直線と実際の死者数との差を一覧表にしたのが毎回示しているTable.1です。近似直線との差ですので,年々増加する分(近似直線の傾き=18000人/年)の影響は排除されています。

Table.1 実数と近似直線との差

Fig.6の2011~2021の傾向から算出した死者増加数(赤)はTable.1の青着色部を図にしたもので,そこに陽性死亡者数(緑)を重ね合わせました。
陽性死亡者数と死者増加数のタイミングもピークの高さもほぼ一致し,世間で言われるように「超過死亡はコ口ナ陽性死者数と相関がある」と言えそうです。

Fig.6 コ口ナ陽性死者数と傾向から算出した死者増加数

これら4つの図を重ね合わせたのがFig.7で,
① 接種回数とコ口ナ陽性者数のタイミングが一致
② 死者増加数(超過死亡)とコ口ナ陽性死者数のタイミングが一致
③ ②は①の10~14日後

であり,すべて連動しています。

Fig.7 接種回数,陽性者数,陽性死者数,近似直線との差
白-接種回数
青-コ口ナ陽性者数
緑-コ口ナ陽性死者数
赤-2011~2021の傾向から算出した死者増加数

この結果から,
・超過死亡を抑えるためには,コ口ナ陽性死亡者を減らすこと
・コ口ナ陽性死亡者を減らすためにはコ口ナ陽性者を減らすこと

が必要になります。
そして,💉が有害だというバイアスを外しても,論理的に
・コ口ナ陽性者を減らすには追加接種を止めること
という結論に到達するはずです。

GW前から手洗う奴とかが「第9波が始まっている!!」と言っていますが,であるならば,まずは追加接種を止めて陽性者が増えるかどうか見ればいい。そうすれば,GWの人流増加によるものか,追加接種によるものか,すぐに結論は出ます。これは,過去のデータを見れば当然導かれる結論であり,科学や医学以前の話です。

さらに,Table.1の2011年1月からのすべてのデータを並べたのがFig.8です。

Fig.8

2011~2021年は0を中心に±5,000人程度の増減ですが,2022年以降,どんどん増加しています。左端の〇で示した東日本震災時と比較すれば2022年がどれだけ異常か明らかです。
2022年~は感染の波に合わせてピークがありますが,ピーク間の谷部分も増え続けているということは,感染拡大の波以外に死者が増加し続ける要因があるということを示しています。谷=感染収束時なので,医療逼迫も自粛ストレスも主要因とは考えられません。
Fig.8は,Fig.4の月によって増減する凹型の変化の影響や,年々増加する死者数(18000人/年)の影響を排除して,2011~2021年の傾向に対する変化を表したものであり,これが,昨年比などの月毎の短期的な視点ではわからない死者増加・超過死亡の実態です
東大出の賢い厚労官僚や専門家の偉い先生方は,当然,私レベルで分析できるこんなことは百も承知のことでしょう。
それでも追加接種を推し進めるのであれば,
「追加接種と感染拡大・陽性者死亡とは関連がないこと」を証明
「感染の波以外に死者が増加し続ける要因が何であるか」を解明

するのが彼らの最優先事項です。
これらを明確にしないで追加接種を強行するのであれば,ここに示したデータからは,より厳しい未来しか想像できません。

令和5年春開始接種は,厚労省通達「高齢者施設等における令和5年度の新型コロナワクチン接種について」では,

新型コロナウイルス感染症にかかった場合の重症化 リスクが高い 65 歳以上の高齢者及び5歳以上の者のうち、基礎疾患を有する者(※)その他重症 化リスクが高いと医師が認めるもの

となっていますが,噂では基礎疾患の有無関係なく全員に接種権を送付するそうなので,接種権が届けば基礎疾患が無くても打ちに行く人も大勢いそうです。さらに,令和5年秋冬の追加接種は,

 追加接種可能な全ての年齢の者を対象とする。

とのことで,結局,年内に全員打てということです。
春は接種対象者が限られているので大きな波にならなくとも,秋は全員が接種対象ですので,また感染爆発と死者激増の繰り返しになるのかもしれません。

前回,うまく説明ができなかったので,再度この問題を取り上げましたが,死亡者増加継続中の実態と追加接種の問題点をご理解いただけたでしょうか?

Ⅴ類になって世間はコ口ナ終了と沸いているところに水を差すような記事を書くのは心苦しいのですが・・・ただし,こんな分析を他では見たことありませんので,私の手法が間違っていて「結局,何事もなくてよかった~」となれば,それに越したことはありません。

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