「Free at last!(ついに自由だ!)」
なんか大げさなタイトル付けちゃったけど、単にハイレゾ対応ポータブルプレイヤーを買った話。
エントリーモデルの安くて超小型のヤツだ。B&W P7 ヘッドホンでバランス ケーブルを使用できるので、試しに使ってみたかったから※。
久しぶりに Hall & Oates で涙出た。
音質が感動的に良かったからと言うわけじゃない。もちろんストリーミングよりはるかに高音質だけど、音質だけで言ったら当然レコーディングで使用している Antelope Discrete 8 SC + PC の方がやはり良いわけでね。でも、なんていうか、いい音を自分の掌の中に収めた感覚かな。
子供の頃、ウチは貧乏だったので、音楽を聴こうと思ったら"超"旧式のステレオセット以外はなかった(とはいえ、テレビも骨董品のようなものだったので、ステレオセットがあっただけ奇跡だ)。中学生になってようやく子供部屋(弟と共用だけど)をもらえた。でも、音楽を聴くには家族共用の部屋で聴くしかなかった。
中学2年生の冬、モノラルのラジカセを買ってもらった。何の変哲もない一番安いタイプの。初めて部屋で FM ラジオを点けたらイーグルスの「Hotel California」が流れてきた。音は旧式のステレオセットの方がもちろんずっと良かったけど、自分の部屋で自分が自由になる「十分にいい音」を手に入れて感動した。
ほどなくして、僕は食中毒になって部屋で2~3日寝込んでいたのだけど、枕元のラジカセで聴いたのが、FM で流れていた Hall & Oates の「Abandoned Lancheonette」だった(今でもこれが Hall &Oates の最高傑作だと思ってる)。ものすごく感動して、「エアチェック」(笑)して何度も何度も聴いた。
その感動が蘇ってきたよ。
これさえあれば、オレはどこへだって行ける。どこだって生きていける、「Free at last!(ついに自由だ!)」と叫びたくなる感覚。
初めてウォークマンを中古で手に入れたときもそうだったな。
こんないい音をこんな値段でこのサイズで持ち歩けるなんて。良い時代になった。
※ プレイヤーの方は良かったんだけど、バランスケーブルは良くなかった。Silver plated OCC で「高音が痛くなると嫌だな」と思っていたら逆で鼻づまり。速攻、純正のアンバラ3極に戻しました。ヘッドホンケーブルってこれだけ変わるのね、と。
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