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「INFJは創造力がある」にしっくりこない。

なぜかというと、私は絵が描けないからだ。絵しりとりが続くぐらいの絵は描けるが。

公的な学校の職業アンケートでも、ネットの診断テストでも、

きらきら輝いて「あなたには創造力があります!」と出てくる。

ホントか?こちとら絵も描けんけど?

絵を描くことだけが創造ではないとは分かってはいるが。

正確に言うと、しっくりこないのは「絵が上手になるきっかけを何度も逃した」からだと思う。

一番最初は小学生のとき、

私は学童の机で友達と絵をかいていた。足の長さに関係なく、スカートを何段にも伸ばしていく絵が好きでよく描いていた。一段目は直線で、二段目はフリル、三段目はストライプ…とその繰り返し。

ある日、知らない男の子が後ろを横切って言った。

「うわっ、変な絵!」

その日以来、絵を描く度にその言葉が出てきては手が止まる。


その後、授業でリコーダーを吹いている絵を描くことになった。まっすぐ線が引けないのが納得できなくて、体もリコーダーも定規で描いた。

先生がなんて言ったのかは覚えていないが、絵は書き直すことになった。職員室と教室を往復したことは覚えている。完成したその絵はもう私の絵ではなかった。


小学生~中学生の時、

DSを誕生日に買ってもらった。DSには、「うごイラ」というパラパラ漫画を描ける機能が付いていた。

最初は投稿しているものを見るだけだったが、徐々に自分でも描き始め、友達と交換したり、絵を描いてもらって楽しんだ。

気づいた時にはサービスは廃止、新しいものを見ることも投稿することも出来なくなった。


それ以来、授業だなんだと絵を描くことはあっても誰にも見せたくない気持ちが強かった。


私はINFJだと思う。でも絵は描けない。

こうやって文章を書けるようになって、ましてやそれを顔も知らない人に見せるなんて昔の私には到底できないことで、すごく時間がかかったことだ。

思うには、私たちには、もともと創造力があるわけではない。

多くの人が簡単にやっている、

「ちょっと周りに相談する」とか、「ちょっと周りに報告する。」

ということが滅茶苦茶ハードルが高い。

「今、話しかけていいかな」「こんなこと聞くなんて下らないかな」って。

故に、誰にも言えないものがあふれ出た結果、何かが産まれるだけなのだ。創ろう創ろうと思って出来たわけではない。

楽しいことも、うれしいことも、悲しいことも、悔しいことも沢山あるのに表現しきれない。私の場合は絵という表現方法が一つ欠けた状態で内側に溜まるだけ。

やっとのことで文を書き始めたけど、それすら始めなかったら一体どうなっていたんだろう。


Creative≠創造力

大抵英語だから「創造力」という言葉を使うのだろうけど、

創造力…新しいものを初めて創り出すこと。

という意味。新しく且つ初めてなものを創るって、現代では難しいことではないか?

ひまわりの絵を描けばゴッホのパクリだし、

I love you.って題名の曲だっていくつもあるでしょう。


だから、INFJの特徴として挙げるなら、「創造力」じゃなくて、「想像力」にしてほしい。

想像…実際に見たり経験したりしていない事柄を頭に思い浮かべること。

他のタイプから見たら、こっちの方が難しいと思うのかもしれないけど、新しく創るより簡単に感じる。

形で見えているものだけが才能ではない。


それでも「作りたい」モードは突然やって来る。

折り紙をして、プラバンをして、アイロンビーズをして、部屋の模様替えをした。

失敗しても心置きなく捨てられるものばかり。

そうやって「私もモノづくりができるんじゃないか?」パワーをためて、最近やっと、また絵を描き始めることができた。

まだ後5年ぐらいは誰にも見せないと思うけど。

昔できなかった分、これからの人生はいっぱい遊ぶんだ。

それが創造になるかは別問題だ。


*イラストはAHIRU LIFE. アヒルライフさんからお借りしました。

とろけたアイスクリームみたいでかわいい。

アヒルみたいに肩の力を抜いてやっていこうっと。


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