想像上の所ジョージ
所ジョージとサシで飲む場面を想像するとプレッシャーで圧し潰されそうになる。
何故なら、俺は所ジョージを楽しませることが出来ないからだ。
だが、所ジョージは俺を楽しませようとするだろう。彼は人を楽しませるプロである。
そして無限の引き出しを持っている。
音楽・地理・芸能界・バイク・動物・ファッション・酒・スポーツ・科学・家電・・・・
だが、所ジョージの話のレベルが高すぎて俺はついていけないだろう。
出来ることは、「あ~」、「なるほど」、「すごい!」などの曖昧な相槌だけだ。
俺が話について行っていないことを彼は承知の上で、話し続ける。そうしないと場が持たないからだ。俺は所ジョージに負担をかけるだけの存在となる。
俺は所ジョージを楽しませるどころか、俺を楽しませようとする所ジョージに満足に応えることすらできないのだ。
所「地元はどちらですか」
俺「あ、XXX県です」
所「おー。ツーリングでいったことあるよ!あのYYY駅の近くのカフェが良くってさ~」
俺「あ~、あそこですねー・・(そんな店あったっけ・・)」
所「そういえば、ダーツも当てたことあったなあ~」
所ジョージは何故か俺よりも地元に詳しい。
こんな感じで、全ての面で俺を上回る人を楽しませる事は果たして可能なのだろうか?
俺はプレッシャーに耐えきれず、そして、死んだ。
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