ピアノとエレクトーンどちらが難しいのか?エレクトーン歴20年が本気で考える回答
こんにちは!オンラインのエレクトーン・DTM講師の武井悟です。
本日はエレクトーンをやっている人なら一度は聞かれたことがあるであろう「ピアノとエレクトーンはどっちの方が難しい?」というトピックについて、自分なりの考えを書いてみたいと思います。
これから楽器を始めたいと思っている人の参考になれば幸いです。
ピアノのほうが難しい!
最初に結論ですが、演奏に関しては圧倒的に"エレクトーンよりもピアノのほうが難しい"と考えます。
自分はエレクトーンを中心に演奏してきた人間で、完全にそっち側にバイアスがかかっていることはご承知いただきたく思いますが、その上でも以下に述べるように5つもの理由が考えられます。
(一応実家にピアノがあったり合唱の伴奏をずっとやっていたりでピアノも弾いてました)
理由1. 2パートしかない。
両手に加えて足もある3パートのエレクトーンのほうが難しいんじゃないの?と思った方。
飲食店のアルバイトを想像してみてください。
2人でお店を回すより3人で回すほうが自分の負担は少ないですよね?
同じように、全体で見ると一見作業量が多そうに見えるエレクトーンですが、足に仕事を触れない分、2パートしかないピアノのほうが片手あたりの負担は大きいんです。
しかも、エレクトーンのペダルは基本的にずっと1音。
和音を演奏することは譜読みも難しくないし右手左手ほど難しい動きもありません。
エレクトーン視点から見ると、ピアノは足鍵盤の分まで両手を使わなければいけないので難しいと思います。
理由2. 譜読みが大変!
ここまで書いたように、ピアノではエレクトーンでは3パートに割り振られる内容が2パートに割り振られます。
したがって、ピアノの楽譜は1パートあたりの譜面の密度も多くなり、読むのが大変なときがあります。
理由3. 鍵盤が横に長い!
そして、エレクトーンは3段あるから難しそう…というのも、見方を変えれば弾く部分がきっちり分けられているという利点になります。
対してピアノは横1列に並んでいるだけ。
曲にもよりますが、右手左手ともに鍵盤の隅から隅までをカバーすることになります。
移動距離が長くなるので必然的にミスタッチも多くなります。
理由4. テクノロジーでごまかせない
仮にエレクトーンで距離の遠い音に移動しなければいけない場合、必ずしもがんばって弾く必要はなく、鍵盤自体が鳴らす音の高さを変えることで運動量を減らすことができます。
その他にも鍵盤を話しても音を鳴らしっぱなしにする、自動でハモらせる、1音でオクターブ鳴らす、などなどと奥の手として機能を駆使して演奏を簡単にしていくこともできます。
理由5. アナログ! 音量、音の表情が無限にある(生ピアノの場合)
最後はやや難しい話になりますが、実は鍵盤を弾く強さによってエレクトーンが演奏できる強弱は127段階と決まっています(アフタータッチやエクスプレッションペダルを組み合わせればさらに複雑で多段階の強弱にもなりますが)。
それに対してピアノはアナログなので、出音のバリエーションが無限に存在します。
微細なタッチの差で表情が変わるので、極めれば極めるほど繊細な技術が求められるのではないかと思います。
結局、慣れ。どっちも楽しい
以上の理由から、私は圧倒的にピアノのほうが難しいと思います。
ただ、最初に述べたように私自身がエレクトーンに長く触れていた人間なので、ピアノに慣れ親しんだ方だとまたちがった見え方になると思います。
どちらも違った魅力があるので、鍵盤楽器を演奏したことがない人も、自分の興味と直感を信じて始めてはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。
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出典:
*1『STAGEA (クラシック・シリーズ(グレード5~3級)Vol.1 クラシック名曲集1 ~木星~』(2005) エレクトーン編曲/生田佳輝
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