ジェスカイアルカニスト サイドボードプラン

冬宮さんのサイドボードガイドを読んで、そういえばジェスカイアルカニスト視点落としてないと思い急遽書くことにしました。
どうせ次の神挑戦者決定戦をジェスカイアルカニストで出る気もないですし、そろそろまともな情報を落としておかないと「みんな思考開示しようぜ!」とか言っている自分が口だけになって思考開示させたがってる奴みたいになっちゃいますしね。
※冬宮さんのサイドボードガイドはこちら→Oko Oathサイドボードガイド

全て書き終わったので改めて見直しましたが、コントロールデッキのサイドプランって極論、展開を決める権利はこちらにないので要約すると「頑張って対応しようね!」しか書いてないような気がします。
詳細な点は聞いてもらえれば答えます。が、この一文をずっと書き続けているにも関わらず聞かれたことはないです。悲しいですね。

■逆説ストーム

まず、タイトルの通り「ガイド」ではなく「プラン」なので細かいサイドインアウトは採用カードが異なるリストになったときに通用しないことから、シンプルにそのデッキ相手にサイド後どう勝ちにいくかという点のみ語っていきます。つまりプランです。

逆説の勝ち筋を考えてみましょう。
おおよそ全ての逆説デッキは《僧院の導師/Monastery Mentor》が勝ち筋です。なぜそれを選んでいるのか?と考えてみると「横に展開していくためピン除去で止まりにくい」「Moxなどの連打しやすい呪文が多く採用されているので早期にゲームを終わらせてくれる」ことの2つが大きな要因であることは間違いないでしょう。
もちろん《苦悶の触手/Tendrils of Agony》が全くないとは言いませんし、《マナ喰らいのハイドラ/Managorger Hydra》や《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》も可能性はあります。
が、信頼度では《僧院の導師/Monastery Mentor》に軍配が上がるのには異論がないと思います。ジェスカイコントロール系デッキでもフィニッシャーに採用しているくらいですしね。

よってフィニッシャーに繋げるまでの手段、ドローソースとして《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》が採用されていると見ることもできます。
つまり、《僧院の導師/Monastery Mentor》に繋げるまでの過程が異なるだけで、やっていることはジェスカイコントロールと同じということです。例えるならば《Ancestral Recall》を5枚積んで速度特化しているというと伝わりやすいでしょうか。
過程が異なるという点は、コントロールデッキでは除去やカウンターでフィニッシャーに繋げるまでの時間を稼ぎますが、逆説では相手よりはやくリソースを稼いで相手より先にフィニッシャーからゲームを終えることを目的とするという点です。

よって、相手の妨害を受けて同じ速度になった場合は無駄牌の差でフェアデッキには逆説ではおおよそ勝てない状況になりがちです。
一発逆転を狙って《Timetwister》や《Wheel of Fortune》が採用されているケースはさすがに無視します。

さて、サイドプランについてですが、以下を中心に考えましょう。

①相手のリソースが増えるカードを止めて相手の足が止まっている間に勝つ
②相手のフィニッシャーを止めて勝ち手段を消す

というよりこの2つ以外に解答はありません。逆説は一直線なデッキなので対策の路線を複数に分けると別軸の対策を引いて負けうるのでやめましょう。

まず②に該当するカードですがジェスカイには1つしかありません。《至高の評決/Supreme Verdict》です。それ以外のカードは不要です。
つまり実質②は不可能です。そもそも白2青1不特定1の4マナが出ている状況で《僧院の導師/Monastery Mentor》が展開されていて、ターンが返ってきたところに《至高の評決/Supreme Verdict》を合わせられるということはレアケース中のレアケースです。そんな機会は残念ながらありません。

さて①については複数のアプローチが可能です。

・《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》などのリソースが増えるカードをカウンターする
・リソースが増えるカードを唱えられなくする

が該当し、上はそのままカウンター(《紅蓮破/Pyroblast》など)、下は《石のような静寂/Stony Silence》などが該当します。

カウンターに関しては《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》や《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》などの存在からピッチスペルだけに頼ることはできません。その意味から《紅蓮破/Pyroblast》は対逆説において効果的かつ効率的であると言えます。
《否定の力/Force of Negation》《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》はピッチスペルであるため、《紅蓮破/Pyroblast》と比較すると信頼度は落ちると言わざるを得ません。コンボデッキなどで一手逆説を止めて返しに勝てるデッキでは採用の余地があるかもしれませんが、ジェスカイの対逆説においては良い選択肢とは言えません。《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》にかからないという意味では《狼狽の嵐/Flusterstorm》のほうがマシまであるレベルです。

また、上記2種についてはコンボデッキのハンデスと同じ役割を行いますが、盤面から取り除くことが可能なので《稲妻/Lightning Bolt》の役割は他のコンボデッキへと異なり有用性が残ります。一方ハンデスを2マナや3マナのパーマネントで行っていると考えると、このパーマネントを置く時間があることを前提にしているという意味で対ジェスカイ専用と言っていいレベルのカードだとも言えます。許せないですね。

また《石のような静寂/Stony Silence》は同様の効果を持つ《無のロッド/Null Rod》や《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》と異なり、極めて範囲の狭いカードでしか対応できないのが特徴で、《無のロッド/Null Rod》は《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》などのアーティファクト対策、《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》は相手の《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》を同時に対処できる対策カードとして《稲妻/Lightning Bolt》が採用されていることが多いことから、《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》や《撤廃/Repeal》などのバウンスは多くありませんので焦点をずらすことが出来ます。

《稲妻/Lightning Bolt》に加え《紅蓮破/Pyroblast》があることから、《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》や《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》は対策カードではあるものの信頼しきれるものではありません。
よって最後に頼れるのは《紅蓮破/Pyroblast》になりがちです。
つまり《紅蓮破/Pyroblast》があるのに打てない状況を自分で作ってはならないということですね。

結果、残った逆説の勝ち筋はカウンターを相手に使わせて《僧院の導師/Monastery Mentor》を通し、相手が対処できないことを祈って対処される前に勝つ、になります。
上記を行った結果、ここまで行かせない、もしくはこれを打ち消すことが出来ればあなたの勝ちです。

■ジェスカイアルカニスト

コントロール同型でやることは一つです。
それは「リソース差をつけて勝つ」です。唯一の例外は《僧院の導師/Monastery Mentor》が早期に置かれて止める前に負ける、ですね。

マスカンは《Ancestral Recall》です。
リソースが増えるカードは
《Ancestral Recall》《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《宝船の巡航》《時を越えた探索/Dig Through Time》で、リソースを失うカードは《意志の力/Force of Will》《否定の力/Force of Negation》です。それ以外のカードはおおよそ全て1対1を取る(交換する)ためのカードと言っていいでしょう。
そのためキャントリップ系のドローソースはリソースが増えるカードに対応できるカードを複数種類探すために存在します。

また、レガシーなどでのフェアデッキ同型においては《意志の力/Force of Will》を抜くことがあるかと思いますが、相手のリソースが増えるカード+カウンターを足した枚数に対応するためには、こちらも《意志の力/Force of Will》を残さなければならないケースがほとんどですので、全て抜ききることはありません
というより、フェアデッキのためにそこまでサイド枚数を確保することはできません

よってサイドインは《紅蓮破/Pyroblast》や《稲妻/Lightning Bolt》などの対策になりうるカードをメインの無駄牌と交換するに留まり、多くても3枚程度のサイドとなるでしょう。

■BUG(墓荒らし)

《闇の腹心/Dark Confidant》や《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》を含むリソース源の枚数が少ないので、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》などで積極的に動いてきます。
こちらの《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》に対応しうるカードの枚数が少ないので《突然の衰微/Abrupt Decay》を《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》以外へ使わせる展開に持っていくことが理想です。そしてこちらにとって有利な点は《突然の衰微/Abrupt Decay》と《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》を比較すると《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》が優先されつつあるという点です。
《夏の帳/Veil of Summer》によって《突然の衰微/Abrupt Decay》の利点であった打ち消されないの信頼度が下がり、それならばより幅広い《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》のほうが良いとの判断かと思われます。
《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》なら《Bazaar of Baghdad》やオースの先のクリーチャーにも一応触れますしね。

《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》がない場合は《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が止まりにくいため、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の枚数が重要になります。これはオース対策を兼ねることのできるカードでもありますので、合計3枚以上採用していれば《稲妻/Lightning Bolt》と合わせて《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》込みで枚数が足りることが多いです。なので《剣を鍬に/Swords to Plowshares》は《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》に積極的に打つのは危険です。

そして《紅蓮破/Pyroblast》についてですが、《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》以外のパーマネントはほぼありませんので、カウンターとしての役割を期待することになりますが、こちらはボードコントロールを主軸にするプランを概ね採用することとなりますので有効でないシーンは多いです。
相手も《夏の帳/Veil of Summer》でカウンターをすり抜けようとすることが可能である点も加味すると、青いパーマネントへの枚数が足りなければ入れるくらいの認識で問題ありません。
《ダク・フェイデン/Dack Fayden》もルーティングマシンとして残すこと自体は可能ですが、奥義に到達しなければルーティングをしても何も起きないシーンが多発しますので、全て抜くことはなくとも枚数は減らしたほうが良いでしょう。探査呪文をリソースとして使用できなくなるのでは?という疑問があるかもしれませんが、除去を複数使えるマッチアップですので、無いから探査コストが払えないというシーンは少ないです。

せっかく相手は2マナ以上を使用してくれているので、2マナ以下で対応を続けていれば、相手のリソースがなくなっていずれ勝ちます。

また《稲妻/Lightning Bolt》についてですが、サイドアウトは行わないようにしましょう。《疫病を仕組むもの/Plague Engineer》の存在によって《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》を《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》と2種類がかりで機能停止に追い込もうとしてきます。

相手のほうがはやく動かなければならない都合、《不毛の大地/Wasteland》は相手の勝ち筋の1つとカウントすることができます。
よってフェッチは基本土地を優先し、特に白マナは《剣を鍬に/Swords to Plowshares》を打つ直前に持ってくるのが理想です。
おおよそ白マナは2枚の《Tundra》が担当することになると思いますので、この2枚がなくなるとこちらのプランが瓦解しかねません。

《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》についてですが、《紅蓮破/Pyroblast》がある場合に限りカウンターではなく除去モードで唱えるほうが良いでしょう。最終的には放っておけばこちらがリソース勝ちするので、道中1枚与えてもその1枚を生かしきれない状況を作れれば問題ありませんし、そういう展開になるケースが多いです。
《夏の帳/Veil of Summer》を念頭に置くと《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》が盤面に残るか否かという差が発生するため、《夏の帳/Veil of Summer》が相手の手札に残ってしまうことを加味しても盤面からの排除をしたほうが良いでしょう。

また、キャントリップ系ドローは全て対応するカードを探すために唱えることになりますので、土地を探す必要が出てきた場合はイエローシグナルです。
相手がジェスカイを重く見ていた場合は《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》のサイドインがありうるため、カウンターはこれに当てる分を残すことが求められます。

相手の構築によって何をどこまで採用されているかが読み切れないマッチアップですから、《僧院の導師/Monastery Mentor》はバックアップ1枚でも相手との手札の枚数差がれば早期から唱えてよい場面が多数を占めます。

なお、《レンと六番/Wrenn and Six》を採用した4C系の墓荒らしは《レンと六番/Wrenn and Six》に加え《紅蓮破/Pyroblast》を有するため、ボードの掌握はほぼ不可能です。対応するためには《水流破/Hydroblast》系のカードが必要になりますが、そんな枠は存在していないことが多いですから《レンと六番/Wrenn and Six》がゲームの焦点になります。
通っちゃった場合?《稲妻/Lightning Bolt》を《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》で使いましてなんとかしてください(諦め

■MUD

普遍的なラベジャーショップを指します。
これはクロックを刻みながら《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》などのヘイトアーティファクトで時間を稼ぎ殴りきることをベースにしたデッキですから、除去の枚数がそのまま勝ちに繋がります。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》以外でクリーチャーに触ることができないので《石のような静寂/Stony Silence》は入れたほうが良いでしょう。
《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》などもありますが、こちらの除去はほぼ全て単色なので、気にする必要はありません。

クリーチャー除去を優先的に使用し、《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》などは相手のクリーチャーを巻き込むように《破壊放題/Shattering Spree》で流すことが望ましいと言えます。
同様にアドバンテージを稼ぐことができる《ダク・フェイデン/Dack Fayden》もこのマッチアップのために採用していると言ってよいので有効活用しましょう。

基本土地の枚数で明確に安定度が変わりますので、このマッチアップをしっかり見るのであれば3枚目の基本土地(2枚目の《島/Island》か1枚目の《山/Mountain》)を取りましょう。

《剣を鍬に/Swords to Plowshares》を《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》からカウンターを乗せた《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》に合わせることが出来ればほぼ勝利ですから、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》は最後に使用するのが望ましいですね。

■ゴロススタックス

こちらはMUD(ラベジャーショップ)と異なりクリーチャー除去がほぼ当たりません。また、奪う対象が少ないという意味で《ダク・フェイデン/Dack Fayden》も効果的でないシーンが多いですが、《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》を奪うことが出来れば勝利までもう少しです。
MUDではクリーチャー除去でアーティファクトも除去できるシーンが多いですが、こちらは《破壊放題/Shattering Spree》などのアーティファクト破壊が必須です。

また、《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》から《カラカス/Karakas》《ボジューカの沼/Bojuka Bog》《The Tabernacle at Pendrell Vale》などの土地をリクルートできるため、こちらの除去や勝ち筋も潰されやすいです。最悪なのは《発明博覧会/Inventors' Fair》で、こちらの手が止まった瞬間に猛威を振るいますから、ここに繋げる前の段階で他の土地を持ってこざるを得ない状況に持っていくことが当面の目標となります。
《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》や《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》がメインから採用されていることも多く、ヘイトアーティファクトの種類はマナ拘束系含めて相当数があるため、複数枚対応できるカードがないと厳しい戦いになりがちです。

《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《稲妻/Lightning Bolt》はゼロにはできませんが、《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》を除去できるシーンは多くありませんので減らすことは検討できます。サブの打点候補としては《歩行バリスタ/Walking Ballista》以外に《難題の予見者/Thought-Knot Seer》や《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》が考えられますので抜ききることは危険です。《稲妻/Lightning Bolt》とは比較になりますが、上記理由により《剣を鍬に/Swords to Plowshares》のほうが欲しいシーンが多いと言えます。
しかしながら、白マナの確保が問題になる点は留意すべきと言えるでしょう。
《破壊放題/Shattering Spree》のために赤マナを優先したいため、《島/Island》→《山/Mountain》と動けるのが理想になるので白マナは理想の動きを阻害します

白マナが阻害するという意味では《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》も当落線上です。
MUDと異なり非クリーチャー呪文が多いので比較的刺さりやすいことから積極的に減らしたいカードではないですが、上記理由によって早期着地は《露天鉱床/Strip Mine》や《不毛の大地/Wasteland》での負けパターンを残します。
自分の手札の土地の枚数などからどこでリスクを取るかを判断しましょう。

こちらのプランはヘイトアーティファクトの処理→土地破壊への耐性確保→《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》や《煙突/Smokestack》などのこちらのリソースを削る呪文の打ち消し、もしくは《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》の対処、と推移します。
この道中で《破壊放題/Shattering Spree》をどう差し込めば一番アドバンテージが稼げるか、この後上手く動けるかを想像しながらプレイしましょう。

サイドイン、サイドアウト共に効くカードを上から順に効かないカードを上から順に入れ替え、効くか効かないか微妙なカードは比較検討して決めるで問題ありません。
ただ、枚数はないと話にならないのでその確保が課題になります。

■ドレッジ

ジェスカイ民は思いました。

前回の神決定戦で「サイド10枚あってもドレッジには勝てないのだな」と。

《貪欲な罠/Ravenous Trap》と《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》に加え《封じ込める僧侶/Containment Priest》と《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》で蓋をするのが理想の動きになります。
よって、《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》と《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》の枚数を調整することで《安らかなる眠り/Rest in Peace》の採用は検討できます。

《虚空の力線/Leyline of the Void》は最も良い選択肢となりうるのですが、ただでさえマリガン基準が厳しくなりがちなこのマッチアップで初手縛りを設ける力線系カードにはやや疑問が残ります。

また、サブプランとしての《虚ろな者/Hollow One》ビートダウンプランに対応するために《剣を鍬に/Swords to Plowshares》が必要になるシーンが多いです。《ダク・フェイデン/Dack Fayden》も同様の役割をこなせますが、3マナ使用できるタイミングは少ないため選択肢の1つに留まるに過ぎません。

《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》も《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》同様蓋としての役割は持てますが、蓋としての役割しか持てないためサイドアウト候補になります。

《稲妻/Lightning Bolt》はゲーム中に2枚以上は不要ですし、《紅蓮破/Pyroblast》も同様です。なんならなくても全く問題にならない展開のほうが多いです
概ね3ターン目にはどちらかの勝ちが決まる展開になりがちなので、初動含む速度全振りがこちらのプランです。

ゲームが拮抗することはほぼないですから、ロングゲームを見据えたカードはサイドアウト候補になりえます。具体的には探査呪文や《商人の巻物/Merchant Scroll》などの1手遅らせるカードです。
《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》にある程度見切りをつけて1マナ呪文を減らすことも検討できますが、キャントリップ呪文は抜くと解答を探す手段が減りますので、抜くとしても《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》が限度でしょう。

初動3ターンで全てが決まると考えればサイド枚数は多く取れば取るほど不利になりにくくなります。
しかし、ドレッジが7枚キープした瞬間勝てなくなるので素直に諦めることが肝心です。

プレイするにあたっては《Tundra》だけフェッチしておけば良いです。
唯一このマッチアップに限り、赤マナは不要です。

■オース

相手の《削剥/Abrade》と《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を如何に躱して《封じ込める僧侶/Containment Priest》を維持するかのゲームです。

カウンター枚数ではほぼ同じ枚数で《夏の帳/Veil of Summer》分だけやや不利くらいですが、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》でなければ《封じ込める僧侶/Containment Priest》の2枚目を置いた瞬間勝ちと言っていいですから、ドロー呪文はほぼそのために使用します。
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》を焦点にしないために《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》はサイドアウト候補として有力です。《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》と《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》も合計3枚以下になるようにして構いません。

相手もそれを理解していますから、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》に頼り切ったプレイはしてきません。もし《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の早期解決を狙ったようなプレイが見えた場合は相当な確率で《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が採用されていると考えて問題ないでしょう。

そのためメインボードではそれを確認する必要があります。
もしメインで《グリセルブランド/Griselbrand》が場に出たとしてもゲームを続けましょう。一方《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》の場合は相方は間違いなく《グリセルブランド/Griselbrand》なので《剣を鍬に/Swords to Plowshares》が弾かれて捲りきれないと判断した段階で投了して大丈夫です。
このマッチアップは長くなりがちなので、時間切れにも留意する必要がありますから時間は大事にしましょう。

なお、メインボードに《剣を鍬に/Swords to Plowshares》が3枚以上ある場合は《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》+《グリセルブランド/Griselbrand》のティムールオースに対してメインからやや有利がつきますので粘るのも選択肢です。
勝ち筋はオース先の2種を追放して《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》でのリソース圧殺です。
よって自分の手札から何を何枚引けば勝てるか計算しながらプレイする必要があります。

サイド後は《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が入っていない場合は、おおむね《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が焦点になりますので、相手のカウンターに安易に《紅蓮破/Pyroblast》を切るのは愚策になりがちです。
墓荒らし同様、対策の枚数を多く引くゲームになりますので、相手の連打だけが負け筋です。1つ1つの行動をしっかり潰すのと同時に、次に《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》《ドルイドの誓い/Oath of Druids》が来た場合どうするのかは考えながら、解答の枚数をカウントしつつドロー呪文でカードを探し続けてください。
相手もマナを使って脅威を展開してくることと、展開したカードへの阻害が容易(1枚で対処可能)であることから《ダク・フェイデン/Dack Fayden》は墓荒らし戦と比較すれば残すことを検討してください。阻害は容易であるものの、そのカード単体のパワーが高いのでそのターンに処理できなければすぐ負けます。疑似的にドローを3枚の中から選べる《ダク・フェイデン/Dack Fayden》はルーティング能力だけでも強いカードになりえますし、展開して次のターンに厳しい状況におかれることも多くありません。

オースはボードコントロールに寄ったデッキですから、どこかでカウンター合戦に必ずなってその勝者が勝つようにできています。
そのため、カウンター合戦までに前述のリソースを増やせるカードをどれだけ通せていたかで勝負が決まります。《ダク・フェイデン/Dack Fayden》のルーティングが強いカードになりえるのは除去呪文が使えないため墓地が溜まりにくいにも関わらず、その内の2枚である探査呪文のプレイをサポートしてくれるからですね。

■終わりに

サイドボードプランと書いておきながら、ゲームプランの話になってしまった気もしますが、ゲームプランがサイドプランを決めるので許してください。
僕は動画投稿もしてないですし、誰に遠慮する必要のないようコミュニティにも属さないよう心掛けているのでしがらみなくプランを開示できます。

ちなみに口止め料や情報改ざん料をいただく準備はありますので、よろしくお願いします。

それでは皆さん、おやすみなさい(雑な形式分パクり)

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