ソレハホントウニツイテナイノ?

一個noteを書いて満足していました。三日坊主ならぬ、一回坊主の佐月です。

最高位戦のホームページにFACESというインタビュー連載があります。
毎回1人をピックアップしてその人物の裏側の一面を非常に魅力的に見せてくれる本当に素敵な企画なのです。どの回も楽しく拝読させていただいています。

多喜田くんは、私が以前働いていたお店を辞める前の多分数週間の間だけ被っていた男の子である。挨拶をしたことがあるくらいだろうか。
なので彼のことはなにも知らない。そして、彼も私のことは全然知らない。
だけど文章を読むとものすごく魅力的な男の子に見えてきて、同番があったかは忘れたけれど、話しとけばよかったなぁ…なんて思えてくる。

記事は非常に面白く、この回だけでなく他の回も是非読んで欲しい。書いてある人のことが好きになること間違いなしなのです。

さて、そのインタビューの一部に『ツイてないと思った時には適切にツイてないと言うべき』という言葉が書いてある。

前提としてお伝えすると、麻雀プロで「ツイてなかった。」
と公の場で口にする人は非常に少ない。
元々運の要素の絡むゲームなわけだし、何より負けたことを運のせいにするのはかっこ悪い。という風潮があるからだろう。

ふと、何年か前に決勝で負けたまだ若い麻雀プロの方が負けた対局の直後
「ツイてなかったっす」
とコメントしたのを思い出した。

なんだかかっこ悪いなぁー。もったいない。
ツイてなかったかどうかって、振り返ってみてみないとわからないではないか。漠然とそう思ったのを記憶している。
Twitterでも話題になったような気もする。
※だれだか全く思い出せないなぁと思って調べてみたら、今はたまにお話しする人で、結構いい人です!笑

かく言う私も多分に漏れずツイてなかったという言葉は滅多に口にしない。
人が言うぶんにはそこまで気にならないのですが、自分自身に対しては極力使わないようにしています。(人間なのでたまに思いますw)

何故かと言うと、ツイてなかったと言えないくらい自分にミスが多いことを知っているからです。

それでも、どうしてもぼやきたくなる時ってありますよね?そういう時は近しい友達にだけこっそり「こういうのあってね。ツイてなかったんだぁ…」と聞いてもらうことで心のバランスを保つときはあります。

それから、ツイてなかったで済ませてしまうことは、自分の成長の妨げになると思っているからです。

1つ例をあげるとすると、(書いててこの局取り上げるのあんま適切じゃないかも^^;っておもってるのですが…もう書いちゃったので恥を忍ばずにあげます!)

日本シリーズであったこの手。西家の黒沢さんからのリーチに一発で、深く考えもせずとりあえず南を切り、


「ロン。6400」

正直に言ってしまうと私は
「わー!一発で打っちゃった。七対子…ションパイ?まぁでもしょうがないね!」
と打っているこの瞬間思ったわけです。
今気づいたのですが、しょうがないね。というのは、ツイてない。と置き換えられる言葉でもありますね。気をつけよう…^^;

自分で書いていてレベルが低く、とても恥ずかしい話にはなりますが
この放銃は本当にしょうがないのでしょうか?
※下手かよ!と思った方はどーんと下のほうまで飛ばしちゃってください!

まず、この手で南から切るという事は、だいたいそのあとも無筋を切っていく前提ということになります。
5sやドラの4mに何かがくっついたときには1s+5s or 4mの余ったほうを切るということになります。
つまり、これがものすごーーーくうまくいったとしても、南以外にも最低でも2枚は無筋を押す前提ということになりますよね?

それって、果たして見合っているのでしょうか?

確かに自分の手は役牌の暗刻が2つあり頑張りたい手です。
でもじゃぁ持ってくるほかの無筋をどんどんきっていくのかといわれると、微妙な気がしますよね?

黒沢さんのリーチに目を向けてみましょう。
9mが1打目に切られています。
9mが通っているという事は、自分の手に9mが暗刻になることって可能性としてはとても低いです。

それから私の手をみてみると8sが二枚あり、9mの対子落としをしたとしてもまた復活するチャンスは十分にあります。

南が放銃する牌になっていることは稀ではあります。
ですが、次に持ってくる無筋で大体9m9mとなる未来は想像できますよね。先程ゆったように9mを切ったからと言って降りなわけではないのですから。

こう考えられていれば、一発目は打9mとするのが良いでしょうし、結果的に放銃もしなかったでしょう。

更にいうなれば、
一巡前にさかのぼってみるとこの形なわけですが、

北家ドラ4m

南重ねたい!の気持ちで6pを切ってみましたが…本当に?

・役役トイトイの8000点は、6pも5sも別に切られているわけではないので、重なる可能性に大差ないです。
・ドラが横に伸びたときにはトイトイにならないですし、仕掛けて5200点になるのって割と偉いですよね?→ドラを使う場合無理にマンズのホンイツにしなくてもいい。
・5s6pが横に伸びてリーチができるようになるのは魅力的。

南の重なりって本当に必要だったのでしょうか?

つまり、ここで南を切るほうがよかった。といえるのではないでしょうか?


以上の2点から
『打ち手の佐月が下手だから放銃している』
と結論付けられますよね。

先程申し上げた「わぁー。まぁでもしょうがないか」というのは、
なにもしょうがなくないわけです。

でも、じゃぁこれをしょうがないね。で済ませてしまうと、私はこれからもこういう手で南を残し、
見合ってない手で押して、見合ってない状態でロンを言われても
「ツイてない」と済ませる人間になってしまうわけです。
見直すまで全然反省ポイントにも入ってなかったんですよね…

それってすごく怖いことだなって、思います。
過度に反省しすぎる必要はないし、ツイてなかった。という人達のそれと比べると次元の低すぎる話しなような気もしますが、

未来の自分が少しずつでも成長できるように、
「ソレハホントウニツイテナカッタノ?」と麻雀星人に問いかけてもらうことは大事なのかなぁーと思ったのでした。

ちなみに多喜田さんを批判したいわけでは全くなくて、なんとなーく思ったことを書きたくなっただけです。

こんな風に言ってるのってとても好感が持てますし、私もこう言えるようにいつかはなりたい。とも思います。
記事を読むと彼がとても努力家で、麻雀にまっすぐな気持ちが伝わってくるので、是非読んでください!

こんな話を書きながら、
逢川さんは降りてれば優勝でツモスーをツモられたことを思い出しました。
圧倒的にツイてないし、日本の誰よりもツイてないレベルのことが起きて、ツイテナイ!!!』って言っていいのに、
「サイコロが下手でした。サイコロの練習してきます!」
と言った彼女は、まじですげーんだ。と今改めて思いました。

うちの団体も、最高位戦のFACESに対抗して、
MASKS 逢川恵夢~自称清純派令和元年生まれの本音~やりません?

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