かなちゃんの昔話「アイスダンス転向当時のインタビュー」
2014年5月、アイスダンスに転向した当時の村元哉中選手にメールでインタビューをさせて貰った記事です。
この当時はファンとしてお話を聞ける立場にありました。いちファンによるものです。当時の貴重な発言を残したく、一部修正を加えて再アップしています。
2014年当時の村元哉中選手の発言です。現在の村元哉中選手・高橋大輔選手とは無関係である旨、ご了承願います。
-アイスダンス転向と言う事で、アイスダンスに転向されるきっかけを教えていただけますか?
以前より、周囲からアイスダンスをやってみない?と、言うお誘いはありましたが、ずっと断っていました。
バンクーバー五輪でバーチュ/モイヤー組、デイビス/ホワイト組の演技を見て、とても惹き込まれました。それをきっかけに、アイスダンスと言う競技には興味を持ち試合は毎回見ていましたが、まだ自分自身がアイスダンスをやる事は頭にありませんでした。
トライアウトのお話を頂き、初めはスケーティングの勉強を兼ねての軽い気持ちでの参加でした。実際に一緒に滑り、ホールドして滑ったり、スピンをやっていたら、シングルの倍難しい!難しいのですが、それと同時に、踊る事が大好きな自分にとっては、アイスダンスの方が自分の表現力を活かせるのではないか?と思いました。
踊る事が大好きで、もっと「村元哉中」と言うのを見せたかったのもありましたし、多くの人に「哉中ちゃんのスケーティングが好き」と言って下さっているのを活かせるのも、アイスダンスではないか?と、トライアウトを通して感じました。
そして、もう一つの大きなきっかけは、素敵なパートナーに巡り合えたからです!
ペア競技は人間性がとても大切だと聞きました。例えば、顔が「チョーイケメン」(←原文まま(笑)) でも、性格が合わなければ成り立ちませんし、お互いを尊敬しあえるペアになるのが大事な事です。今のパートナーとは、自分が思っているだけかもしれませんが、性格もとてもよく合うので、自分としてはいいパートナーと出会えて良かったなと思っています。
-シングルとアイスダンスの違いは?
全てが違います!自由が無いです(笑)常にパートナーと何かやりながら滑っているので。あとスピンが全然違います!
-靴から違うんですよね?
アイスダンスの靴は、靴もエッジも違うんですよ。エッジはシングルより踵が短くて、初めて履いた時は産まれたての子鹿みたいでした(笑)段々慣れてくると、シングルよりも滑りやすいですが、ツイズルに苦戦しています。
-バンクーバーでトレーニングしているそうですね。
バンクーバーでは、世界ジュニアの銅メダリスト(Madeline Edwards&Zhao Kai Pang組)を始め、多くのアイスダンサーがいます。みんなとてもいい人たちで、仲良くしてくれています。バンクーバーでの生活は充実していますよ。現時点では、複数の方から指導を受けていて、まだどのコーチに指導して頂くかは決まっていないんです。
注訳:哉中選手の最初の拠点はVancouver Ice Dance Academy(通称VIDA)でした。トリノ五輪・カナダ代表のメーガン・ウイング&アーロン・ロウ組のお二人に師事していました。
-日本ではどの様なトレーニングをされているのですか?
日本では殆ど練習が出来ません。パートナーとは関東と関西で離れていますし。日本に居る時はスケーティングの自主練習と体力トレーニングをしています。シングルの倍、アイスダンスは体力が必要ですから。日本では、全く練習出来ないので出来る限りバンクーバーでトレーニングをしたいです。
-そんな日本のアイスダンス環境を変えて行きたいと言う思いもあるのでしょうか?
とりあえず、今は一人前のちゃんとしたアイスダンサーになる事です。シングルとは全く違うアイスダンスに転向しましたし、パートナーとの信頼関係を築き上げながら、試合に出ても恥ずかしくないようなレベルになりたいです。
-ゆくゆくは平昌五輪への出場を…ですか?
もちろんです!
-嬉しいです。その言葉。シングル時代は大学4年で引退し、オリンピックなんて思わなかったですよね。
シングル時代は全然考えた事が無かったのですが、
アイスダンスに転向したので本気で五輪を目指します!
-シングルからの転向でオリンピック。と言えば、ペアで仲良しの木原龍一選手がいますね。
龍一がオリンピックに出た事はもちろん感動したのですが、それと同時に、自分も頑張らなければと言う思いを抱きました。アイスダンス転向は、龍一がペア転向した事にも影響を受けましたし、悩んでいる時には、龍一にも色々話を聞いて貰いました。
龍一達とオリンピックに出られたら最高ですね!
注訳:ご存じ、ペアの木原龍一選手。シングル時代から同世代で親交のあるお二人でした。共に平昌五輪の代表選手に選ばれましたね。
-シングル時代の一番の思い出は?
やはり、夢の全日本最終グループに入れた事でしょうか。
(2011年の全日本でSP6位につけ最終グループ入りしました)
いや、それよりも、シングル選手ならではの国体ですね!インカレもです。さっちゃんや沙耶ちゃん(上野沙耶選手)と一緒に頑張れた事ですね。
誰かと一緒に何かを頑張ると言うのが好きなんです。
もう国体には出場出来ないのですが、今までは、一緒に頑張る相手がさっちゃん(姉の小月さん)や沙耶ちゃんだったのが、アイスダンスではパートナーになったのかな。
注訳:上野沙耶選手。関西大学スケート部時代の後輩でもあり、国体兵庫県代表のパートナーでもありました。上野さんは長光歌子コーチに師事しており、高橋大輔選手をお兄さんのように慕っていたエピソードは、当時のファンの間でも有名でした。
-今まで、団体戦でさっちゃんや沙耶ちゃん達と目指していた表彰台の上を、これからはパートナーと一緒に目指すわけですね。
そうですね!本当に大変な事ですし、簡単にはいかないとは思いますが、トップを目指して頑張りますよ。
-(話を聞いていて)シングル時代とは全然違いますね。ポジティブですね!
自分でもそれは感じますね。シングル時代よりワクワクしています!シングルが嫌でアイスダンスに転向したわけではありませんが、アイスダンスの方がもっと自分らしく、自信を持って滑る事が出来るのではないかと思いました。
-クヨクヨしてパートナーの足を引っ張れないですからね。
いい結果が出た時に、一緒になって喜び合えるのがアイスダンスだと思います。一人じゃないですからね。
-では、最後に。アイスダンサーとしてのファンへのメッセージをお願いします!
まだアイスダンスは未知の世界なので…今はしっかりと基礎を磨いて、今までとは違った新しい村元哉中、アイスダンスを全日本の舞台を見せられるように日々頑張りますので応援よろしくお願いします!
END