【わたしと藻嶺#2 赤沼俊幸さん】
氏名:赤沼俊幸(あかぬまとしゆき)
職業:マーケティスト
卒業年:2006年
学部・専攻:文化学部日本語・日本文化学科
プロフィール
北海道札幌市在住/マーケティスト(Webマーケティングのフリーランス)/ドジっ子看板研究家。中小零細企業におけるWebマーケティングの悩みを解決する「マーケティスト」の代表として、Webマーケティングコンサルティング・サポートを提供。
公式サイト「#AKANUMA」
札幌大学在学中の思い出
Q:どんな学生でしたか?とくに心に残っていることなどがあれば教えてください。
ゼミやサークル、アルバイトなど、色々やっている大学生でした
もともと本を読むのが好きだったので、出版ゼミに入り、出版や出版文化を勉強していました。また、STV(札幌テレビ放送)退職後、札幌大学文化学部日本語・日本文化学科助教授として放送を教えていらっしゃった所雅彦先生の講義を受講し、放送やマスコミに対し、より強く興味を持つようになりました。
インターカレッジの放送サークルにも所属し、北海道大学や北海学園大学、北海道情報大学、藤女子大学など他大学の学生と一緒に、中央区の「ラジオカロスサッポロ」や小樽の「FMおたる」、新札幌の「FMドラマシティ」などのコミュニティFM局で学生番組を制作していました。そのサークルでは代表を務めたこともあります。
HBC(北海道放送)報道部のアルバイトも経験し、さまざまな経験が重なり、マスコミ系に興味を持つようになりました。
札幌市民から北海道民の視点へ
札幌大学内のサークルとしては、1年生から卒業までサイクリング部に所属し、二週間に一度くらいの頻度で、札幌近郊のキャンプ場へ出かけていました。夏休みの合宿では、帯広から知床峠まで、10日ほどかけてゆっくりサイクリング。冬はスキー合宿。スポーツ系のサークルでしたが、大会などはなく、楽しんで参加していました。
北海道の良さに改めて気づいたのが大学生の頃でした。同時に、周りが北海道の大自然に感動している中で、自分は街に帰って来た時の喜びの方をより強く感じていると自覚しました。「自然より人や街の方に興味がある」と、自分に対する理解も深まりました。
マーケティストの仕事について
Q:大学を卒業されてから現在までのご経歴や、現在のお仕事の具体的な内容を教えてください。
IT業界へ就職し、東京と札幌で合計4社での会社員生活を経験
卒業後はマスコミ業界に就職しようと思ったのですが、調べてみると放送局は極端に倍率が高い。しかし番組を作る制作会社は体力勝負でやっていけるか不安。自分はどうしたいのかと悩んでいた時、ライブドアがニッポン放送を買収したというニュースが入り、衝撃を受けました。それまでは、趣味としてホームページを作ったり、ブログを書いたりしていたのですが、考えてみればテレビもラジオもインターネットも、形態こそ違いますが同じメディアです。メディアとしての仕事に挑戦したい、これから伸びる業界で、とITの会社へ就職することを決めました。
東京では、インターネットの広告代理店でメディアプランナーやモバイル広告などの仕事を担当しました。札幌に戻ってきてからは、SEO対策の会社を経てWeb制作を行う会社へ転職。最後に所属していたその会社では、北海道で最初にオープンしたコワーキングスペース「Garage labs」のコミュニティーマネージャーとして、イベント誘致やコミュニティーの運営も行いました。
その時の利用者さんやそのつながりから今も仕事をいただいていることが多いです。
とても好きな会社で、できれば居続けたかったのですが、経営上の理由で札幌本社が閉鎖されることになり、退職。転職活動もしましたが、4社も経験すると自分の理想も上がっていて、なかなか前の会社を超える会社がありませんでした。「とりあえず1年間だけやってみよう」と思い、2014年に独立することになりました。
「マーケッター」ではなくあえて「マーケティスト」に
一般的にマーケティングをやる人のことを「マーケッター」と呼びますが、私はあえて「マーケティスト」と名乗り、商標を取りました。「マーケッター」という言葉があまり好きではなかったことと、「マーケティスト」の響きが気に入ったことなどが理由ですが、SEOの経験から、自分で言葉を新しく作ると検索ですぐ一番上に出てくることが分かっていたこともあります。
目指すのは「医者のような」マーケティスト
IT企業が新規サービスをリリースする際に、そのサービスがお客さんにしっかりと伝わり、使いやすいものになるように、マニュアルや製品の公式サイトの内容などを整える仕事のほか、企業が独自で立ち上げたメディア(オウンドメディア)の編集や執筆、アクセス解析、キャンペーンや広告の提案など、仕事の内容は多岐にわたります。
SEOや広告、広報などに特化した専門家や会社はたくさん存在しますが、私の場合はあらゆる分野での経験があるので、それぞれの企業に合わせた提案ができるのが強みです。
仕事の信条としては、医者のようにありたいなと思っています。まずは診断(ヒアリング)を行い、自分が売りたい薬を売るのではなく、その方に合った提案を行いたいと考えています。
札幌大学の後輩に向けたメッセージ
Q:札幌大学の後輩や同窓生に向けてメッセージをお願いします。
私は、大学は「リアル本屋」だと思っています。多彩な授業が多く、色々な授業を受けることができます。私は大学の頃、宇宙の授業を取っていましたが、その講師の方に出会わなければ、自分が宇宙系に興味があるということには気付けなかったかもしれません。
大学在学中は、自由な時間がある方が多いと思うので、色々経験して、その中で、夢ややりたいこと、自分が何に向いているのかということが見えてくるはずです。
また、自分もそうでしたが、他大学の学生と交流してみることもおすすめします。札幌大学は駅から遠いので、他大学との交流が残念ながらあまりないですよね。サークルやアルバイトなど、きっかけは色々あります。私の場合は、他大学の学生との交流を通して、自分の学生生活を客観的に見つめなおすことができました。
Topics
赤沼さんが制作されたオリジナルキャラクター「どじた」が表紙に描かれたマニア豆本「ドジっ子豆図鑑(監修:合同会社 別視点/編集:ケンエレブックス)」が、10月13日発売となりました。豆本ながら100ページ超の大ボリュームで、全国各地のドジっ子(交通安全看板の中に生息し、率先して危険な目に合う子供のキャラクターたち)を掲載しています。
「ドジっ子豆図鑑」は、カプセルトイ形式で全国のカプセルトイ売場や雑貨店、ホビーショップ、一部書店、オンラインショップ、札幌では#C-pla(シープラ)などで販売中(1個400円)です。
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