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【わたしと藻嶺#1 高橋真澄さん】

氏名:高橋真澄(たかはしますみ)
職業:風景写真家
卒業年:1982年
学部:経営学部

▲風景写真家 高橋真澄さん

プロフィール

1982年札幌大学卒業。会社勤めを経て1995年に独立。上富良野町在住。
大学時代から北海道の山を中心に撮影を始める。北海道の美瑛・富良野を中心に広大で清涼な自然風景を独自の感性で撮り続けている。写真集は70冊以上出版。近年、人気を集めている青い池を発見し、1997年に写真集「blue river」を出版。
2014年テレ朝、奇跡の地球物語~北海道美瑛・神秘の青い池~に青い池の第一発見者として出演。また、虹、サンピラー、ダイヤモンドダストの撮影の第一人者としても広く知られ、映画のワンシーンやカメラメーカーの新製品のカタログなどにも作品を提供している。

札幌大学在学中の思い出

Q:どんな学生でしたか?とくに心に残っていることなどがあれば教えてください。
とにかく、自由に過ごせたことが大きかったですね。大雪山をはじめ、北海道の山にたくさん登り、時間を気にせずキャンプしていました。朝早く起き、授業前に札幌岳や空沼岳に登ることもありました。大学3年か4年の頃には、全国を回り、北アルプスにも登りました。
経営学部では、学内にあったマシンでパンチカードを走らせていたことをよく覚えています。コンピューターが導入される前の時代でした。勉強だけでなく、アルバイトをしたり、幅広い分野の友人たちと関わったりと、自由にバランスよく経験値を上げることができたのは、今思い返してみると大変貴重な時間でしたね。

風景写真家の仕事について

Q:大学を卒業されてから現在までのご経歴や、現在のお仕事の具体的な内容を教えてください。
山に登り、きれいな風景を前にした時、この景色を残したいと思い、絵が描けないので「ならば写真で」とカメラを手にしたのがきっかけです。すべて独学で学び、40年以上この仕事を続けています。好きだからこそ続けられているのだと思います。
風景という概念は海外にはありません。海外ではNature(自然一般)となります。キリスト教などの絶対神の考え方をベースとしているので、根源的で厳かなものと捉えられます。Natureの概念で撮る写真は、誰が見ても同じように理解できるということが大切なので、視覚的にわかりやすい「キャッチ―」なものになります。一方、日本の風景の概念は、わびさびであり、優しく、しみじみと共感できるものです。私が撮る雪の風景写真は、北海道に住んでいる方が見れば、自分の経験を踏まえ、想像力を広げながら見ることができますよね。もちろん、色や形が好きだというNature的な観点で見ていただいても結構ですが。
300年先も残る宝のような作品を撮りたいと思いながら、日々活動を続けています。

札幌大学の後輩に向けたメッセージ

Q:札幌大学の後輩や同窓生に向けてメッセージをお願いします。
大学在学中に「自分が本当に好きなこと」を見つけられると良いですね。それが卒業後、さらには一生の宝となり、自分の人生を支えてくれる大事な基盤になると私は感じています。
好きなことがなかなか見つからない方は、いろいろなものに触れ、バランス力を鍛え、自分を客観的に見つめてみてはいかがでしょうか。
大学の4年間というのは、光り輝く尊い時間です。ただ、その光があまりにまぶしいので、自分ではその尊さに気づくことができないのです。失敗しても必ず次があります。自信を持って積極的にチャレンジしてください。

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▲6号館1階エレベータ前に展示されている「彩雲(さいうん)」

現在、札幌大学では高橋さんの作品2点を学内に展示しています。2021年11月、新校舎SUcole(スコーレ)の完成に際しご寄贈いただいた「彩雲(さいうん)」は6号館1階エレベータ前に、4点からなる「四季の写真」は6号館新特別応接室に、それぞれ展示しています。

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