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こんなかわいい花なのに、なんてネーミング?!

太陽に向かって咲く瑠璃色の可憐な花。
彼女を見ると、ああ、春になったなと実感する。
彼女の名前はオオイヌノフグリ。
フグリとは男性が持っているアレである。

こんなかわいいのに、何て名前をつけるんだろうと昔から憤慨していた。しかも、どうやら命名者は牧野富太郎博士らしい。

ただし、イヌノフグリという植物は遥か昔から日本にあった。しかし、明治になってこの近縁種のオオイヌノフグリが外来種として日本に入って来たらしい。草花の種としてなにかに紛れ込んできたのだろう。

牧野博士は以前からあるイヌノフグリの近縁種と考え、こちらは花が大きかったことからオオイヌノとつけたらしい。

それにしても抵抗なく命名するとは、牧野博士はきっとリアリズムの信奉者だったのだろう。

別名を星の瞳・瑠璃唐草・天人唐草ともいうらしい。

山岸涼子の漫画に「天人唐草」というタイトルの小品があったように思う。
人の心の奥底に眠っている滓をかき出すような、山岸氏の作品はとても好きだ。

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