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生産情報を"追う"から"楽しむ"へ。さとやまコーヒーが描く、世界の好循環。

コーヒーの美味しさは、味だけじゃない。
1杯のコーヒーになるまでの物語は、コーヒーをもっと美味しくする。
また、そうやってコーヒーを楽しみ尽くすことは、世界をもっと良くする。
僕たちは、そう信じています。

今回は、僕たちが描く「"美味しく世界が変わる"コーヒーの可能性」について書かせてもらいます。

From Seed To Cup(種からカップまで)というナイスな標語

昨今、コーヒー業界全体で生産〜消費を通した「品質管理」と「生産情報の透明化」に取り組んでいます。
こうした取り組みには「From Seed To Cup(種からカップまで)」というナイスな標語がついています。

これはコーヒーを納得して買ってもらうための努力だと思います。
少し値段が高くても選んでもらえるコーヒーを提供できれば、その分生産サイドに還元できる額が増えるからです。

僕たちも「良いコーヒーを納得して買ってもらう」ことを考えていました。

そしていま僕たちは「From Seed To Cup」を超えて、次の時代のコーヒーのあり方を見据えています。
それは「From Hands To Hands」なコーヒーです。

From Hands To Hands(手から手に届くコーヒー)を目指す

難しい話は置いといて、コーヒーの飲み手からすれば
単純に「美味しい!楽しい!」とコーヒーを飲みたい。
というのがたったひとつの願いなのではないでしょうか。

であれば、納得して買ってもらうために「美味しい!楽しい!」を突き詰めて考えたい。
そうしているうちに、僕たちはある信念を持つようになりました。

僕たちは生産地に足を運び、自分の目で見て舌で確かめたコーヒーを、直接取引で買い付けることにこだわりたい。

From Seed To Cupでは、「生産情報の透明化」と「品質管理」がテーマでした。
一方、From Hands To Handsでは、
「生産情報の透明化」では見落とされてしまう「ストーリー」を見せたり、
「数社による品質管理」では担保できない「確実な美味しさ」を達成します。

生産情報を追うだけではなく、それをストーリーにして伝えることで初めて飲む人にとって親しみやすい情報になるはず。
また、焙煎による味づくりをしている僕たちが、自分でコーヒーを選びにいくことで、お客さんにとっていちばん嬉しいコーヒーを提供できるはず。
そう信じているのです。

直輸入〜直販売のモデル

「生産者:メルシャさん」じゃなくて、「生産者:コーヒー栽培に取り憑かれた可愛いおじちゃん」と言いたい。

エチオピアで、メルシャさんという農園主の方と出会いました。
彼の農園は自然に恵まれていて、コーヒー栽培に最適な環境です。
彼はその恵まれた環境に深く感謝しながら、ぐんぐんコーヒーが育つのをとても楽しんでいました。

3日間にわたる農園見学に行ったとき、メルシャさんは目を離すと、ひとりでに農園の奥に進んでいってしまい、草取りをしたり鍬を振ったりしていました。
コーヒー栽培についての説明をしている時も、僕たちの理解を待つことなく熱弁が止まらないんです。

そのコーヒーに取り憑かれた姿は、可愛いのです。
こんなカッコいいおじちゃんだけど、夢中でコーヒーを語る姿は、可愛くて仕方ない。

コーヒーの苗木に囲まれるメルシャさん

この可愛さや、彼の農園に対する想いは、"生産情報の透明性"だけでは伝わらない。
もしも「情報の透明性」以上に「メルシャさんの人となり」を知れたら、いつもよりちょっとニヤニヤしながらコーヒーを飲めるかもしれない。


僕たちはまだまだコーヒーは楽しくなると考えています。
そうすれば「うまい!面白い!買った!」と言ってくれる人が増えるはずだと思っています。

生産者さんたちも、丁寧に栽培した、美味しいコーヒーほど買ってもらえるようになれば、頑張り甲斐があるはず。

僕たちは素敵な生産者さんたちに正当な対価を払い続けられるように、コーヒーをうまく翻訳し、お客さんに面白がってもらう。("情報の透明性", "持続可能な栽培"は当たり前として)

僕たちは、そうやって世界の好循環を作っていきます。

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