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装丁コレクション

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所有している本の中から、気になった装丁を写真で紹介。
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#日本文学

古本をめぐる冒険 宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」

本棚の中から、装丁が魅力的な書籍を紹介。今回は「宮沢賢治 グスコードブリの伝記」の復刻版です。装丁と挿絵を手がけたのは、画家の横井弘三氏。 あとがきに、横井弘三氏の文章が収録されている。その中には、横井氏が汽車で上野から12時間かけて花巻まで取材に行ったこと。現地では盛んに取材をし、語り合い、スケッチをしたこと。帰ってから昼も夜も描き続けたことが記されている。そして、 「わけても、「グスコー・ブドリ」と「北守将軍」と「雁の童子」の原色畫には、力のあらん限りを尽くしまし

古本をめぐる冒険 佐藤春夫「殉情詩集」

古本屋で「佐藤春夫 殉情詩集」の復刻版を見つけた。レトロかわいいデザインです。アンカットも油紙も、きれいに保存されていました。

古本をめぐる冒険 太宰治「パンドラの匣」

太宰治といえば「人間失格」や「斜陽」を思い浮かべる人も多いかと思います。自分の場合は以上の作品に加えて「パンドラの匣」が頭に浮かびます。その理由は、本作品が地元の河北新報で連載されていた作品ということで、それとなく身近に感じるからでしょう。 そんなわけで「パンドラの匣」は河北新報版で読みたいもの。装丁も美しくモダンで所有する楽しみも感じる一冊です。 今回紹介している「パンドラの函(河北新報版)」は復刻版なのですが、奥付けもちゃんと再現されています。「太宰」の判子が、いい感

古本を巡る冒険 夏目漱石「切抜帖より」

本棚の中から、装丁が魅力的な書籍を紹介。今回は夏目漱石「切抜帖より(復刻版)」です。ご覧の通り、とてもシンプルな装丁です。上品な佇まいで、それだけでも魅力を感じますが、今回特筆したいのはこのサイズ。 大きさを表すために、近くにあったマッキー(極細)を置いてみました。おおむねイメージしていただけたでしょうか? 片手で持ちやすそうなコンパクトなサイズをしていますね。角の丸みも絶妙です。 実際に持ってみました。やはり片手で開く時にちょうどよいサイズです。表紙も厚みがあるので