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#エッセイ

【自宅でコーヒー】ドリッパーを変えると、味が変わる?

前回「さいきん、色々なコーヒー豆を楽しむのが(自分の中で)流行っている」という記事を書いた。今までは「なんとなく」選んでいたものも、少し掘り下げて調べてみると「なるほど。そうだったのか」と納得したり、また次に試してみたいことが見つかって面白い。そんな風にして調べているうちに「ドリッパーを変えると、コーヒーの味が変わる」という情報が目にとまった。 今まで私は「ドリッパーの形は一種類しかない」と、思い込んでいた。いやもう少し正確に書くと、多少違いはあると思うが、そこまで差はない

パーコレーターで、珈琲を飲んだ日。

昨年(2020年)は、今までの人生の中でいちばん「自宅でコーヒーを淹れた一年」だった。今までならばインスタントコーヒーで済ませていたところを、家での時間にゆとりがあることを幸いにと、コーヒーを淹れて飲んでいた。 私は個人的に「ちょっと工夫をする」ことが、好きな性格である。料理をしていても少しだけ具材を変えてみたり、たまたま目にとまった調味料を入れてみたりする。そして「こんな風になるのか。よし次はこうしてみよう」と次回の課題を探るのが楽しいのだ。 そんな時、あるきっかけがあ

干すのは嫌いだが、洗うのは好きだった。

私は「家事」の中で、いちばん洗濯が好きである。大学生の時に一人暮らしを始めた時から、料理や掃除は全くしなかったのだが、洗濯だけは毎日のようにせっせと繰り返していた。 いや正確に書くならば、洗濯機の中に洗うものを放り込んで、中でぐるぐると回っている様子を見るのが好きだったのだ。汚れたものが、大量の水と洗剤に揉まれて清められていく。うずまきと泡の中で翻弄される「それ」を見ていると、汚れきっていた自分も清浄になれるような気分になっていたのかもしれない。 したがって「洗う」までが

転校生の作文。

僕は転校生だった。 最初の転校は、小学校2年の時。転校してまもなく「友達」という題で作文を書くことになった。その時僕は、まだ友達と呼べる相手がいなかったので、 僕の友達は本だ。本を読むと色々なことがわかるし、友達は裏切るけれど本は裏切らない。 と、いうようなことを書いた。もちろん、誰かに裏切られた経験があったわけではない。単純に友達がいなくて、書く事がなかったので思いついたことを書いてみたのだった。 本を読んでいれば、寂しくもないし退屈もしない。学校帰りに誰かの家に寄っ