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つまり、佐藤の本棚。

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今まで読んできた本にまつわる「記憶」の記録です。
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2019年8月の記事一覧

佐藤の本棚99冊目 「鼻 芥川龍之介」

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。100冊を目指して更新してきた「佐藤の本棚」も99冊目となりました。目標まであと1冊。だいぶ前から「100冊目はあれにしよう」と考えていたので、あとは迷いなくゴールに駆け込むだけです。 ひとまずこの「佐藤の本棚」は、100冊で終了する予定ですが、最後に何か「特別企画」のようなものをやってみようかな、とも考えています。いや、特別なことをせずに、なんとなくゴールしてなんとなく消え去っていくのが「自分らしい」のかな。リクエストなど

古本をめぐる冒険 太宰治「パンドラの匣」

太宰治といえば「人間失格」や「斜陽」を思い浮かべる人も多いかと思います。自分の場合は以上の作品に加えて「パンドラの匣」が頭に浮かびます。その理由は、本作品が地元の河北新報で連載されていた作品ということで、それとなく身近に感じるからでしょう。 そんなわけで「パンドラの匣」は河北新報版で読みたいもの。装丁も美しくモダンで所有する楽しみも感じる一冊です。 今回紹介している「パンドラの函(河北新報版)」は復刻版なのですが、奥付けもちゃんと再現されています。「太宰」の判子が、いい感

佐藤の本棚98冊目 中原中也「夏と悲運」

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。この文章を書いているのは8月の1日。つまり夏真っ盛りの時期です。子供のころは30度を越えると「やばい! 今日は暑いぞ!」と騒いだものですが、最近では30度はあたりまえで、35度を越える日も珍しくなくなってしまいました。 ちょっと外を歩くだけでも、暑さに押しつぶされて、背中が丸くなっていきます。すごい勢いで冷蔵庫の氷が消費されていきます。家に帰ってシャワーを浴びる瞬間が至福の時です。みなさんどうぞご自愛下さい。 そしてこの「