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つまり、佐藤の本棚。

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今まで読んできた本にまつわる「記憶」の記録です。
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2016年1月の記事一覧

三十四冊目 「蜜柑 芥川龍之介」

大学に合格した僕は、宮城から上京することになった。荷物はすでに手配してあるので、旅行鞄をひとつとポータブルカセットプレイヤー(ウォークマンというやつだ)を持って新幹線に乗った。宮城から東京までは2時間。何をして過ごしたのか、何を考えていたのかはもう覚えていない。何か食べただろうか。飲みものはどうしただろうか。どんな服を着て、どのような風景を目にしていたのだろうか。(つづき)