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おすすめのへんなアニメを教えたい①

僕の両親は70年〜90年代頃が青春のサブカルチャーオタクだ。
特に父親は、月刊ガロを全巻持っていた(らしい)し、日本で最初のインディーズレーベルURCオタクだし、当時流行っていた音楽、漫画、アニメを一通り通過し、きっちり2000年代にパソコンを購入するようなオタクだ。

そんな血をしっかりがっちり受け継いだ僕は、ニコニコ動画でヤン・シュヴァンクマイエルに出会い、そこからチェコアニメ、ロシアアニメにゾッコンだ。
詳しくはないが大好きだ。オタクと言うよりファンなのかな。

ということで、僕の好きなアニメを紹介、布教してお友達を増やし、
海外で盛んなインディーズアニメシーンを日本でも盛り上げたいというでかい夢を叶えたいと思う。
とりあえずバンバン紹介していきます!

1: 「闇・光・闇」(1989) ヤン・シャヴァンクマイエル チェコ

チェコアニメの巨匠であるヤン様のちょーー有名な作品「闇・光・闇」。
多分、僕がニコニコ動画で見た初めてのヤン様作品。
見てわかる通りのキモさなんだけど、この狭い部屋で巻き起こる静かな”成長”が中学生の僕には衝撃的だった。
まあ普通に見れば「狂ってるww」で終わってるのかもしれないけど、僕はこの力強い創作に胸を打たれ、そこからアートアニメと呼ばれるジャンルにハマった。
ちなみにヤン様は、2018年に引退作『蟲』を発表しているけど、チェコ版宮崎駿みたいな奴だから平気でまたなんか作りそうな気もする。
細かいことは言わないからとにかくヤン様の作品はどれでもいいから見て欲しい。これが怖いと思った人は、「肉片の恋」とか長編の「サヴァイビング・ライフ」をオススメします。可愛いから!

2 : 「ハーピア」(1979) ラウル・セルヴェ ベルギー

ベルギーの作家・セルヴェの有名な作品。1979年のパルムドール短編映画賞を受賞しています!
これはまじで夜に見ると結構怖いですが、それを上回る魅力があります。
まあざっくり言ってしまうとグレムリン冒頭みたいなノリなんですけど、実写を使ったコマ撮り作品なので、まあ動きが気持ち悪い。
タイトルにもなっている人鳥「ハーピア」のアンバランスな美しさが大好きです。
ちなみにバキバキの社会風刺アニメも作っていて、セルアニメの「クロモフォビア」が可愛いけどちょっとダメージを食らうタイプの作品です。でも可愛い。オススメです。

3 : 「ヴィンニー・プーフ」(1969) フョードル・ヒートルーク ロシア

あんまり怖いのばかりだと逃げられるのでかわゆいものも載せるぜ!
これはプーさん。そう。あなたの知らないプーさんです。
当時のニコニコ動画では「パクリやないかw」と流れるコメントで笑われていたけど、そもそもプーさんは1960年代に発売されていた児童文学「クマのプーさん」で、わかりやすく言えばシンデレラやら赤ずきんちゃんみたいなものである。だからこれは本物のクマのプーさんだ!!!!!
何より、ピグレット(これではピタチョーク)がめちゃかわいい。大好き。相槌の声が可愛すぎて着ボイスにしたいと思っていた。
ヒートルーク作品はあんまりネットに上がっていない(気がする)ので、もうDVDを買ってくれ。僕は持っている。可愛いから、全部。


4 : 「REJECTED」(2000) ドン・ハーツフェルト アメリカ

もう説明のしようがないんだけど、とにかくなんか笑える。
一番笑えるのは、これが2001年のアカデミー賞ノミネート作品ということだ。2000年ってもうなんかみんな変だったんだなって思う。新世紀だもんな…。
作者のハーツフェルトはなんとまだ43歳の大天才。今も現役のガチヤバアニメーターだ。何回か来日していて、僕は彼が参加したアニメフェスでボランティアになり、サインももらった。うっはははははは!!!!!!!
youyubeで新作も見れるので、是非見て欲しい!重たい作品から軽めの作品まであるから良い。

5 : 「アエイオウ」(1979〜1981) フランチェスコ・ミッセーリ イタリア

20代〜30代の人なら分かるんじゃないのかな?
NHKプチプチアニメでもやっていたかわゆ〜〜いサンドアニメーションだ。
説明なんかいらねえ、心で感じろ〜〜!!!
90年代のプチプチアニメは「タルピー」とか「カペリート」とか海外作品が多くて良質だったな。ちなみに「ナッチョとポム」は認めない。
ミッセーリが作ったクレイアニメ「ミオ&マオ」はオープニングの可愛さに死んでしまいそうになるし、水を使ったアニメーション「Pozzie」はふわふわで目が離せない。
脳が疲れた時に見ると良いです!

6 : 「年をとった鰐」(2005) 山村浩二 日本

この方も現役で活躍されているアニメーター。
2002年に国際的な賞を多数受賞した「頭山」や、プチプチアニメの「パクシ」とか「バベルの塔」を作っていた、これも20代〜30代くらいの人に馴染みのある作家さんだと思う。
特にこの「年をとった鰐」が、山村浩二さんの表現を一番シンプルなことまで削ぎ落としたスタイルなのがすごく好き。
他の作品にはない落ち着いた苦しさがあるので、13分弱あるけどかなり良いです。公式で色々見られるのでオススメだー!

番外編 : ネットから出てきたやばい奴 Cyriak イギリス

最後に、僕が10年以上ずっと追いかけているアニメーターがいるのでお勧めしたい!
その名も「Cyriak」(結構最近まで「サイリャック」って呼んでたけど「シリャック」なんだってさ。てへ)。
集合体恐怖症の人はかなり不快になるし、そうでない人でも結構イヤだと思うので上の動画はみんなの大好きな猫にしときました。見やすいよ!(ほんとに?)

この動画のGIFに見覚えのある人は何人いるだろうか…。
2000年代初頭くらいに、2ちゃんとか掲示板で少し流行っていたちょっと変な「おもしろGIF」のやつだ。エロいGIFとかびっくり系GIFに混ざっていたやつ。
この作者が、今や賞を取るほどの作家になっているのだー!!!
しかもアニメーションだけでなく、音楽も作っていて、多彩!!!

僕が一番好きなのは、これ↓

もうサムネの時点でだめだ〜!って思う人もいると思うので無理はしないで欲しいけど、気になる人は絶対見て!見ていてめっちゃきもちいいので。

今回はここまで!
趣味の悪さが際立ってしまった気がする!
次はもう少し国を絞って紹介していきたいです!
そして、お勧めあったら教えてくださいなっ!

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