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仮面ライダーのなり方

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母子の家庭に生まれ、弱くて何の取り柄もなかった嘘つきな少年のお話です。 幼少期のエピソードから青春時代、そして上京して俳優となり、『仮面ライダー龍騎』のオーディションからその撮… もっと読む
1エピソード×50本。1年かけて書き上げた本作を1冊のマガジンにまとめました。ぜひ一気読みしてくだ… もっと詳しく
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episode final 『仮面ライダー龍騎』

 手元に届いた台本には、「秋山蓮/仮面ライダーナイト」と書かれた下に、しっかりと「松田悟…

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松田 悟志
3年前
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episode48 最後の晩餐

 帰りは銀座から地下鉄に乗り、自宅の最寄駅まではもう一駅あったけど、ふと気がつくと電車を…

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松田 悟志
3年前
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episode47 第四次 最終オーディション

 僕が最終オーディションに残ったという連絡は3次審査の後、すぐに来た。  そして迎えた、…

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松田 悟志
3年前
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episode46 仮面ライダー

 未曾有のテロの影響により、これまでの俳優人生では掴んだことのなかった大きなチャンスを掴…

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松田 悟志
3年前
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episode45 跳躍

 週末の撮影は、どちらもうまく行った。  川口さんと決めた作戦通り、怪我をしていることは…

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松田 悟志
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episode44 誰かのために

 珍しく2本同時に決まった仕事を、右手中指の大怪我によって失いかけていた僕がとった行動と…

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松田 悟志
3年前
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episode43 沈黙を呼ぶ出来事 後編

 一瞬、何が起こったのかわからなかった。ただ、直後になぜかへなへなと下半身の力が抜けて立っていられなくなった。  薄暗い荷台の奥で不意に尻餅をついた僕を見て、みなの作業の手が止まり、ベルトコンベアの後端からいくつかの箱が床に落ちるのが見えた。  「止めろ!止めろーーーっ!」  現場を仕切っていた社員さんが大声でそう叫び、急いで荷台の中へと駆け込んできた。  「大丈夫か!」  「はい。えっと…僕、どうしたんですか?」  「挟んだのか?」  「いや、それがわからないんですけど」

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episode42 沈黙を呼ぶ出来事 前編

 東京に出て来て、「自分は俳優です」と名乗るようになって、一年が過ぎ、二年が過ぎた。  …

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松田 悟志
3年前
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episode41 俳優になった日

 『多重人格探偵サイコ』のクランクアップから数日がたち、僕は三池監督宛てに手紙を書くこと…

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松田 悟志
3年前
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episode40 『多重人格探偵サイコ』

   俳優として生きていくと言っても、まずはこの東京で生活をしていかなければいけない。と…

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松田 悟志
3年前
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episode39 サトシ

   デビュー作をすでに撮り終えた状態で、年をまたいで事務所に所属した僕にとって「デビュ…

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松田 悟志
3年前
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episode38 新しい毎日

 サンミュージックプロダクションを選んだことを一番に喜んでくれたのは、長岡さんだった。 …

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松田 悟志
3年前
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episode37 四谷四丁目

 歩き始めると、まず新宿三丁目という大きな交差点に差し掛かった。その一つの交差点を中心に…

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松田 悟志
3年前
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episode36 運命の2日間

 電話ではどうしても聞き取れなくて「天王座、入ルですか?」と、謎の京風な地名を連呼する僕を見かねて、石田さんがテーブルにあったティッシュの箱の側面に「天王洲アイル」と書いて僕の前に出してくれた。僕は必死で笑いをこらえ、「すみません」というジェスチャーをしながらその電話相手と話し、東京モノレールの天王洲アイル駅で待ち合わせる約束をした。  石田さんが「とても強い会社だ」と言ってくださった会社の方との面談だった。ものすごく人気のある歌手の方がやっているミュージカル公演を観せて下

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